表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/36

S・G『英語圏のための日本語講座』(シュール・ギャグ)

シェフの特製ピザ、1枚目の3切れ目のトッピングは、当ピザのトッピングのエース、シュールギャグでございます。

さあ、心置きなく召し上がれ!

 【宝くじ売り場での会話】


ミッチェル「すいませ~ん……」


店員「はいなんでしょう」


ミッチェル「ドコサヘキサエン酸」


店員「えっ?」


ミッチェル「強情なマントヒヒがおんねん……ワイが味噌つけたるわ、信州でええねん、八丁がええねん、どないしてんお前の後ろ姿悲しみたたえた前方後円墳やぞ、ウルトラの母に晴れ着コーデ勧めたろか? あかん、膨らんできてん、ひし餅ちゃうで、ただの石鹸やがな、ずうっと使わんと風呂場に置きっぱしてたからコイツ口うるさいヤツな思われんの承知でついにこないだ注意してん、ほんならアイツ石鹸ちゃうからほたってただけやで云うて言い訳してきよるからやね、コイツなに云うてんのかな思いつつももう溶けてきてるで、ボディソープもええけどコッチも使こてやらんと忍ばれへんやん云うて冷静に諭してからやね、無理やり使わそうとしたんや、ほならアイツなんやねん人が好き好んで風呂場にひし餅置いたまま放置してんのに気にいらへんのか云うて云い返してきてん、薔薇の匂いのするホンマモンの石鹸やで、コイツ頭イカれてもうたんかいな思てたけどな、ますますムキになり始めたからしゃあないな思てほな焼いたらええがな云うて乗っかったらやね、ホンマに物置から七輪持ち出してきたんや、さすがに風呂場は心中みたいでマズいやろ云うて庭に誘導したはええものの、かれこれ2年近くもユニットバスに放置された化石みたいな石鹸持ち出して庭で七輪で焼くいう行為も狂気やな思わざるを得んかったわ、せやのにいざ焼いてみたらやね、ホンマにぷく~と膨らみ始めよるからホンマに驚いてもうたわ、ほんでよ~見たらやね、膨らんでんのワイの眼球やがな、石鹸は真っ平らなままやってん、何のことはあらへん膨らんだ眼球のせいで石鹸が膨らんだだけやってん、ほんでアイツはなんで気ぃ付かへんねやろ思てたらやね、アイツも眼球パンパンに膨らんでてん、コイツもコイツでアホやで思てもうたわ、せやのにアイツ自分のこと棚に上げてやね、ワイに向っておまえ種田山頭火になってんで云うてきてん、意味わからんからなんやねんなそれ云うて云い返したらやね、決まってるやん、眼球パンパン云う意味やん、云うて云い直してきてん、なして眼球パンパンが種田山頭火なんかさっぱり意味不明やったけどもやね、それより眼球パンパンや云われたことが妙に腹立ってきてやね、ほならお前も眼球パンパンやでワイと同類やんけ、お前も山頭火ちゃうんか云うて指摘してん、ほならアイツ眼球パンパンなんはおまえだけやで、ウチの眼球は真っ平らやで云うて来てワイの眼球を針で刺してきてん、ほなら見る見るうちにワイの眼球ぺしゃんこになってやね、すぐさま正常に戻ってもうたわ、そんでアイツの眼球見てみたらやね、ホンマに真っ平らやったからびっくりしてもうたわ、どのくらいぺしゃんこやったか云うたらやね、あれや、ひし餅くらいやな……ほんでアイツ気圧の関係でたまにこういうことあるから注意するんやで、とくにいっぺん膨らんでもうた眼球は再発しやすいんやで云うてきてやね、眼球の膨らみの再発ってなんやねん思て心でツッコんでもうたけどもやね、それからというものホンマにちょいちょい眼球パンパンに膨らみグセが付いてもうてやね、その度にアイツの持っとった針どこに売ってんのかな~云う叶わん願望にとり憑かれてやね、眼球パンパンのまま街を徘徊してやね、アイツの家目指すんはええものの、道路パンッ……ッパンに膨らんでるから中々進んでいけへんねん、ほんで膨らんだケータイ電話でやね、アイツに連絡して針持ってきてくれへん云うたらやね、アイツ声まで相撲取りみたいな声になってこだましてねん、眼球膨らました気圧脳みそにまで逆流してもうたんかな思て内心はらはらしてたらやね、アイツ、ウチもいま眼球パンパンやで云うてきてん、なんでお前まで眼球パンパンになってんねん云うて思わずツッコミいれてもうたけどもやね、それには答えんと視界がパンパンに膨らんできて怖いねんい云うてきたからやね、しゃあないからパンパンになった道路まるで戦場の兵士みたいに地面這いずりながらどうにか辿り着いてん、ほんならアイツもパンッパンのドアをどうにか開けて招いてくれたけどもやね、ホンマに上空何メートルやねん云うてまうくらいの気圧の変化が襲いかかってきてん、もはや破裂寸前やがな、ほんで急いで針持ってこいや云うたらやね、針もパンパンに膨らんでるから使い物になれへんで云うて見せられたんはやね、鉄アレイくらいに膨らんでる針やってん、それ見せられてああホンマやで云うて二人してあきらめてもうてん、それ以来アイツはウルトラの母みたいな眼球やし、ワイはウルトラの父みたいな眼球やで、まあ信州か八丁みたいな手前味噌な話になってもうたけどもやね、なんやかんや云うてもうたけども結局云いたかったんは犯人はこの中にいるいうことや!」


店員「きみ、誰? ……ペッ、ペルージャ! いきなり名乗りよんねんな、はじめまして~、おっちゃん鬼達磨染五郎おにだるまそめごろう云いますねん、がぷ~……カワイイやっちゃな~甘噛みしよったで~……うわっ、二の腕、無い! ペルジャン? カワイナイゾ~、どうしてくれてんのおれの大切にしてきたこの肉体を~! コイツオットロしいバケモンの癖してブリッコに関して云えば超一流やで~ペロ~……うがーー!! 生きてきた中で一番痛かったぞーー!! 遅いねんいまさらペロペロしたところでコッチは警戒レベルキューバ危機を超えとるからな、ほんでワザとなん? いましがた持っていかれたばかりのザックリ開いた傷跡舐めんのやめてくれへん? ほんで、舌ザラッザラやないけ!! 大厄か! ホンマ、なんちゅういきもんやねんなお前は……ペコリン……謝って済むもんちゃうからね!! こっちはマジギレしとんねん、全人類のフラストレーションをあたかも元気玉のように溜め込んでんねんからなコッチは! もう、オッチャンのこと、舐めたらあかんよ……ペコ……ここに来て誠意を感じる態度に急変すなや~~~絶対裏あるわ! それともコイツホンマは不器用でもしかして端からおれと仲良くなりたかっただけなんかなあ……ギュウロウロヲロロロロロロ~~~~ンンンン!!! ……やっぱ本性あらわしよったーー!! 最終形態や! 強っそうな、見た目! ……ワタクシ品口彦衛門と申します……弱っそ!! お前喋らんほうがええんとちゃうん? 一気に最弱キャラに転落やで、マッジメそうな……今時流行らんよ、そんな分厚い黒縁メガネは、ロイド眼鏡いうんかな、視力いかほどや~云うねん……ワタクシ、視力、ピンクマン、ピンクマンです……なんで2回言うねん、ほんで宇宙の単位を持ち出されても……まあそもそも聞いたんが間違いや、それにしても珍しい苗字やね、おれはじめて聞いたわ品口しなぐちさんいうんは……品口ひんぐちです……ひんぐち!! ますますおらんぞそんな苗字のやつは、口四つって、おれ厭やで、人生で何回四角を書かなあかんねんな! 四角に飽きあきして書きたなくなる人生なんて、あんた将来ぜったい漫画家にはなれへんよ……ワタクシ、漫画家志望でございます……コマ割りんときどうすんねん!! 幼い頃から四角書き過ぎとか燃えつきた英才教育かお前の苗字!! ……もう飽きました、描きたくありません……せやろが! でもあんたそんなんやったら漫画家絶対になれへんよ……ワタクシの世界ではコマ割りは丸です……杞憂やったわーー、まあええわ、これで一歩漫画家に近づいたわけや……ワタクシ、漫画家志望でございます……何回云うとんねん、まあお前の熱意だけは伝わったがなひしひしと……ワタクシ、漫画家志望でございます……もう云わんでええ知ってるから……ワタクシ、漫画家志望でございます……だからもう云わんといてくれるかなー!! ……ワタクシ、漫画家志望でございます……知ってる云うねん、もう云わんといていいからしばらく黙っとけ! ところでな、ええ情報教えたろか、おっちゃん、じつは漫画家やねん、まあお前んとことはコマ割りからしてちゃうけどもやね、でもおれ、何を隠そうベテランの実力派人気作家やで、もしお前が本気やねんならおれが教えたってもエエけどもやね……漫画の心得いうやつを……ワタクシ、漫画家志望でございます……やっぱそれしか喋らんぞ~~! ポーカーフェースかお前は!! 超人気作家を前にして何一つぶれることないねんな~……漫画家志望でございます……心なしかタイトになってるね~、この件は適応力と捉えておきましょう……漫画家志望でございます……覚えたてか! もしくは野生の動物程の狂いのなさ!! ……漫画家志望でございます……風物詩思えば一番気に触らんかもね~~、真夏のアブラゼミなんて季節を感じへんとただ聞いてたら、ただの地獄やからね!! それにしても年中風鈴下がってる家たまに見かけるけどあれどうにかならんかね~、秋口くらいやったらまだどうにか我慢できるよ、冬も冬、真冬になってから聴かなあかんのってなんやねんな! こっちは寒くて震えてんのになおさら感じなアカン涼って何やねん! 実はおれ一回それが原因で引越ししたことあるよ、住んでみたらわかるで、あんな涼しげな音やのに、冬ともなると刺さる刺さる! お隣さんがズット下げてたからやね……な、なんや……う、うぐふぁあっ……漫画家死亡でございます、どうやら毒を盛られていたようですね、アリバイをつくるために長時間の耐性を持つ毒物を盛り、そして、犯人が逃げおおせた今……こうして急死する、これは今まで見たことのない反応ですよ、犯人は、恐らく、新種開発に携わる薬物の調合師に違いありません、ほ~ら……見たこともない……薄紫の血を大量に吐き出しているじゃありませんか……しかし、ピーンときました、この新薬を作れるのはこの世界にたった一人しかいません、そして、その人が犯人でしょう、こんな劇薬、市場に出回ってしまえば世界中大混乱に陥らせてしまうに違いありませんからねえ……個人的に使用するほかはありません……そろそろ迫っているようですね……えっ、何がって? ……時間がですよ、それじゃあ、いっそのこと一息に……犯人は~~お前だあああああ!!! 種田山頭火、逮捕」


 チャリ~ン。


店員「お、お客さま~~」


 受け渡し口の台には、サマージャンボくじ17枚と現金が置き去りにされているのだった。

犯人は当てられましたか~??

次はラストのトッピングです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ