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S・S 『状況クライマー』(シュール・シリアスギャグ)

はい、いらっしゃいまし。

今月2切れ目のピザは、エース、 シュールシリアスギャグですよ。

さあさ、お召し上がれ!

左手に握られていたのは、形の悪いスベスベとした鉱石だった、一層強く握り返す、しかし・・・それに反して力はみるみる手からすり抜けていくようだ・・・


地上4000メートル!


男の、次の左足の選択の一手に、すべては掛かっていた・・・


「男は…そこで…左足を岩山のポケットへと思い切り…」


「A:蹴り上げ左足は差し込まれた」


「B:朝のラッシュ…千鳥ちどりつるが腕時計の中でひしめいている、釣り革には羽毛がい~っぱい!

満員だ、腕時計は満員で~す、危険ですので駆け込み乗車はお止めください…窮屈なので息がぜえぜえ。

ツンツクツン空気が薄くなった!…それぞれのクチバシを使って、時刻を指す、正直、秒針がカタツムリのツノだったので人生初だった!回転ツノ出せ。

イラついてその腕時計を石ころで叩き割った、軽石なのでどっちも割れちゃた。

やはりクチバシは、カタツムリにパクつく、つまりカタツムリは帯状に伸びて干からびていた、まさに帯に短しクチバシに長し、干からびたなら水に戻せば良い、お肌年齢復活を尻目に、カタツムリは叫ぶだろう、天日干しならアイルビーバック!

鶴はうるせえクレーマーだぜ」


長いよ!・・・B?ここで再びシュールな選択肢!俺にどうしろと?まさか・・・Bを選べとの誘い出しか・・・

否、ここはいっそ、思い切って・・・


「Bーーーー!」


あろうことかクライマーの選択した状況は、シュールな方のBであった!



ガコーーン!!


横から殴ったカタチで、男の突き出した割れたたくましいアギトを、巨大なバナナが突っ込んだ!

見くびるでない!

青いバナナは寒い土地では釘を打てる!

不幸にも男を襲った青バナナでっかい!


「うっ、朝からバナナ、食わなきゃ良かった・・・」


後悔先に立たず。


男は空中へと投げ出された!


ギィショアアアン!!!!


ザイルがどうにか男を救った、しかし男は全身をムチウチ、重体である。


状況クライミング。

男たちは何故、山に魅せられ、山を登ろうとするのか・・・

男たちに投げられた選択肢の数々は、仏教の巣、チベット山脈に生起する、まるで禅問答のようではないか・・・

そこに、山が、あったから・・・何故、男たちは、命を張ってまで選択肢を求める?


気を失いぶら下がっていた。

もう少しで・・・

生命は失せていたのかもしれない・・・

ギリギリのところで、意識は目醒めた。


「うっ・・・痛ってえ!」


全身は膨れていた。


「男は考えていた…もう力がない…このまま憐れに吊るされて冷凍保存され続けるより…」


「A:」


ここで選択肢。


「最後のチカラを振り絞りザイルを切り、墜落し地面にて往生する」


「B:地面から大量発生する土の精が便器に流されて、その緊張感は県大会の予選にも満たない、貴様ら!それで甲子園を目指すつもりか!怒鳴り散らす鬼監督のほうこそ便器に流される、猛スピードで…鬼は!ピューっと口から水を吐く!鬼監督は便器から半分頭出す、便所づまりは気を付けよう。土の精ははやしおさむに似ていた、土の精がびっしりと埋め尽くす地面を、ぶちゃぶちゃ踏み潰す」


おい、ここにきてまたシュールか!

ほほう・・・土の精ってはやしおさむみたいなのか・・・

!そもそも土の精って!

余計な情報をいれやがって、死に際だぞっ!こっちは・・・


「いいかげんにしろっ!」


・・・否、待て、Bの選択肢は、Aに比べればマイルドだ。Aに比べればマイルド・・・A比マイルド・・・A比・・・マーイ!!!


「Bだ!!!!!」


ガチョヌシャーーーーン!!!


「うんああっ・・・またバナナ・・・?」


ギィショアアアン!!!!

・・・ギィショアアアン!!!!

・・・ギィショアアアン!!!!

・・・・・・


男を吊るしたザイルは・・・大きく振り子となって揺れ続けた・・・


男を襲ったバナナはまたしてもでっかいで、ふかふかした絶望でっかいだ。しかし、こんどはその先端に顔面が表記されていた。

つまり、男のアギトをしつこくなんど襲っても、顔面が消えていかないように、それは金太郎飴の要領で作られていた。

よって、男のアギトを粘着するバナナの顔面片がんめんへんが付着して、顔面は削られていったとして、その顔面は一向に顔面であることを続けていた。その意味で、顔面は、生涯現役を貫いた!


ギィショアアアン!!!!

・・・ギィショアアアン!!!!

・・・・・・


・・・酔っている・・・男は酔っている!


すでに意識は朦朧。

それでも、男は後悔していた・・・

フラフラと漂う意識で・・・

・・・ああこれならいっそ、すんなり死んでいればよかった・・・なんて無様な死に様だ・・・


「A:ガッデム!梅の木・・・運命の木!」


「B:梅の木!山頂でオシッコ」


・・・Wでシュール!

ダメだ・・こんな死に方、クライマー史上初!

国に帰還するのは・・・恥さらしの称号!犬死にだあああああああああ・・・


・・・・・・


目を醒ました。

むしろあったか~いんだから・・・

振り子運動の摩擦熱で、奇跡的にも男は一命を取り留める。



何かが聞こえる・・・・・・


「FGIE:幽霊だって意外と汗っかきだな…げんこつで幽霊のアタマ殴ったらじゃがいもが取れた、お礼にボルシチをつくったら意外に好評で毎週リクエストされるように??」


「FGIF:飛んできたブーメランパンツ、ブーメランみたく投げ返す!少女はプールサイドでY字バランス、濡れたスクール水着が、カラダの線を魅せている、照りつける太陽、渇いた、夏の情景・・・」


え?どういうことだ・・・?


「FGIG:ラッキーー!偶然遭遇したヘリによって奇跡的に救出!」


FGIE:・・・FGIF:・・・FGIG・・・・・・


そ、そうか!選択肢の桁が膨れ上がってFGI、つまり、アルファベット26文字における26進法においての6千7百9十番台つまり6790×26/9×26/9×26/9×26/9・・・つまり、4十7万2千9百2十5からに並ぶ数列の5番目以降・・・よって472930・・・472931・・・472932・・・選択肢はもうここまで・・・・・・


「西之園萌絵か!!」


「ん?いま・・・山にツッコまれたような・・・?」


「FGIH:」


ちょっまて・・・


「頑張り過ぎにも注意だよ~!君は冷えた栄養ドリンクをくれた。10円玉で100円玉を消す!僕の手のひらには500円玉が・・・15回中13回・・・ここまで精度を上げるのに5年を要した。僕はこの数珠つなぎでいつかは国家予算を消しちまうんだ!ひとりわらしべ長者・・・君がくれたドリンクを飲んでみる・・・消えていた!ドリンクは消えた、君のお腹の中に・・・君がくれたのにい??いつの日か予算は消え去って、汚濁にまみれた国家はいつしか混乱しているだろう・・・大人たちには10円玉を!・・・おばちゃん、きなこ飴ちょうだい!・・・少年の心から、ふたたび始まっていくのさ・・・」


再びシュール!しまった、さっきは唐突で処理できずにいたんだが、ラッキー、ヘリがどうとかって言ってなかったっけ・・・?もう知らぬ間に47万の選択肢を超えているくらいだ、じっと待っていれば、さっきみたいな・・・チャンスが・・・・・・


「FGII:ワレワレハ板ガラスだ」


シュール!


「FGIJ:世界ビックリ人間、優勝は、カセットコンロ」


シュール!


「FGIK:糸切り歯で切れない糸は汗臭い」


シュール!


「FGIL:鱗の身、ジャラジャラ、帆船」


シュール!


「FGIM:脛に傷口が並ぶ、赤唐辛子、黄唐辛子、茄子を収穫、脛から!」


シュール!


「FGIN:目がピクピクしながら顔ひきつる、ハリガネで出来たあたまゴシゴシ」


シュール!


「FGIO:ちょもんちょ道楽、12時、間違えました~」


シュール!


「FGIP:輪投げブボサップ、革パンスタイルで逆さ!」


シュール!


いかん、訳わからん。俺はきっと助かりそうにもない。

摩擦はもう限界らしい。サスガに冷えるぜ!

もう脳すらコチコチだ、全身凍ってる。

今、ハンマーで俺を叩いたら、きっと粉々に砕け散ってしまうに違いない・・・

ああ、ダメだ・・・


「FGIQ:血管浮き出てるかしげた顔不満げね、いっつもメダカ常識、おたんこなす対決、おヒゲさん、勝利、消防車オンパレード景色、立派になったね~、こけしの花嫁修行、ニヤニヤしてんじゃねえ鉄腕アトム、お鼻、取り替えますか?あちちちっ鍵盤熱い!あっちゃ~一機死んだ、人の良さそうな表情でドンマイ、お口不満げ、ペンでビヨ~ン、はい、ボート、水しぶきどっしゃり、天からポップコーン、犬にモクモクをかけたらあっち行ったよ、こんなかでそんなやついるか~?うちわです~、パンダが三度笠、赤ウインナーぐちでおちょぼ口、ひらひらこん、こんくらいだったけどなあ~~、質問ある人は斎藤まで~~、いかん、意見交換は明日までに引き延ばしや~~~~」


シュール!・・・いちかばちーーー「FGIQーーーーー!!!!」


PARYYYYYYYYYYYYYYYYNNNNNNNNNNNN!!!!!!


冷凍巨大バナナでっかい、コチンコチンの俺の全身を打撃粉砕、粉々になって消えていく俺・・・・・・

シュールだろうが何だろうが。

人生は状況クライミング。

結局、男は山に魅せられて行くのですね~・・・

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