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推しのフィギュアが尊すぎて、推し活できません!  作者: 夜月黎


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閑話 推しの寝顔

寝る準備をしてベッドに戻ってくると、珍しく奏が先に寝てしまっていた。


今日は初外出で疲れたのかな?


カラオケ、楽しかったな。

……大変でもあったけど……。


ふふっと笑う。


私の枕元――

小さめのクッションで奏の簡易ベッドを作ってある。

その上で、無防備に寝息をたてている。


その姿を見ただけで、私は床に転げ回りそうになる衝動と戦った。


か、可愛すぎる……。


整った顔立ちに、長い睫毛が影を落とす。

起きてるときの挑発的な表情とは違って、驚く程無防備だ。


寝る前なのに、心臓に悪い。


鼓動が速くなる。


これはこれで、ある意味凶器だ。


私は奏を起こさないように、そっとベッドに入る。


今でもつい、見てしまう。

寝てる奏。


メディアでは、絶対に見れない奏。


嬉しいような、恐ろしいような……。

よくわからない感情になる。


「……その音……違う……」


奏の寝言?


夢、見てるのかな?

っていうか、夢の中でも音楽のこと?


くすっと笑う。


ホントにバンド好きなんだなぁ。

……そういうところも、私は好きなんだけど。


心の中で思って、ちょっと恥ずかしくなる。


私は部屋の電気をリモコンで消した。


「……おやすみ。奏」


前は壁のポスターにかけていた言葉を、今は目の前の奏にかける。


奏を起こさないように、そっと。



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