十種ヶ峰
ひとつ ひるから びくついて
ふたつ ぶるぶる ふるえるて
みっつ みんなに みすてられ
よっつ よいどれ よいしぐれ
いつつ いつでも いらついて
むっつ むかつく むねのおく
ななつ なつぞら なきはらし
やっつ やすざけ やまかがし
ここのつ このみち ころげおち
とうで とうとう とくさがみね
■□■□■□意訳■□■□■□
昼間から見えない影に怯えている
自分の手がぶるぶると震えている
とうとう皆に見捨てられてしまった
酒ばかり飲んでいたら宵時雨が降ってきた
くそ、苛つきが止まらない
胸の奥からムカつきが押し寄せてくる
なぜか夏空を見ると涙が止まらない
山棟蛇を漬け込んだ安酒が旨い
ああ、ついに人の道から転げ落ちてしまった
とうとう故郷の十種ヶ峰の幻を見るほどに