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00052 : 新たな入浴方式なんですね、分かりたくありません。

スライムの有用性が改めて確認された訳だが…今後スライムの扱いを、どのようにするかが議論されることにね。

いやね、俺は当分研究を休むつもりで、そのことを告げに来たのだが…会議から離脱できませんっ!

どうして、こうなったし?


まぁ、気持ちは分かるよ、うん。

スライムの浄化能力は分かっていたけどさ、ダイエット効果に美容効果、これだけでもヤバいのに、治癒効果まであるとなれば、大騒ぎになるだろう。

っても、絵面は酷いが…


転生前の世界でスライムと美少女を扱った漫画やアニメなどがあったみたいだが…リアルでスライム・イン・女性ってことになるからなぁ…

いや、若い男性研究員が何かを想像したみたいで鼻血を出してるけどさ、なんだろね?


所長も頭を抱えてるけど、これだけ有用だと分かれば秘匿もできまい。

問題は如何にしてスライム効能を世に知らしめるかだ。

俺は嫌だけどね。

社会的に抹殺レベル案件だぞ、これ。


特に男が世に薦めるならば…犯罪行為ととられてもねぇ。

えっ?俺は小学2年生だから大丈夫だろうって?

謹んで、お断りいたします。


男性研究員達が(なす)り合いをしている中、工藤所員が他の女性所員から質問攻めにね。

工藤所員ってばさぁ、専用研究室へ入ったら出て来ないし、朝早く入所し、出所は夜遅く。

普通の女性所員達は勤務時間内の出退所を行っているため、工藤所員と会う機会が無かったのだとか。


今日の会議で久し振りに顔を合わせると、劇的ビフォア・アフターがねぇ。

ここまでの成果があると知れば、たとえスライムであろうと嫌は無いとのこと。

いや、マジでぇ?


そら、精霊さん達が依り代にて試しトイプードル様も素晴らしき毛並みへとクラスチェンジしてはいた。

だがなぁ、流石に俺はスライム風呂へ入る気にはなれんぞ。

勇者だなぁ…


結局は工藤さんが所長と共に代表して記者会見へ応じると言うことに。

まぁ、記者会見する騒ぎになるのかも、まだ分からないけどね。


「はぁっ?

 これだけのことが、騒ぎにならないはずが無いでしょうにっ!

 っと言うか、名誉所長にも出ていただきたいのですがね」っと管理所長がね。


「いやいや、僕は、その…まだ小学生ですからねぇ」

そう告げたらさ、ジト目で見られたよ。

なんだろね?


ただ天帝様への報告は、俺からとなったよ。

いや、まぁ…俺のスライム有用説は、宮廷では周知の事実なだけに、どれだけ信じていただけるか…

そう思ったので、まずは近所の小宮殿へ来られている麗輝様へとね。


っか、毎週のように小宮殿へ来られているけど、大丈夫なのかなぁ?


そんな麗輝様を訪ねて小宮殿へと赴けば、ご近所さん宅へ出向く気安さで通される。

それで良いのか、をいっ!


小宮殿では麗輝様が俺の部屋から持ち出したゲーム機に夢中になっていた。

いや、何時の間に持ってったんだよっ!

んっ?いや、違う、アレは俺のゲーム機では無いな。


形は似ているが機体の色が若干違うようだ。

っと言うことは…


「こんにちは、麗輝様。

 そのゲーム機は研究所からの献上品ですか?」っと確認をね。


「あら、慶。

 あなたが、こちらへ来るのは珍しいわね。

 そうそう、このゲーム機は、あなたが告げたように研究所からの頂き物よ。

 慶の部屋にあるゲームほど種類が無いのが欠点だけど、楽しめるわ」だってさ。


「そうですか、それは良かったです。

 それでですね、麗輝様。

 この後でお時間をいただくことは、可能でしょうか?」

俺が尋ねると、首を傾げてね。


「あら、なにかしら?

 慶が私に都合を尋ねるなんて、珍しいこともあるものね」

まぁ、俺から麗輝様へ用事があることはない。

っか、麗輝様が俺の元を訪れることが、ほとんどだからなぁ。


「今、研究所で問題が発生してましてね。

 麗輝様のご意見を賜れれば幸いかと」


「へぇ~っ、私の意見をねぇ。

 それって、役に立つのかしら?」

小首を傾げつつも了承して貰えたよ。


そして麗輝様をともない研究所へと帰る。

っても徒歩で直ぐの場所だけどね。


研究所へは麗輝様も偶に行かれるので、行かれるのは珍しいことではない。

だから警備状態も万全だから結構自由に行き来可能だ。


俺と麗輝様は研究所ほへと着くと、直ぐに会議室へと。

麗輝様は研究所奥へ立ち入ることは無く、会議室へ入るのも初めてなので、興味深そうにされているね。


俺達が会議室へ入ると、やはり帝室の方を迎えると言うことで会議室内がピリッとね。

まぁ緊張するよねぇ。


そして先程の話しを麗輝様へと行い、工藤さんが昔の写真と現状を見せて説明している。

いや、ねぇ…凄い喰い付きなんですけどっ!


女性にとっての美容効果は捨て置けない案件のようです。

熱心に聞いておられますよ。

そして天帝様へ言上申し上げる際には付き添っていただけることにね。


っかさぁ…

「麗輝様、それって…本気で言ってます?

 流石に我々では可否を決めかねます。

 少なくとも天帝様より許可をいただいかないと…」

俺は困惑して告げたんだが、所長は卒倒しそうになってんよ。


いやね、まさか小宮殿へスライム風呂を設けるっと言い始めるとは思わないべっ。

スライムだらけになる麗輝様。

ゴシップ記事まっしぐらって感じですね、ありがとうございます。


流石にぃっ、俺から許可など出来るかぁぁっ!

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