表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

再確認

俺たちが出発して三日目の昼。


「暇だな。アイラ、なんか一発ギャグしろ。」


「あなた私のこと何キャラだと思ってるんですか!?」


「なんかお前毎日キレてるよな。カルシウム足りてるか?」


「誰のせいだと思ってるんですか!」


「ロスト殿!なら私が!」


「お前はそのキャラ付けはゴミ箱にでも捨ててろ。」


俺(+α)はギャアギャアと騒ぎながら道筋を歩く。



すると



「おい!おめぇ!金目のものと女共を置いてけ!」


山賊風の汚い身なりをしたおっさんが短剣をこちらに向けて怒鳴る。


「あ?」


「あばよ」


縦一線、山賊は割れる。問答無用。死あるのみだ。


「ちょっ!なんてことしてるんですか!話せば分かり合えたかも知れないのに!」


「向けられた敵意は殺意で答えろ。油断してこっちが殺られたらシャレにならん。」


「っ!それでも…」


まだまだ不満があるアイラだったが俺はこういう事に対しては妥協しない。


「アイラちゃん。これに関してはロストさんが正しいよ。」


「……」


「悪いがアイラ。もう少し荒れるぞ。」


何故ならばまだ山賊はいるからだ。


「てめえ!よくもお頭を!」


いや、お前らから仕掛けてきたんだろ。


「セレア。お前、人を殺せるか?」


「…気は進まないけど、うん。」


まぁ普通ならそうだろうな。


「じゃあ行動不能にしろ。無理に殺すことは無い。」


言い終わると俺は山賊たちへ速攻をかけた。


「速っ…!?」


ザシュ!


ひとり、またひとりと切り刻む。




「さて、あとはお前だな。」


「何なんだおまえ!?なんでそんなに殺すことに躊躇しないんだよ!」


「お前は草をむしること、魚を料理することに躊躇するのか?俺にとってはそれと変わらない。」


そして最後の山賊の脳天に全力の一撃を見舞う。



「………」


アイラは呆然としながら何も出来ずにいた。


「アイラ。これが俺だ。お前には理解出来ないかもしれないが、生きるためには躊躇いなく俺は人を殺す。」


「私はわかった気でいただけだったんですね。」


「あ?」


「ロストさんが絶対に死ねないって以前言ってましたよね。スィーレさんのことも。それでもここまで躊躇することなく自然に人を殺せるとは思ってませんでした。」



以前山賊を皆殺しにした時はアイラがいたから助けるためにやった。だから人質のいない今回は軽く痛めつけて終わり。とでも思ってた。ってことか。


「ならお前は何を成す?俺の暴虐を止めるか?」


「いえ、私は……ロストさんが傷ついたとき助けます。ロストさんを取り巻く誰も傷つけません!」


こいつは本物のお人好しだ。だからこそ出来るかもしないな。


「そうか。」


俺は一言だけ残して先に行くよう催促する。


「行くぞ。アイラ。あと空気も。」


「空気ってアタシのこと!?ロストさん!?」



セレアがほざくが、無視した。




「というかそもそもロストさんは何のために旅してるんですか?死ねないなら普通に働けば良くないですか?」


「お前はそうデリカシーってものがないのか?

まぁそうだな。まずスィーレを犯したクソ共をぶち殺す。それと何からでも大切な全てを守れるようになる為だ。」


漏れた殺意に二人はビビると言うか、軽く引いていた。


「そ、そうですか…」


「大切な全てってアタシも入ってるよね!ロストさん?」


「あ?まぁ特別ではないがいるのが普通。くらいには昇格してる。」


「「え!?!!?」」


会ってから一番の驚きを見せる。


「何だようるせえな。」


「だってあのロストさんが…」


「いるのが普通って…… 」


…言わなきゃ良かった。


「行くぞ。」


「ロストさん!もう一回言って!」


「そうです!もう一回だけ!」


このあと二人を無視したがしつこかったため軽いゲンコツをかました。それで静かになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ