妙な納得
飛鳥がルカの産まれ変わりである事に対して、飛鳥は妙に納得していた。これで、自分が日本人であるのに青髪青眼である事もルカの産まれ変わりだというと説明がつく。
飛鳥は改めてケイトの話を聞いていた。産まれ変わりという話は不思議なものだったが、飛鳥は信じる事が出来た。
すると、ケイトの横にぴったりとくっついていたニーナが飛鳥の前に出た。
「アスカ、…」
ニーナは何かを訴えようとしていたが、飛鳥には分からなかった。すると、ケイトがニーナの側にやって来て、ニーナの言葉を聞いた。
「ルカの産まれ変わりだって知ったのに」
「うん、自分でも納得しているから。」
飛鳥はそう言ってニーナを見た。
飛鳥とニーナの様子を見て、ケイトは何かを閃いた。
「そうだ、二人で文通したらどう?」
ケイトはにこにこしながらそう言った。
「私が英語を勉強してニーナちゃんに手紙を書くよ。」
するとニーナは目を輝かせた。ニーナはケイトと違って日本語は話せないようだが、喜んでいるのは飛鳥にも伝わった。
「ありがとう、ニーナと飛鳥ちゃんは同い年なの。ニーナと友達になってくれたらいいなって。」
「そうなのですか?」
海外の友達と文通するという話は教科書で見た事あるが、まさか自分がやるとは思わなかった。
「やりたいです!私は英語はまだまだ勉強中ですが、せっかくルカの話で知り合えた仲ですから、まだまだ一緒に話したいです!」
ケイトは飛鳥に向かって笑ってみせると、メモを取り出して飛鳥に渡した。
「これ、私達が住んでいる家よ、ここに送ってね。」
住んでいる家、住所の事だろうか。メモには達筆な字で何かが書かれてあった。
「それじゃあ、私達は帰らなきゃいけないから、また会いましょうね。」
ニーナは別れ際に手を振っていた。飛鳥も手を振り返す。
そして、ケイト達と別れた茂は、改めて飛鳥と話した。
「さて、ケイト君達にも許可が取れた訳だから、ルカの物語のまとめに取り掛かろうと思うんだ。時間は掛かるとは思うが、是非やってみたいと思うよ。」
すると、瑞穂は茂にメモリを渡した。
「良かったらこれ持っていって下さい!」
「こんな貴重なもの、いいのかい?」
「私達で使うデータは別で取ってますので、問題ないです!」
「そうか、ありがとう。」
茂は瑞穂から受け取ったメモリを大切に仕舞った。
「また会おう、劇団桜町の諸君…」
茂はそう言って、鞄を持ってその場を去った。
茂と別れた飛鳥は、片付けを終えて学校を出た。そして、優斗と瑞穂と一緒に話している。
「今度から英語の授業しっかり聞いて、ニーナちゃんに手紙が書けるようになりたいな。」
「ああ、それと茂さんがルカの物語をまとめるんだってな、どうなるんだろう…」
飛鳥は英語の授業に時々現れる外国人の先生を思い出した。確か彼もイギリス人だったような気がする。話せばきっとアドバイスしてくれるだろう。
「私も、ルカの事、外国の事、劇団の事も色々調べてみるよ。」
今日あった事を通して、飛鳥は劇団桜町や自分の可能性はまだまだあるのではないか、と考えていた。




