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腿太郎、鬼を見付ける

鬼を探してえいやこーら。


「鬼を探しているんですが、知りませんか?」

「おにーさん、えらいムキムキだねぇ。鬼なら向こうの村にいるって聞いたねぇ」

「ありがとうございます」


その村にいくと家が全部逆さまにされておりました。

おお、これは凄いと腿太郎は感心しました。

相当な力がないと出来ないことでありました。


しくしく泣いている村人に声をかけました。


「この家を引っくり返したのは鬼ですか?」

「ああそうです。どうしましょう。天井が地面で、地面が天井で。私たちはどうやって暮らせばいいんでしょう」


村人達は困っているようでした。

確かにこれでは使いにくいだろうと腿太郎は思いました。


「それでは私が直しましょう」

「え」


家に手を掛けグルンと回しました。


「よっこいしょ。これでどうですか?」


目を真ん丸にした村人は、腿太郎を見上げ涙を流しました。


「ああ!!きっと貴方は仏様のお使いに違いない!!ありがたやありがたや!!」


その光景を見ていた他の村人達が腿太郎に群がってきます。


「お願いします。うちも直してください」

「うちもお願いします。まだ小さい子がいるんです」


みんな必死で腿太郎にすがり付いて懇願します。

そんな村人達に腿太郎は。


「わかりました。順番に直していきましょう」


ドスンドスンと次々に家を逆さから元に戻していると、地面が揺れ始めました。

地震とは違う揺れで腿太郎が首を捻ると、村人達が悲鳴をあげながら逃げていきます。


「鬼じゃ!!鬼が戻ってきよった!!」

「早く逃げんと投げ飛ばされてしまう!!」


なるほど、ならばこの振動は足音か。

腿太郎は近付いてくる鬼を待ち構えました。


「お前か!俺のひっくり返した家を戻しているのは!」


大きい鬼が姿を現しました。

といっても二メートル程で、腿太郎とそこまで差がありませんでした。

腿太郎はこれが鬼かとまじまじと鬼を見ます。


赤い肌に白い髪。額には角らしきものが見えます。


「なんだお前。人間にしては大きいな」


見慣れない体躯の人間に鬼も驚きまじまじと腿太郎を眺めました。

それを遠回しに隠れて見ている村人。


「遠くだとどっちか鬼か分からんな」

「たしかに」


そう思うのも仕方がありません。

何故なら腿太郎も鬼と同じくらいのムキムキでありました。


「なんで家を逆さまにするんだ」


腿太郎が鬼に聞くと、鬼が大笑いをしました。


「今ゲームをしているんだ。より多くの人間の家をひっくり返した鬼が勝ちというゲームをな!!」


そんな遊びだったのかと腿太郎は理解しました。

しかしそれでは人間が迷惑なだけです。


腿太郎は考えました。

どうにかして止めさせなければいけません。


「どうだろう。その鬼達も交えて私と勝負をしようじゃないか」


片眉を上げる鬼。


「人間ごときが鬼に敵うとでも?」

「過去にそんな人間が二人ほど居なかったか?」


鬼の雰囲気がその言葉で豹変しました。


「そこまで言うなら受けてたってやる。着いてこい人間」



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