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力の検証

「あ……良かった、ちゃんと服を着ている」


異世界に降臨した俺が最初にした事は、自分の体を確認する事だった。

今回はすぐ側には人の姿がなかったとはいえまた全裸降臨するのはいやだったので、今回はちゃんと服の設定をしてきたんだけど、きちんと指定した通りの服を着ていてくれていた。


とにかく裸じゃなければいいやと考えていたので、着ているのは丈の長いチェニックだけだ。下はパンツだけでズボンやスカートは穿いてない。まぁどうせ見ている人間はいないし、精神的には隠せていれば問題ない。ちなみには足元は草履みたいな奴。


実は鎧とかもっとちゃんとしたコスチュームもあったんだけど、GPのコストがかかるんでやめた。無駄な消費をする余裕は今はまだないからな。ちゃんと神様っぽいコスチュームするのはもっと余裕ができてから。その時にはお姉ちゃんに知恵を借りよう。ボクのセンスだけで行くと事故る気がするし。


「さて、と」


前回はわけのわからないまま降臨して、訳の分からないまま化け物倒して即戻っちゃったけど、今回は時間に余裕があるので、あらためて自分の体を確認する。


……うん、自分の体そのまんまだな。動かした感覚も何もかわらない。正直周りが荒れ果てた荒野じゃなければ異世界に来ているなんて思わないくらいだ。しかしいっつみても綺麗な肌。マジで自分の体とわかってるんだけど自分の体と思えん。てか爪の長さとかもまるっきり同じなのな。潜る直前にスキャンでもされてるのかね。


「……おっと、いけない」


なんとなしに自分の手をマジマジと見ていると、前方から咆哮が響いた。恐らく、前回の影の化け物──世界の歪みから産まれる怪物、滲み出るモノ(シープス)だろう。


今回はちょっと離れた場所に降臨したけど、そこまで離れているわけじゃないからな。すぐに遭遇するハズ。

俺は咆哮の響いてきた方角に意識を集中する。


すると向こう側から、化け物の姿が見え始めた。……って。影の巨人ではないんだな。


今回の化け物は、顔がワニのような巨大な口を持ち、胴体は獣、そして尻尾部分がムカデのようになっているまさに化け物の姿をしていた。というか生物としてアンバランスすぎて気持ち悪い姿だ。


その化け物が咆哮を上げながらこちらに向けて走ってくる。……顔がワニに似ているからすげぇ違和感があるけど……そんな事はどうでもいいか。


俺はそいつに向けて手を向けて、少しだけ待つ。正直自分の力の射程が分かっていないので。ただ感覚でまだ数100m程度あるから、遠すぎる気がするので。


こちらをきっちり捕捉しているらしく、キメラ?の化け物は明らかに前回の巨人よりも早いスピードでこちらへ向かってくる。いろいろタイプが存在する感じなのかね。


残り300……200……100……


50m。


”消し飛べ"


残り50mを切った辺りで、俺は前回と同じように怪物に向けて消し飛ぶ事を望み力を放った。


意識して、5分の1程度の力で。


──今回、検証したい事があった。それはこの怪物を倒すのにどれくらい力が必要なのかということだ。


前回は、持っていた力を全部使ってしまったが、あれは完全にGPの無駄遣いだった。ただ倒すだけならそれでもいいんだが、GPというコストが必要な以上、消費する力は最低限にしたい。


降臨する事で消費したGPは元に戻す事が出来ないため、コストを抑えるにはそもそも降臨する時に設定するGPを減らす必要がある。相手がどの程度で倒せるのかわかれば、それを調整する事も可能だ。


それに逆に複数体現れた時に力不足になる事を防ぐ事もできるしな。


そして、その検証の結果は──


「……さすがに5分の1の力じゃ足らなかったか」


前回一撃で吹っ飛ばした化け物だったが、今回は跡形もなく消し去る……とまではいかなかった。体の半分以上は消し飛び見るからに瀕死ではあるが……まだ動いている。それを見て、俺はもう一度力を放った。今度は先ほどより更に半分くらいの力で。


それで、決着はついた。微妙にムカデみたいな部分は残ったが、胴体自体は消滅し……さすがにそこまで削られると

存在を維持することができなかったらしい。化け物は黒い粒子となって消滅した。


「だいたい三分の一くらいかぁ」


やっぱり前回は過剰な力の行使だったわけだなぁ。これは次回から消費GPは落としてよさそうだ。とはいえこいつらも個体差がるだろうしギリギリは怖いので、今使った力の2回分……今の5分の3くらいってところかな。戻ったら忘れないように設定しておかないとな。


……早く余裕をもって力を使えるようになりたいねぇ。神様だというのにみみっちすぎるだろ。


まあ、いい。


とりあえず検証は無事終わった。後は、


「この残った力の使い道だな」



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