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00034 : 休日を町で楽しもう。

しばし公園で癒しの時を過ごした後、食事へと向かうことにね。

暮の老舗ラーメン店であるモリモリスへと。

親父さんとお袋さんも子供の頃から来ている店で、父方と母方の祖父母も昔から通っているという店だ。


ここは鶏ガラと小海老を元にしたスープが絶品。

透明な塩ラーメンなのだが、味が深いと言えば良いのだろうか。


決して広い店ではなく、カウンター以外は2人掛けテーブルが4つだけ。

鰻の寝床の如く、入り口から奥へと通路を広げたような室内がね。


メニューはラーメンとラーメン大盛、お握りと稲荷寿司にゆで卵、これだけだ。

注文するのはラーメンだけで、他はセルフで自分で置かれた取り皿へとね。

むろん、お冷も自分で注がないダメだぞ。


俺は普通盛りと稲荷寿司にゆで卵を。

ラーメンが来るまでに、ゆで卵をいただくことにさ。

殻を剥き、塩を掛けていただく訳だが、黄身の中央部が半熟でな、非常に美味い。


稲荷寿司は酢飯を甘辛く煮付けた揚げで包んだシンプルな物だが、これが素朴で良いよね。

五目も良いけれど、酢飯の味付けがシッカリしているからか、それとも揚げの味が良いのか…

ペロリと稲荷とゆで卵を平らげた訳だが、狙ったようにラーメンが配膳される訳よ。

ぬっ、出来るなっ!


して、届いたラーメンだが、ストレート細麺を箸で持ち上げ啜るとシンプルな麺の味がダイレクトに。

スープを啜り、チャーシューをハグハグ。

胡椒を少し掛けて、うん、味が締まるね。


志那竹も非常に良い仕事をしまっせぇっ。

そして辛子酢を注ぎ、味を少し変化させることにね。

少量で良いんだ、少量で、繊細なスープへ大量に注げば台無しだかんね。


少し疲れた口内がサッパリ、スッキリし、更に食が進むってもんさね。

もう夢中で麺とスープを掻っ込み…


「ご馳走さまでした」ってね。

両親も既に食べ終えてるけど、爺ちゃん達は、まだ食べている最中だ。

だから、しばし待つことにっと思ったんだけどさ。


「親父、俺達は先に出て外で待ってるぞ」って、親父がね。

お袋さんが爺ちゃん達の分も支払ってんな。

そうそう、セルフで取った稲荷やゆで卵などの代金も、この段階で支払うんだ。


親父が、お握りとゆで卵、お袋さんはゆで卵、俺が稲荷とゆで卵だな。

爺ちゃん達はラーメンだけだ。


支払いが終わると、直ぐに店の外へ。

なにせ狭い店だ、居座るのはマナー違反と言えるだろう。

なにせ店の前には長蛇の列ができてんかんよ。


店先にて爺ちゃん達を待ってると、少し後で爺ちゃん達がね。

「靖枝さんや、儂らの分も支払ってくれたようで済まんのぅ」って爺ちゃんが。

したら、お袋さんがね。

「偶には孝行させてくださいませ」ってさ。


その後は、食後のデザートだね。

えっ!まだ食べるのかって?

そら、育ち盛りだもん、僕。

またまだイケるぜぇっ!


モリモリスラーメンと同じ筋の通りへ暮銘菓のフライドケーキの店がある。

ドーナツ生地で餡子を包み油で揚げた代物なのだが、揚げたてのフライドケーキは外がカリカリサクサクで生地がフンワリっと。

漉し餡が生地にマッチし、実に美味い。

更に牛乳を合わせると、更にドンってね。


流石に爺ちゃん達と親父さんは遠慮してたんで、俺とお袋さんだけ頂きましたよ、はい。


食事を終えたので映画でもっとことにね。

2本立て形式で1回の入場で2種類の映画が見れる仕組みだ。


今更、幼稚なアニメには興味がない、だからと言ってラブロマンスもねぇ。

したらね、アメリア映画で[レイラーズ(見付かりし聖櫃)]っうのを遣ってたんで、それを見ることに。

同時上映は[キャノンボール]だった。


結構たのしめたよ。

[レイラーズ]はアドベンチャーって感じの映画でね。

トレージャーハンターの青年が、ある宗教組織が秘匿している秘宝を探し出し手に入れるって話しだ。


追って追われて、出し抜いて出し抜かれ…秘宝を手に入れたのだけれど、手に入れたと思ったら敵に包囲されていて捕まる。

ヒロインと共に拘束されて柱へ括り付けられて目隠しを。


後は銃殺ってことなのだが…

教皇がさ、「あの世の土産に秘宝の正体を我らが知った後で逝くが良い」って秘宝の蓋を。

そして開かれた秘宝からは封じられた魔神が現れ、その場に居た者達の精気を吸い取り…


見てはいけない物を見た成れの果て。


目を見開いていた者達は全て溶け去り、残るは主人公とヒロインのみ。

だが、目を開かぬ者には反応しない魔神は、再び秘宝へと。

それと同時に蓋が閉まり…


主人公が左小指の爪へ仕込んでいた刃物でロープを苦労しつつ切り、目隠しを外すと…そこには衣服や装備品のみ残され人の気配は無かった。

恐ろしい品を世に出すのはっと、主人公は再び秘宝を隠しヒロインと共に去る。


そんな話しだったよ。

アメリアらしい、ご都合主義的な話だけど結構楽しめたよ。


そして、もう一本。

[キャノンボール]なんだけどさ。

ぶっちゃけると自動車レースなんだ。


アメリア大陸の東海岸から西海岸までの公道を疾走してゴールを目指すってヤツね。

自動車でもバイクでも参加は可能。

得られるのは名誉のみ。


取り締まりのパトカーや白バイに追われつつ爆走して行く参加者達。

逮捕者続出、事故を起こす者達も多数。


そんなレースを勝ち抜くのは?

う~むぅ、実にアメリアンナイズされた映画だったよ。

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