表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

第一章3話

「へぇー、普通の人たちはこんな服を着てるのね」


近くの服屋につき、服を着替えた。

着替えた服を鏡で見て、とても不思議そうにしている。

空色のワンピースに藍色のマント、動きやすそうなブーツを身につけている。


「まぁ、そんな感じの装備で大丈夫だろう」


「うん、ありがとう。ええっと……」


「あ、ごめん。まだ名前を言ってなかったね。俺はオルト・ディランだ」


「よろしくね、オルト。それに色々とありがとう」


リディアは深々と頭を下げる。


「これぐらい構わないよ。ところで、リディアはこれからどうするの?」


店を出ながらリディアにそう聞くと、少し落ち込んだ様子で俯き、

「実際、何をしたらいいのかわからないの。お城の外に出たのも初めてで、外の世界はわからなくて……」


何も知らない子を放っておくのは気が引ける。

でも、俺も姉さんを探さないといけないし……

考えているとリディアが俺の前に回り、再び頭を下げる。


「お願いオルト、お父様に反抗するのを手伝って!」


リディアの意志は固いようで、断りにくい。


「リディア……その、俺にもやらないといけないことがあるんだ」


それを聞いたリディアは顔を上げる。

そして、不安そうに俺のことを見ている。


「俺がこの町に来たのは、連れ去らわれた姉さんを助けるためなんだ。連れ去った連中を探すための情報を探してたんだ」


「そんな……ごめんなさい、あなたの事情を考えてなくて」


リディアは必死になって謝る。


「だから……姉さんを助けるのを手伝って欲しい。その代わりというか、俺は君のことを手伝うよ」


そう言うと、リディアは驚きの表情を浮かべている。


「え……うん! 私も手伝うよ、オルトのお姉さんを助けるのを」


「ありがとう。でも危険と隣り合わせなんだ、俺から頼んでなんだが」


首を横に振り、「私のしようとしてることだって危ないと思うし、それにオルト以外に頼れる人いないから」


リディアは微笑みながら言う。

その表情はとても可愛く、少しドキッとした。


「あ、あぁ、それじゃあこれからよろしくリディア」


そう言って、右手をリディアの方に差し出す。


「うん! よろしくねオルト!」


リディアも右手を伸ばし、二人で握手を交わした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ