S・S 『着信音地獄』(シュール・シリアスギャグ)
シェフの特製ピザ、1枚目の2切れ目のトッピングは、S・Sでございます。
な、無い!! 僕のケータイ電話が。さっきからずっと探しているのに! どこを探しても見つからない、引き出しとかポケットとかソファーのすき間とか……思い当たる場所を手当たりしだいつぶしていったというのに!!! 何を慌てておるのじゃ。と、殿様! 無いんです、ケータイが、僕のケータイ電話が! 慌てるでない。そんなもの鳴らしてみればいいじゃないか。名案ですね殿様! 鳴らしてみましょう。ほれ。な、鳴ってます殿様! 微かに着信音が……聞こえるのう、あっちの方じゃ……と、殿様! こんなところから鳴っています! な、何じゃ。ゴミ箱の奥の方から。ガサガサ、あ、あった。何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ。殿様、この度はありがとうございました。何でケータイ電話が紙に包まれておる? ノートを破ったものです、これには訳がありまして……それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は! これは、今流行りのものでして……
「あ、鳴ってる鳴ってる、殿様! ガサガサ、ありました!」
「見つかったのか、どこにあったのじゃ?」
「ここです。ゴミ箱の奥の方から……」
「何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ」
「殿様、この度はありがとうございました」
「何でケータイ電話が紙に包まれておる?」
「ノートを破ったものです、これには訳がありまして……」
「それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は!」
「これは今流行りのものでして。殿様! この度はありがとうございました」
遡流事一時間前……
「もう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ」
ゴトゴトン!!! ゴミ箱に投げ入れた。
更二遡流事一時間前……
もう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ……
「この着信音厭きたな~ピッ、もしもし、えっ! あの着信音が再入荷?? マジ! 早速ダウンロードするわ……」
な、無い!! 僕のケータイ電話が。さっきからずっと探しているのに! どこを探しても見つからない、引き出しとかポケットとかソファーのすき間とか……思い当たる場所を手当たりしだいつぶしていったというのに!!! 何を慌てておるのじゃ。と、殿様! 無いんです、ケータイが、僕のケータイ電話が! 慌てるでない。そんなもの鳴らしてみればいいじゃないか。名案ですね殿様! 鳴らしてみましょう。ほれ。な、鳴ってます殿様! 微かに着信音が……聞こえるのう、あっちの方じゃ……と、殿様! こんなところから鳴っています! な、何じゃ。ゴミ箱の奥の方から。ガサガサ、あ、あった。何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ。殿様、この度はありがとうございました。何でケータイ電話が紙に包まれておる? ノートを破ったものです、これには訳がありまして……それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は! これは、今流行りのものでして……
これこれ! サンプルあったよ! 今人気の! よーし、早速やっとゲットだぜ! うれし~~!!
向こうから銀色の紙飛行機が……
ズキューン!!!
「か、貫通ぅ~~」
男の心臓を鋭い金属の紙飛行機が通過していた…………
更三遡流事一時間前……
もう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ……この着信音厭きたな~ピッ、もしもし、えっ! あの着信音が再入荷?? マジ! 早速ダウンロードするわ……な、無い!! 僕のケータイ電話が。さっきからずっと探しているのに! どこを探しても見つからない、引き出しとかポケットとかソファーのすき間とか……思い当たる場所を手当たりしだいつぶしていったというのに!!! 何を慌てておるのじゃ。と、殿様! 無いんです、ケータイが、僕のケータイ電話が! 慌てるでない。そんなもの鳴らしてみればいいじゃないか。名案ですね殿様! 鳴らしてみましょう。ほれ。な、鳴ってます殿様! 微かに着信音が……聞こえるのう、あっちの方じゃ……と、殿様! こんなところから鳴っています! な、何じゃ。ゴミ箱の奥の方から。ガサガサ、あ、あった。何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ。殿様、この度はありがとうございました。何でケータイ電話が紙に包まれておる? ノートを破ったものです、これには訳がありまして……それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は! これは、今流行りのものでして……これこれ! サンプルあったよ! 今人気の! よーし、早速やっとゲットだぜ! うれし~~!! 向こうから銀色の紙飛行機が……ズキューン!!! か、貫通ぅ~~。男の心臓を鋭い金属の紙飛行機が通過していた…………
「ウルッサイなあ、何? この大音量! 迷惑だし。早く電話に出てくんない? 電話の相手だってメーワクしてるって、早く出てあげないと。よっぽどの用事なんだって、ずっと鳴りっぱじゃんずっと切らずにさあ……それに長くない? 着信音変えなよ、このショートバージョンにしなよ、あげるからさ、転送~~っと」
もう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ……この着信音厭きたな~ピッ、もしもし、えっ! あの着信音が再入荷?? マジ! 早速ダウンロードするわ……な、無い!! 僕のケータイ電話が。さっきからずっと探しているのに! どこを探しても見つからない、引き出しとかポケットとかソファーのすき間とか……思い当たる場所を手当たりしだいつぶしていったというのに!!! 何を慌てておるのじゃ。と、殿様! 無いんです、ケータイが、僕のケータイ電話が! 慌てるでない。そんなもの鳴らしてみればいいじゃないか。名案ですね殿様! 鳴らしてみましょう。ほれ。な、鳴ってます殿様! 微かに着信音が……聞こえるのう、あっちの方じゃ……と、殿様! こんなところから鳴っています! な、何じゃ。ゴミ箱の奥の方から。ガサガサ、あ、あった。何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ。殿様、この度はありがとうございました。何でケータイ電話が紙に包まれておる? ノートを破ったものです、これには訳がありまして……それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は! これは、今流行りのものでして……これこれ! サンプルあったよ! 今人気の! よーし、早速やっとゲットだぜ! うれし~~!! 向こうから銀色の紙飛行機が……ズキューン!!! か、貫通ぅ~~。男の心臓を鋭い金属の紙飛行機が通過していた…………
「……メールの着信音なんだ」
「周りのメーワク考えろ~~!! 変えろ変えろ! 今転送したやつに!! それはそうと、これ、今作ったんだけど。アンタにあげる」
「なにこれ?」
「知るか! そんなもん、アンタが考えなさいよ。あるでしょアンタにも、フィーリングってやつが」
「ノートの紙で作った袋!!!」
「引いてんの?」
「……若干」
「失礼ね。ナメた口聞いてんじゃ無いわよ! アンタのぶんざいで!!」
「じゃあ使うわ……スマホのケースに」
「有り難く受けとりなさいよ!!」
更四遡流事一時間前……
もう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ……この着信音厭きたな~ピッ、もしもし、えっ! あの着信音が再入荷?? マジ! 早速ダウンロードするわ……な、無い!! 僕のケータイ電話が。さっきからずっと探しているのに! どこを探しても見つからない、引き出しとかポケットとかソファーのすき間とか……思い当たる場所を手当たりしだいつぶしていったというのに!!! 何を慌てておるのじゃ。と、殿様! 無いんです、ケータイが、僕のケータイ電話が! 慌てるでない。そんなもの鳴らしてみればいいじゃないか。名案ですね殿様! 鳴らしてみましょう。ほれ。な、鳴ってます殿様! 微かに着信音が……聞こえるのう、あっちの方じゃ……と、殿様! こんなところから鳴っています! な、何じゃ。ゴミ箱の奥の方から。ガサガサ、あ、あった。何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ。殿様、この度はありがとうございました。何でケータイ電話が紙に包まれておる? ノートを破ったものです、これには訳がありまして……それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は! これは、今流行りのものでして……これこれ! サンプルあったよ! 今人気の! よーし、早速やっとゲットだぜ! うれし~~!! 向こうから銀色の紙飛行機が……ズキューン!!! か、貫通ぅ~~。男の心臓を鋭い金属の紙飛行機が通過していた……ウルッサイなあ、何? この大音量! 迷惑だし。早く電話に出てくんない? 電話の相手だってメーワクしてるって、早く出てあげないと。よっぽどの用事なんだって、ずっと鳴りっぱじゃんずっと切らずにさあ……それに長くない? 着信音変えなよ、このショートバージョンにしなよ、あげるからさ、転送~~っともう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ……この着信音厭きたな~ピッ、もしもし、えっ! あの着信音が再入荷?? マジ! 早速ダウンロードするわ……な、無い!! 僕のケータイ電話が。さっきからずっと探しているのに! どこを探しても見つからない、引き出しとかポケットとかソファーのすき間とか……思い当たる場所を手当たりしだいつぶしていったというのに!!! 何を慌てておるのじゃ。と、殿様! 無いんです、ケータイが、僕のケータイ電話が! 慌てるでない。そんなもの鳴らしてみればいいじゃないか。名案ですね殿様! 鳴らしてみましょう。ほれ。な、鳴ってます殿様!微かに着信音が……聞こえるのう、あっちの方じゃ……と、殿様! こんなところから鳴っています! な、何じゃ。ゴミ箱の奥の方から。ガサガサ、あ、あった。何じゃ、ケータイ電話なんかを捨ておって! ドジにもほどがあるぞ。殿様、この度はありがとうございました。何でケータイ電話が紙に包まれておる? ノートを破ったものです、これには訳がありまして……それより着信音をどうにかせい! 何じゃ、この着信音は! これは、今流行りのものでして……これこれ! サンプルあったよ! 今人気の! よーし、早速やっとゲットだぜ! うれし~~!! 向こうから銀色の紙飛行機が……ズキューン!!! か、貫通ぅ~~。男の心臓を鋭い金属の紙飛行機が通過していた…………メールの着信音なんだ周りのメーワク考えろ~~!! 変えろ変えろ! 今転送したやつに!! それはそうと、これ、今作ったんだけど。アンタにあげるなにこれ? 知るか! そんなもん、アンタが考えなさいよ。あるでしょアンタにも、フィーリングってやつがノートの紙で作った袋!!! 引いてんの? ……若干失礼ね。ナメた口聞いてんじゃ無いわよ! アンタのぶんざいで!! じゃあ使うわ……スマホのケースに有り難く受けとりなさいよ!!……
「ってか、何なわけ。よくこんなクソ着信音作る気になったわね。こんなんじゃ着信音だけでバッテリー無くなっちゃうじゃないの。馬鹿なの? 次のサンプルはっと」
もう、やりっぱなしったらありゃしない、捨てなさいゴミを、何なのよ、ハサミとかテープとか出しっぱだし、紙くずとか、もうゴミだらけ。ポイッ……
「ショ……ショートバージョン! まあ、長いよりかはマシか。ダウンロードっと……それより工作工作~~」
彼女の慣れた手つきで、破られたノートとセロテープによって、しだいに謎の紙袋が作られていくのだった。
ピザを食べながら着想を得ました。