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野草から始まる異世界スローライフ  作者: にのまえ
第一章

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第五十一話

 アイテムボックスにキャンプ道具をしまい、サタ様とアール君がいるけど。ふわふわマシマシにしたラグの上に、ゴロンと転がった。みんなも釣られてラグにゴロンと転がる。

 

「フフ、神様仕様ってすごい。神様、このキャンプ道具をみんなで大切に使います。ありがとう」


 もう一つ、この考えは不謹慎かもしれないけど。この世界に来れて嬉しいですと、付け加えた。


「僕はエルバ様のキャンプ道具と、椅子を大切に使います」


「ワタシも、キャンプ道具とナイフを大切に使うぞ」


 ふわふわマシマシのラグの上で、みんなでゴロゴロしていた。2人はラグが気持ちいいのか、隣でうとうとしはじめていた。そんな2人に私は秘密にしていることがある。


 それは最近通っているソーマの森でみつけた、ライト草とツーン草の薬草のことだ。


 いつもの通り博士に『効能は?』と聞いた。

 博士は、ライト草を『秋の夜を照らすライトの様な草で観賞用』で、ツーン草は『すり潰して布に塗って使用する』と言い、肩こり、腰痛に効くと教えてくれた。


 観賞用と湿布薬かぁ。


 次に食用かと聞くと博士は両方食用だと教え『調理方法で隠し効果あり』と。その、もう一つの隠し効果を知るには『調理レベル7以上必要』だとも言ったのだ。


(調理レベル7以上必要?)

 

 2つの『隠し効能』を知るには調理レベルを上げないとわからない。博士からタネは貰えたのでエルバの畑に植えてある。私の調理レベルは6だからあと一レベル上がれば、ライト草とツーン草の隠し効果がわかる。


 今までとは違う薬草の発見にウキウキしたのと、みんなを驚かせたくて……そのとき黙ってしまったことが、今、私の心をモヤモヤさせていた。


(ウガァ、これはサタ様とアール君への裏切り行為……自分から『みんなで、楽しもう!』と言ったのに……)


 ――いつ、2人に話そうかな? 

 


「どうした、エルバ? 何か悩み事か?」


 悩んでいることに気付いたのか、寝ていたはずのサタ様が私を見ていた。


「え? そろそろ夕飯の時間だから……お腹すいたなぁーって、サタ様、アール君、今日の夕飯に串カツ食べたくない?」

 


「「串カツ?」」

 


 話せず話を逸らしてしまったけど……サタ様とアール君が『食べたい』と言ったので、ママに行こうとみんなでキッチンへ移動した。


 リビングでパパと寛ぐママに。


「ママ、今日の夕飯の献立決まってる?」


 と聞いたら、まだと言ったので『串カツどう?』と簡単に料理の説明をした。


「串に食材をさして、衣を付けて、油で揚げる? 串カツ? 面白そうな料理ね」

 

「美味そうだな、食べてみたい!」


「じゃ、今日の夕飯は串カツに決まり!」


 ママの一声で夕飯は串カツに決まり、キッチンで準備を始める。まずは家にある朝食用のパンを細かく削りパン粉を作り。次に小麦粉、塩コショウ、コロ鳥の卵、魔法水を加え、バッター液(溶き粉)を作る。


 具材はエルバの畑で採れた、タマネギギ、ジャロ芋、ニンニクク。サタ様とアール君がソーマの森で狩った、コロ鳥、イノシーシと残っている飛竜のお肉多めの串カツ。


 先に何本か揚げておいて、残りは自分で揚げるスタイル。お肉が硬い飛竜とイノシシをシュワシュワに漬けたあと、すりおろしたショウガロンとニンニクク、ムラサキで作ったタレを揉み込んだ。


 大きなコメを炊いて、スープとサラダを作って。

 串カツのタレにショウガロン、トウガラシシをムラサキに混ぜたピリ辛タレ、甘辛タレ、レンモンの塩ダレを作ってみた。デザートは一口まんじゅうを串にさして揚げる、揚げまんじゅう。


 食卓に並ぶ串カツを見て、パパとサタ様、アール君は大興奮。『いただきます!』と、今晩の夕飯が始まった。


 


 ❀



 

 食卓の上で串カツがジュウジュウ揚がる音。

 串カツのサクサクの食感はたまらない。

 

「タマネギギの串カツが甘い。肉は揚げて食べるとさらに美味い。自分であげるのは楽しいなぁ!」


 パパが串カツを何本も手にして、揚げ油に入れた。

 

「ちょっ、パパ! 鍋に串カツ、入れ過ぎだよ」


「タクス、それではワタシの串が入らない」

「美味しい! 飛竜とイノシシの串カツ、ショウガロンとニンニククが効いていて美味しい。分厚いので食べ応えがあります」


「パパ!」

「タクス!」


「エルバ、サタ様……パパが"ああ"なったら止まらない」


 ……わかる、ママのいう通りだ。庭でバーベキューのときだって、パパはみんなのお肉を片っ端から食べていた。

 いつもより凄いパパの食欲に驚く私とアール君とは打って変わって、サタ様、エヴァさん、ドロシアさんは見慣れているのか『タクスは変わらないなぁ』と大笑いしていた。ママとミネルバ様は呆れていた。


「フフ、パパったら仕方ないわね。揚げ鍋、もう一つと串カツも作るわね」


「ありがとう、残っている肉をさばくか?」

「ええ、お願いするわ」


「私も手伝う」

「僕も」


 サタ様はアイテムボックスから、残りの飛竜のお肉を取り出して一口大に切ってくれる。それを隣で串にさして塩コショウをかけ、バッター液に通してパン粉まぶす。


 次に私はキャンプテーブルを取り出して、食卓の大きさにして並べると、ママが火の魔石を使うコンロをもうひとつ取り出して串カツを揚げはじめた。硬めのイノシシ肉と、筋がある飛竜のお肉、コロ鳥のカツはジューシーでどれも美味しい。


《疲労回復、血液サラサラ、体脂肪燃焼、冷え症予防が発動。エルバ様の料理レベル7にレベルアップいたしました。レベルにともない、エルバ畑のページが増えました。料理効果、アップ》


 おお、調理レベルがあがって、エルバの畑のページが増えて、料理効果もアップした。


 調理レベル7になったから、ライト草とツーン草の『隠し効能』がわかるはずだ。

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