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欠片の君  作者: 秋月
1/1

初めまして秋月です初投稿ですので

生温くみてくれれば幸いです

ぶっちゃけこの先どーするか考えていません笑

風呂敷広げるだけ広げて広げっぱなすかもしれません笑

つまらない、面白いどんなコメントでも

秋月の励みになりますので

よろしくお願いします!


息が止まっていた、と思う。

流れる黒髪に赤い髪留め、天使の輪っかみたいに輝くキューティクル

坂道の通学路の頂点で君と目が合ったんだ。


一瞬だった、思う。

かなり長い時間がたった気がしたけどきっと2.3秒の出来事だろう。

てっぺんからゆっくり降りてきて君が言ったんだ。






「しょうくん だいすきっ」











ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ


ガッ!



「さぁいあくだぁ」

4月7日、今日は高校2年の始業式の日

だというのに現在時刻8:35分、走っても間に合わない完全にアウトな時刻だ、こーなっては急いでも仕方がない。歩いて行こう。



「 で?のんびり歩いてこんなにこんなに遅刻してしまったというんだね? 長瀬くん?」


「すいませんでした」


「全くですよもう」


壮大に遅刻をして登校してきた俺の名前は

長瀬ながせ しょう16歳だ


んでさっきから俺の相手をしているのは今年の担任の

島田しまだ 奈美恵なみえ27歳だ


今日、初担任の記念すべき瞬間にまさか全員揃っていないなんて、さぞかしいいスタートをきれましたねぇ先生


などと心の中で尖ってみても実際に口には出さないが。



「ただでさえ女の子の友達でき辛いタイプなんだからこーいう時ほどしっかり起きてグループの輪に入れてもらわないとー」


「あーはいはい!分かったよなみ姉ぇ!」


「島田先生でしょ!」


ドスンっ と出席簿で頭をしばかれてしまった、これ以上は自重しよう。頭をさすりながらジト目をなみ姉(笑)にかましていると後ろから悪友の

高崎たかさき だいが駆け寄ってきた


「まぁまぁなみちゃんそこらへんにして自己紹介の続きしよーよ、もちろん晶からリスタートで」


「高崎くんー?島田先生ねぇー?怒りますよぉ〜?

でもそれはいい考えね、なら長瀬くんどうぞ!」


えっ……

振り返ると今年のクラスメイトがこちら向けていた視線を一斉に逸らし始めた、下を向いているものもいる。


何も喋らず頭を搔きつっ立っていると大が肩に腕を回し

「俺の名前は高崎大でーす!趣味は可愛い女の子とカッコいい男と話す事! んでこっちの無愛想でデカくて後輩の男にはなぜかモテモテの前髪の男はー」


ガッガッ!ゴッゴッ!ドスッ!


「長瀬晶です……よろしく……」


一同「………」


俺 「………」




今年一緒になるクラスメイトにはかなり良いイメージを植え付けてくれた大と一緒に昼過ぎのあまり見慣れない下校時の長い下り坂を歩いていると

突然大がこんな事を言い出した


「そーいや俺部活作ったんだよねー、晶まだなんにも部活入ってなかったからうちの部活に入れたから☆明日から活動な☆」


何言ってんだこいつは頭の中を見てみたいなぁほんとに


「そんなに怒んなよー別にキツイとかそんなん何もねぇからよーそれに授業終わってから寝るまで特に何もしてなかったじゃん?今までさー」


まぁ何かをしていたかと言われれば暇を謳歌していたがそれにしてもいきなりすぎる


「で?何をする部活なんだよ」


「ボランティア活動☆」


……!


「ボランティア?ゴミ拾ったり老人ホームで紙芝居したりするタイプのボランティアのことか?」


「そーです!そのボランティア☆」


……?


「よく審査通ったな…てかもう部活なのか?うちは確か5名以上いないと同好会扱いじゃなかったか?」


「んーとねー今から集める☆」


「どーやってだ」


「こんなにみんな一緒に下校すること滅多にないだろー?それに今からカラオケだぞ?」


「何の話だ!聞いてねぇぞ!」


「それは遅刻するからだよー☆もう参加って委員長にも言ってあるからー☆」


……委員長?




「いっえーーーい!高崎大!歌いマーース!」

『いっえーーーい!』

どーしてこーなったんだよ

周りを見渡すと去年一緒のクラスだったヤツもチラホラいるが誰も話しかけてはこない。まぁ当然か去年やらかしてるしなぁ話しかけられないのはまだいいが

『ーねぇあの人』

『本当にーなの?』

俺の話をしているのかこちらをチラチラ伺いながらコショコショ話をするのはやめてほしいもんだな。


『フーーー!!』

どうやら大の歌が終わったらしい、早くもみんなと打ち解けクラスの中心にいるようでかなりエンジョイしているようだ。

ぼーっとグラスの中に視線を落とし存在を消していると


「ねぇ隣いいかな?」

不意に頭上から鈴を転がしたような声がした


「えっー」

「隣。座ってもいい?」

不意な出来事に口を半開きにして固まっていると

赤い髪留めをしたボブのエライ綺麗な子が隣に腰掛けてきた。


「どうぞ…」

もはや手遅れな返事を返すと彼女は軽く微笑み


「高崎君と仲良いみたいだね、よく話すの?」

あぁまたいつものやつか。

大は昔から女にモテる。懐に入り込むのがうまくしかし相手に自分の手の内は決して見せないところが女を惹き寄せるのだろう。こういう時は


「あぁ、あいつとは小さい頃から一緒なんだ。あいつうるさいけど悪い奴じゃないから安心していいと思うぞ」


当たり障りなく大の事を褒めておく。これが1番無難で便利な返答だ。


「あなたの方が目立ってたよ」

そんな事をいって微笑む彼女の顔は何となく懐かしい感じがした


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