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僕は将来、魔王になる男だ!!  作者: 風妻 時龍
2章.放浪篇
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1.荒廃

お待たせしました!

ペースは落としますが、第2章から、再掲載を始めます!

新作も掲載を始めましたので、そちらもヨロシク!

 ベルフェゴールを捜す――


 その前に、やるべきことがあった。


 ……酷く荒廃した街並みを見て、乗りかかった船だからと、立て直しを優先することにした。


「カルフィナ。どこから手をつけるべきだと思う?」

「……炊き出しでもしてみる?

 でも……食べ物を十分に調達できるかしら?」


 確かに。

 食うに困っている者は多そうだ。


 ……しかし。

 困ったことに、食糧そのものはあっても、物凄く偏った在庫になっている。


「……食えれば、何でもいいだろうか?」

「いいんじゃない?」


 まず、適当な空き地を見繕う。

 木材は、実は念のためのストックがあるので、店はすぐに建てられた。

 そして、商品は。


 ――ピザ。


 だって!

 予想以上の短期決戦であの時の決着がついたから、スゲー在庫余ってるんだよ!


 代金は取らない。

 代わりに、『寄付金箱』を備え付けた。


 僕とカルフィナだけで回すから、酷い混雑にはなったが、順調に盛況に進めて行けた。


 ……1時間は。


「おいおい、誰に断って商売してやがるんだよ!?」


 まず、因縁がつけられた。

 荒くれ者が、十数名。


「商売はしていない。

 寄付は受け付けているが、代金は貰っていない」


 だが、今、マナが何の力も無い状況で、気持ち程度にはやや多すぎるマナを寄付していく者が多く、仕入れれば他の食べ物で炊き出しは出来そうだったんだが。


「……テメェ、生意気だな。ガキのクセに。

 死にたくなければ金を払えよ。ブルーマナ5つだ!」

「……セコい悪党……」


 思わず、本音を呟いてしまった。


「あン?

 ……死にたいと見えるな」

「そうだなぁ……。

 『七鍵守護神』の噂を聞いたことはあるか?」

「……き、聞いたことはある」

「そこにいる彼女は、その一人だ」


 一瞬の沈黙の後、盛大な笑い声が沸きあがった。


「お、面白ぇ冗談だ。

 どれ。俺様が実力を試してやろうか?」

「カルフィナ。行けるよね?」

「え?……いいの?」

「封印、解いたから、素手で全員のして。殺さないようにね。元気がありそうだから、利用させてもらいたい」


 チンッ!


 勝負は3分で終わりました。


「情けない男たちねぇ、威勢だけ良くて」

「ま、マジで『七鍵守護神』なんですか……」

「さぁて、お前たちに聞きたいことがある」


 地面に倒れる男の襟首を掴む。


「……ベルフェゴールの居場所を知らんか?」

「し……知らねぇ……」

「そうか。

 じゃあ、死ぬほど働くのと、もっと死にそうな思いするのと、どっちがいい?」

「うわぁ……リューイ、その究極の二択、凄いね」

「さあ、選ばせてやるぞ。

 どっちがいい?」

「て、テメェの力じゃねぇクセに……」

「そうか……もっと死にそうな思いをしたいのか……。

 可哀そうに。もう、他人に近寄られることも耐えられなくなったぞ」

「……?

 な、何を……ヒャァァァァァァ!!」


 逆魅了の術式。中々、便利である。一時的なもので、数時間もすれば解けてしまうが、男は地面を這いずって逃げる。


「一人減ったなぁ……。

 さて。次に聞こうか」


 一人目が中々良い反応をしてくれたので、残りは大人しく従ってくれた。

 炊き出しは一旦中止。

 男たちには、街の掃除をしていただく。


「最後まで働いてくれた奴には、腹いっぱい食わせてやる!」


 その言葉も効いた。

 瓦礫の撤去が終わった後に、家を建てていく。木の補充に転移を繰り返しながら。

 入居者はカルフィナに任せ、「もめる奴は追い出せ!」と言っておいた。

 一日で百軒ほどを建てた。

 夕方から炊き出しを再開し、働いてくれた奴らにも食わせてやる。

 食糧も、ついでで調達しておいたので、焼いた肉なども提供する。


「ボス!!」


 そして、次々と集まる、『街の再興を手伝いたい』という男女。

 女には炊き出しを手伝わせる。

 男は掃除だ。かなり重い瓦礫等もあるので、力仕事になる。


「とりあえず、今日は日も落ちた。

 手伝うのは、明日からでいい。

 女は、この二階で休んで良いが、布団も何も無い。

 野郎は、別に凍死するほど寒くも無い。人様の家や女性用のここの二階、その他迷惑のかかるところでなければ、どこででも眠りやがれ!」


 僕も、店の一階で眠る。寝袋ぐらいは取り出したが。一応、意識を失う前には防御結界も張っておく。


 しかし――


 僕は、この後、あんな『嵐』が訪れるとは、予想だにしていなかった。

コンテストの感想が届いたので、モチベーション上がり、『掲載しないと!』って状況です。

参ったな……今、あんまり書けない^^;

掲載また止まったら、ゴメンナサイ。

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