子孫達との出会い
飛鳥達の前に現れたのは、金髪の高校生くらいの女性と赤髪の少女だった。どちらも、飛鳥達は知らない。だが、茂は二人は飛鳥に会いたがっていると言っていた。
「偶然会ったんだ。ルカの事を調べていたら、同じように調べているんだって。」
茂がそう言うと金髪の高校生の方がお辞儀をした。
「実は私、ルカについて調べながら脚本を書いてたの。そしたら、この話は本当だった。ルカの子孫は今も生き残っているんだって。」
瑞穂がそう明かすと、茂は頷いていた。
「その子孫が私達よ。」
金髪の高校生はそう言った。そういえば、夢に出てきたリースに似ているような気がする。
「私はケイト・レイラ、妹はニーナ・レイラ、私達はレイラ家の末裔よ。」
ケイトはそう言うと、先祖代々伝えられてきたルカの本当の物語を飛鳥達に伝えた。
その物語は、飛鳥が夢で見た通りのものだった。ところが、ケイトが語った話には続きがあった。
ルカから逃げたリュウとケインは、魔女狩りから姿を隠しながら生き残った。そして、子孫にルカの物語を伝えていたのだ。
そこまで話したケイトは、最後にこう言った。
「吸血鬼自体は随分前にこの世界から居なくなったわ。でも、実在していたのは確かよ。その頃の世界は今よりも怪奇現象が身近にあってね、それで命を落とす人も多かった。」
「私は普段故郷である志手山の物語や他の地域の伝承について調べているんだ。それをしていると、他の国はどうだったのか気になってね。そうしたら、飛鳥君達劇団桜町のサイトに辿り着いたんだ。そこから、私もルカや吸血鬼について調べるようになったんだ。」
同じように怪奇現象を追っているケイトと茂は意気投合していた。生まれも育ちも違うが、何処か合う所があるのだろう。
それから、ケイトは更にこんな事を言った。
「魔女狩りの団体が解散してようやく私達は表舞台に顔を出せた。それから、私はルカの事を研究するようになった。今私達はルカが暮らした村や劇中に出てきたベルモンドが支配していた町も調べているわ。」
「じゃあルカが暮らした家がまだあるのですか?」
「ええ、改修しながらだけど、私達で住んでいるわ。」
ケイトは携帯電話を取り出してその画面を見せた。すると、飛鳥が見ていた夢の景色とほとんど変わらない景色がそこにあった。
「凄い、あの頃とほとんど変わっていない。」
「あの頃?あたかもルカの時代を生きていたような物言いだな?」
「この劇は元々飛鳥の夢を元にした物語なんです。まさか、ルカが実在した人物だったとは、驚いています。」
茂は
「ひょっとして、飛鳥君がルカの産まれ変わりではないのかね?」
それを聞いた優斗はまさかと思い驚いていた。
「産まれ変わり?そんな事本当にあるのですか?」
「ここまで記憶が鮮明なのは珍しいがね。有り得ない話ではない。実は私自身も前世の記憶を保持して生まれてきた。」
この話は本人の飛鳥というよりも優斗の方が困惑していた。飛鳥の方はというと、なるほどと妙に納得したような様子だった。




