表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
野草から始まる異世界スローライフ  作者: にのまえ
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/171

第十九話

 エルバも16歳になったからと、パパとママに魔法を使う許可をもらった。


(ついに魔法が使える!)


 初めはアール君に教えてもらおうと、アール君に魔法のことを聞いたら。


 こう『バッ』と体に魔力を止めてから『ガッ』とだすんです。と、いちおう魔法初心者の私に、彼は分かりにくい魔法の説明をしてくれた。


「アール君、バッ? ガッ? それじゃわからないよ」


「そうですか? エルバ様みていてください。こう"ガッ"と魔法をだすんです」


 と、言って、アール君はかんたんに『火魔法ファイア』をだした。


 アール君の仕草はかわいさ満点なのだけど。

 まぁ私も、その説明で一応わかるけど。

 それだと『コツを掴むまで時間がかかりそう』かな? となり。


 ママに頼んで、教えてもらうことになった。


「エルバ、深呼吸して」

「はい」


 今、庭先で私の周りに暴発防止の結界を張り、魔力を感じる訓練中だ。


「つぎに目をつむって、心を落ち着かせて自分の魔力を感じるの」


「……自分の魔力を感じる?」


(これは生まれたとき、魔法の光を操って練習いたから簡単だ)


 光の球を操っていた時と同じように、心を落ち着かせた。――すると、体を包み込むように金色の糸のようなものが見え、自分の魔力を徐々に感じ始める。

 

「いいわ、その調子。エルバの中にあなたの魔力が集まってきている……水魔法【ウォーター】と唱えてみて」


「【ウォーター】」


 ほんらいは少量の魔力を集めて目の前にある、水瓶に魔法水を貯めるはずが。魔法だと、緊張したのか、はたまた魔力を集めすぎたのか……魔法でだした水が爆発した。


「え? あ、あれ? み、水が止まらない!」


 光の球のときとは違い、加減がわからない。

 大量の魔法水を結界の中に放水して、中にいたママと、自分をびしょ濡れにした。 


 失敗したと、怒られると思いソワソワする私にママは怒らず、楽しげに笑い。


「フフッ、エルバにはまだ魔力コントロールが難しいみたいね。でも、はじめはそれでいいのよ」


 と、結界を解き。風魔法【ウィンド】で、濡れた服を乾かしてくれた。




 それから一ヶ月をかけて、やっと水瓶に魔法水が貯められるようになり、ママは「よくやったわ」と褒めてくれ。


 次の魔法訓練にうつりましょうと、竹ぼうきを持って庭にあらわれた。


「エルバ、繊細な魔力コントロールがさらに必要な、ほうきに乗る練習をこれから毎日、一時間はしなさい」

 

「毎日一時間、ほうきに乗る練習をすればいいの?」


「ええ、エルバがほうきに乗れるようになれば。もっと、魔法のコントロールが上手くなるわ」


「魔法のコントロールが上手くなる。ママ分かった、やってみる!」


 魔法都市では殆どの人が移動に使っている。

 座って乗る人もいれば、立ったまま、紐をつけてぶら下がって乗っている人もいる。


 面白そうだけど、私は普通の乗り方でいいかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ