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00002 : 色々調べてぇ、み、たっ

赤子で身動きできない俺。

そんな俺に何故か備わった脳内知覚。


目や耳、鼻などからの情報も普通に知覚できる状態から、全く別の情報取得能力を得たものと思われる。

最初は五感と脳内知覚の併用に苦労したが、今では普通に併用している。


っかさ、脳内知覚をマルチで併用して色々と情報を集めることも可能に。

いやぁ~、高スペックやね、今世の俺っ!自慢!


調子に乗りましたぁ~、すんまそん。


でな、でなっ!脳内知覚を使用して集めた情報で、色々と分かってきたんだわ。

言葉は何故か日本語だったよ。

んでな、魔法っか魔術てぇのは普及してないようだな。


えっ?お袋さんが使ってた?

いやな、人が走ったり、ジャンプしたりさ、物を持ったりするのを大袈裟に告げるヤツなんざぁ居ないだろ?

ありゃ日常的に使われる身体能力の1つとされてからさ、皆が普通使いしてんぞ。


でっ、獣なんぞの討伐には符術が使用されているようだな。

護符とヤラを印を結んだ後で放つと、高威力の術が放たれるのだとか。


これは獣被害を討伐したという記事が新聞に載ったのを読んで知ったんだわ。

そうそう、この世界ではテレビは存在しない。

ラジオが高値で売り出され始めたくらいか…


ネット?パソコン?スマホ?ナン、デェー、スカ、それ?

電話は黒電話、むろんダイヤル式ね。

しかもだ、大家さんに借りに行くレベルってか。


電話の普及率は低く、各家へ普及されるレベルではないな。

だからさ、近所の連中も大家さん宅へ電話を借りに行くレベルなんだわ。


コンビニなんざぁ、とんでもない。

スーパーもコンビニ敷地程度の小さな店舗がな。

代わりに肉屋、魚屋、八百屋などの専門店がさ。


んでぇ、遅くて19時には店舗が閉まるかんなぁ~

令和に生きていた俺にぁ厳しい環境になりそうだわ。


でぇ、ガス、ガソリン、灯油などは使用されて無いことが判明。

石油製品のプラスチックは存在するようだな。


でぇ、エネルギーとして使用されてるのが真実(まみ)と呼ばれる石みたいな代物なんだわ。

プロパンガスボンベを交換するようにボンベを運ぶ人がな。

その人が設置してる線を手繰ると部屋の機器へとね。


電灯も、ここからエネルギーを供給されて灯ることが分かったんだ。

っか、電気では無いのか?っとしたら電灯と呼ぶのは違うかな?


でな、このボンベの中には砂のような代物がさ。

なんぞ、これ?っと不思議に思い、配達人の車を脳内知覚映像にて追う。

彼が会社へ戻った後、会社敷地内を探索ね。


そしてボンベが、ここへ集積されていることを知ったので、何処から送られて来るのかをさ。

すると工場から、ここへボンベを運ぶトラックが。

そのトラックを追跡し工場を発見、して、工場へ原料が…


その原料の納品元へと辿れば…農家でした。

ファッ!


えーっとぉ…どゆ、こと?

あー、うん、真那(マナ)の木と呼ばれる樹木へと生る実である真那の実、この実の中へギッシリと石のような種がね。

これを砕いてから砂状にし、加工した液体と混ぜ合わせてからボンベへと。


それが各家庭へと配送され、家具が稼働するという塩梅な訳で…

いやぁ~、意外とファンタジーでしたわ。


車の燃料もボンベへ詰められていた代物と判明。

こちらも液体を増して注ぎやすくした代物を燃料タンクへと入れる形ね。

ガソリンスタンドならぬ真那スタンドにて、給油ならぬ給那して走行燃料としている模様。


二酸化炭素による地球温暖化とは無縁の世界みたいだわ、ここ。


んでな、脳内知覚で色々な場所を調べてさ、情報を集めた訳よ。

図書館なんぞへも知覚を飛ばしたりして調べたりな。


したらな、世界大戦が勃発して無いことが判明しましたよ、ええ。

でぇ、ここは俺が住んでいた日本では無いこともな。


大陸の沿岸部でな、首都が在るのが日本と思わしき列島。

大陸は9つ存在し、太平洋や大西洋は存在しないそうな。


いや、太平洋規模の海が2つ存在し、1つの大洋を3つの大陸が、もう1つ大洋を2つの大陸が囲むように。

それぞれの大洋の真ん中辺りへ、それぞれ大陸がさ。

大洋以外にも5つの大陸と再南端と最北端に存在する2つの凍土大陸を隔てる海も存在はする。

まぁ、大洋と呼ぶほどには広くは無いそうだがな。


俺が住むのは、そんな大陸の1つの沿岸に沿うように存在する列島の都市を首都とした陽元(みょうげん)と言う国。

国名由来は()(もと)かららしい、陽元の陽は陰陽師の陽と同じ読み方かな?


まぁ、日の本である日本と同様の名付け方と考えれば…うん、日本やね。


で、俺が住む町は製鉄と造船の町として有名らしい。

(くれ)と言う安芸領の町と言うことだ。

海軍の軍事基地が存在し、海軍の町としても有名らしいな。


大戦は起こらなかったみたいだが、小競り合い程度の戦はあるみたいだ。

頻発ではないがね。

この地は(いくさ)では無く、相手国から保護を求められ合併したらしいよ。


親父は造船所へと務める設計技師らしく、そこそこの手取りを得てはいるみたいだ。

だが、まだまだ若いことから家計は楽では無いらしい。


そんな両親がさ、新しく造られた山間の団地にて土地を買うか悩んでいる。

貯蓄を切り崩して貯蓄なしにて借金すれば手が届くが…う~ん、それって…


リスクなしで手に入れられる物件では無いが、今を逃すと高騰する可能性は高く…

さて、どうなることやら…

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