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お月様は見ている  作者: 坂本瞳子
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月輝く夜

暗い空が広がる。

星の輝きを見つけられない。

灰色の雲が流れている。

暗い空がどこまでも黒く、それでも灰色の雲が流れていくのが見える。

このこと自体を不思議に感じている。

不思議だと思いながら、伝える相手もおらず、書き留める訳でもない。

深呼吸をしてみる。

他に成す術もなく、そこに立ち尽くす。

冷たい風が頬を撫でる。

雲はまだ流れている。

暗い空に、少し早いくらい、灰色の雲が流れ、横切っていく。

その様をただ眺めている。


月が、雲の切れ間から覗いた。

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