表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お月様は見ている  作者: 坂本瞳子
4/63

反射光は

もう11時を過ぎていた。

真向いのビルの麓に来たのは偶然。

否、この前を通り過ぎたかったのは、分かってる。

通り過ぎた突き当りの角を曲がったところにある古びた郵便ポスト、懸賞葉書を出すのは今日じゃなくたっていいのに。


自らの歩みもなんだか遅い。


ふと、8階を見上げると、目の前にある非常口が音を立てて開いた。

人影が颯爽と反対側へ突き進む。

ハイヒールが階段を駆け下りてくる音が響く。

反対がへと突き進む男の人の後ろ姿はどことなく荒々しく、羽織るスプリングコートは風を孕んでいた。


「杉崎さん!」


目の前に立ちはだかる青いハイヒールが一筋の光を放つ。

甲高い女性の声が叫ぶかのように発した名前。

振り返る男。

陽の光が差す。

彼の顔全体が陽の光を反射させる鏡のようで、表情は少しも見えなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ