B・G『オフ会』(ベタ・ギャグ)
はい今月のひと切れ目です。
「えっ!凄っごくカワイイじゃん見して見して~」
何だよ、グイグイ来るじゃんコイツ~…
「何?プリクラ~?」
「そうそう…うわ、マジタイプなんだけど…これって友達だよね?」
マジかコイツ!た…確かに今のプリクラって色々顔変えれるけどさ、さすがに原型残ってるよね?これワタシなんだけど…
「ねえねえ名前教えてよ…」
おいおい、これはワタシだってば!
いいよ聞かれたからまんま教えたれ!
ビビらせてやるからなホントこのクソ男め!
「名前…?ああ、城ヶ崎だけど」
「へえ~、お嬢様みたいな名前じゃん!」
ってワタシの名前ってのはスルーかい!
てかコイツワタシの苗字忘れてる?
まあいい、下の名前まで言えばコイツ思い出して赤面するに違いない!
「ちなみに下の名前は幸子っていうんだけどね!」
「幸子って、苗字に比べて平凡だよね?」
うわっ!
コイツ失礼!
…ってフルネームでも思い出せないなんてありえんし!
「もしかして今日ここに来てたりすんの?」
殺す!
「ああ…来てるけど…」
「マジで!神だわ…ちょっと探してくるね」
ああ…行っちゃったよ…どうせすぐ戻って来るだろうけどね…なんて失礼な野郎だ。
「おっかしいな…」
それはアンタだよ!
「城ヶ崎さんこっちにいるって言ってたから来たけど君のところに何故か戻って来ちゃったよ。友達どこにいんのか知らない?」
「…てか友達じゃないし…」
嘘じゃないからな!
「え?嘘だ!」
だから嘘じゃないって!
「だって友達じゃない女の子のプリクラとか持ってる訳ないしね~?…あっ!」
ようやく気づいたか…
「ごめん気づいちゃったよ。これって君の家族なの?」
いやワタシだし!
近づいたっちゃ近づいた気もするけど…う~ん…
てか自分を自分の家族というのは少し語弊がある気もするが…
「まあ…あながち間違いでもないよ…」
「妹だよね?君より年下なのはわかるから」
いや同い年!双子よりも離れてないからね!一秒の誤差もない!
「失礼ね、同い年だから、究極の!」
「じゃあ双子か…」
だから違うってば!
「そうだよね?双子の妹か…よく考えたら君の苗字も城ヶ崎さんだったよね、今思い出したよ」
いやそこまで思い出したなら下の名前も思い出して!
「え~っと…混乱してきた…」
何だよ突然…
てかこのまま進行して気が触れて欲しいくらいだけどね…
「君の下の名前も今思い出したんだけど幸子さんじゃなかったっけね?」
ようやく核心に触れたか…
「あれっ?おかしいな…幸子幸子…顔が一緒とかならあるけど名前が一緒ってのは初のパターンだぞ…」
鈍い!
名前が一緒の双子の妹なんているわけないだろが!
私だってそれ!
てか顔だって元はワタシだからね!
「…それに…顔も双子にしては違う気もするよな…」
どうなの!
ワタシってそんなにカワイくないわけ!
「ねえねえ…プリクラの娘がカワイいってのは嬉しいけどさ、ワタシはどうなわけ?あんまはしゃがれてもいい気しないんだけどさ…?」
「えっ、君?う~ん…どうだろう?カワイイんだとは思うけど今このプリクラの娘を見たばかりだから冷静に判断出来ないというか…そのくらいこのプリクラの娘って飛び切りの美少女だって感じてる…」
糞っ!
もうプリクラ様様だわ…
さくっとクリスピーな食感でした。