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野草から始まる異世界スローライフ  作者: にのまえ
第二章

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第十六話

 ワイルドポポーのゲンさんは、原っぱに引いたラグマットの上で就寝。


 寝る前、中々の寝心地だと喜んでいた。



 テントではチャーハン、ジャロ芋をたらふく食べた私とアール君が、一つのベッドに転がっている。


 ちなみに今日のお風呂は打たせ湯付き、露天風呂。


「ハァ、お腹いっぱい! アール君バター醤油チャーハン美味しかったねぇ~」

 

「はい、最高でしたエルバ様。さて、ボクはお風呂に行ってきます」

 

「はーい、ごゆっくり~!」


 アール君がお風呂に行き、私はベッドの上でゆったりしながら、独り言を呟いていた。


「なんだかチャーハンを食べたら、ラーメン、餃子、麻婆豆腐、シューマイが食べたくなる」


 もし、ラーメンを作るとしたら麺の作り方。

 餃子は皮の作り方……料理博士に聞けば教えてくれる?


 だけど、ラーメンの麺が無理なら、うどんかな?


 うどんは前にも作ったから、ピコキノコ、もち鳥、醤油のお出汁をとって『ラーメン風うどん』でもいい。ラーメンが食べたいときにうどんしか無くて、出かけたくもない日に……よく作ったなぁ。


 餃子の中身はお肉とキャベンツ、ニンニクク、あとは何でもいいっか。


 味付けは塩コショウと、醤油でオーケイ!



「おい、エルバ! チャーハン、ラーメン、餃子、麻婆豆腐、シューマイとは何だ?」



 目の前に、ヌッとモコ鳥が現れた。


 

「おわっ、サ、サタ様か――お帰りなさい」



「ただいま。と言いたいが……また明日には魔法都市に戻る。今は、エルバ達が見つけたゲンに会いに戻ってきたが。奴め、グッスリ眠っておって呼んでも目を覚まさぬ」


「フフ、エダマメマメ、トーモロコシとコメ草をたくさん食べたからね」


 ゲンさんは普段食べる草より――エダマメマメと、トーモロコシ、コメ草が美味しいと言っていた。喜んでモリモリ食べてくれるから、たくさんエルバの畑で収穫しちゃった。



「そうだ、サタ様。アール君がワイルドポポーのお肉が美味しいって、言っていたけどほんと?」


「あぁ、美味いな」


 後、ワイルドポポーのゲンさんは他のワイルドポポーと、イノシシとは少し違うと言った。ゲンさんは言葉を話す希少魔物で、サタ様のケンカ仲間でアール君の好敵手ライバルだとも教えてくれた。


 アウドラムの家族といい、ゲンさんもサタ様のお友達なのか。あ、でも、コーブラは違った。



「それで、エルバが言っていた、チャーハンとはなんだ?」



 サタ様はチャーハンが気になるようなので、ベッドから体を起こして、チャーハンをくわしく説明をした。

 

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