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新生活

目を覚めたら知らない天井だった。


……嘘だ。ここ数日寝る前に見上げてはいたし、なんなら何年か前までは一年の内何日かは見上げていた木目の見える天井。


「ふあ……」


ゆっくりと布団から体を起こして伸びをする。そう、ベッドではなく畳の上に直接敷かれた布団だ。この家に今の所ベッドはない。


「んー……」


窓を見れば陽はすでに上っているようだった。時計を見たら10:17……今日は日中はそれほどする事はないから目覚ましもかけておかなかったんだけど、結構ぐっすり寝てたな。まぁ昨日まではいろいろ忙しかったしな。


とりあえず顔を洗おうと立ち上がる。下半身がスースーするのは下はパンイチだからだ。冬場は違うが、暖かいうちは基本寝る時はこのスタイルである。こんな姿になってもそれは変わらない。……穿いているのはトランクスからショーツに変わったけどさ。別に男性用トランクスでもいい気もするけど、今後女性の中で生きていく事になるんだから今から慣らしておいた方がいいわよといわれるとまぁそうかも、という気もする。当面は配信者だが、より多くの信仰的なものを集めるならもっと大きい場所に行く必要もあるし。女性用トランクスもあるが、まぁ世間一般的なものに寄せておいた方がいいだろう。


洗面所で顔を洗ってから部屋に戻ると、寝間着代わりにしている大き目のシャツを脱ぎ捨てて、タンスの中から引っ張り出した服に着替え──ようとして、思い出してその服を一度置き、改めてタンスの中からブラを取り出す。


寝る時、ノーブラで寝てるんだよね。だぶだぶのシャツを寝間着にしているのでわかる通り寝る時はゆったりした格好の方が好きなので、きつくはないもののやはり多少は締め付け感を感じるブラを付けているとどうにも寝つきが悪く感じてしまう。なにせこれまで生きてきてブラとかつけたことなかったので。当たり前だけど。


ノーブラでずっと寝てると形が崩れて良くないらしいが、そもそも起きているときでもブラを付けていると違和感を感じるので(さすがに動き回っていると擦れるし揺れるから着けているが)当面は許して欲しいところだ。慣れてきたら夜用の締め付けないブラもあるらしいからそれを着けるかとも思っているが、そもそもこの体って型崩れとかするの? 新人とはいえ一応神様の体だよ? ちゃんと膨らんでいるとはいえめちゃくちゃ巨乳ってわけでもないしさ。


まあとにかく、だ。慣れない手つきでブラを身に着けてから、改めて先ほどの服に着替える。


あね……お姉ちゃんに服を買ってきてもらう時に全部お任せで頼んだんだけど、いざお姉ちゃんが買い物に出てから前日の若干暴走してた時の様子を思い出してヤバかったか? と思ったんだけど。そこは流石に信頼できる賢姉である。ちゃんと用途に応じた服をそれぞれ買ってきてくれた。


その中で日常的に着るシンプルな恰好。シャツにデニムパンツに着替えて、もう一度伸び。うん、目も完全に冷めた。


さて、今日から新生活だな。


改めて周囲を見回すと、視界に入るのは見慣れたアパートの一室ではない。


十畳を超える広い和室。廊下や隣室と区切るのは襖や障子だ……今は開けっ放しにしてるけど。薄手のカーテンがあるとはいえ、今は一応若い女の一人暮らしになってるので、よくよく考えたら不用心すぎたかな? でも《《ここの周囲に》》わざわざ覗きに来る人なんていないしな。


建てられてから軽く半世紀以上は立っている、古い木造二階建ての日本家屋。部屋数はダイニングを含めれば6部屋もあるそれなりに大きな家だ。窓の外にはそれなりの広さの庭もある。まぁ今は雑草まみれになっているけど。


今日……いや数日前から、この建物が俺の家になっている。


別に新しく購入した訳じゃない。──この建物は数年前まで母方の祖父母が暮らしていた家だ。


その家主たる祖父母はその数年前に相次いで亡くなっており(別に事件性はない)、その後建物は姉が相続していた。とはいえ俺達の住んでいる場所とは車で2時間以上かかるくらい離れていたため、祖父母が亡くなって以降は放置されていたんだけど。そこに今回丁度いいと越してきたのである。


ここに越す事は、お姉ちゃんからの提案だ。


理由は単純。この家が建っている場所にある。


この建物のある場所は周囲を山に囲まれた場所にあるある小さな集落だ。建物の数は全部で数十程。だがその中で暮らしているのは老人ばかりの4世帯しかない。──そう、ここは限界集落なのである。


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