↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─  作者: てんたくろー
年末編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2216/2232

いつにも増して濃ゆい面子

 結局、今回の探査には香苗さんばかりかセーデルグレンさんまで同行していただくことになっちゃった。超突発的なコラボレーションだね。

 小さめのダンジョンの依頼を三人で提出した際の、受付のいつものスタッフお姉さんの顔がまた印象的だったよ。あーこいつまーた変な人脈増やしおってからに、的な。


「御堂さんとはいつも通りながら、加えてインフルエンサーのセーデルグレンさんもですか。相変わらずの顔の広さですね、山形さん」

「いえ、そのう。どちらかと言うと香苗さんのご友人枠ってことでお越しいただいちゃったと言いますか」

「春先からずっと受付を担当していますが、あなたを見ていると飽きることがないから楽しいですよ……はい、依頼を受諾しました。どうか使命と誇りを胸に、ダンジョン踏破を祈ります」

「すっかりエンタメ扱いだあ。ありがとうございます、行ってきます」


 こちらのスタッフさんに限らず、なんならこの全探組の多くの探査者もそうだろうけど、実にカジュアルに俺周りをネタとして楽しんでいらっしゃる。

 ガチで例のカルトの人だ! と遠巻きにされるよりかははるかに良いので構わないんだけどね。ネタ扱いされるくらいがちょうどいい塩梅なんだろうさ。


 さておき全探組を出る。今日のダンジョンは俺の家の近くにある薬局の駐車場の一角にできているらしい。

 らしいっていうか今日も道中見かけた。例によってカラーコーンとバーで仕切られていた入り口を見て、依頼があったら受けようかなーとか考えていたのだ。


「B級ダンジョン、8階層35部屋……まあモンスター戦をサクッとこなせば1時間2時間でサクッとこなせる規模ですね。それで今日は家でパーティーする兼ね合いもあって、踏破し終えたら直帰しようかと思うんですけど」

「公平くんの家のすぐ近くですからね。分かりました、全探組への報告はこの伝道師御堂香苗が責任と使命と誇りを胸に行っておきます。新たなる救世主神話伝説の1ページ、その伝道さえ込みでね」

「怖ぁ……言うて香苗さんだって家に来るじゃないですか。あんまり長口上してると遅刻しかねませんよ?」

「ふふっご心配いただき恐縮です。お任せください、きちんとTPOに則った尺に合わせての伝道も心得ておりますれば」


 伝道行為に及ぶ時点でTPOもへったくれもないんですがそれは。と言いたくなるんだけどこれ言うと下手するとまーた句読点がどっか行きそうな気がするので自重しておく。

 でもセーデルグレンさんもまさしく同じことを考えたようで、ひどく微妙な顔をしてかつてのライバルの姿を見ている。


 昔の、氷姫とか呼ばれていたほどにクールで冷淡だったのを知っていたならこの姿はいろいろ、ショッキングだろうなあ。

 それでも気を取り直してか、彼女はドンと胸を叩いて俺と香苗さんに高らかに言ってきた。


「まあまあドントウォーリーだよ二人とも! 今回はこのトップランナー、リアリスティー・トップスピードがともにダンジョンを駆け抜けるのさ! トゥーレイトがどうとかハーフ・ハーテッドなことを言う暇さえないと思い給えよ!」

「は、はあ。は、ハーフハーテッド?」

「生温いってこと! もちろんシャイニングくんのシャイニングワームホール略してシャイホールを拝ませてもらうフィールでいるのはそうなんだけど、アカンパニーさせてもらう以上は当然ワークもするさ!」

「ええとつまり、セーデルグレン。公平くんの奇跡の御業を見せてもらうために、ダンジョン探査もご自慢のスピードで短縮すると?」

「イェース! 例のカルトチャンネルの動画を見て推測したけど、シャイニングくんたぶん帰りしかワームホールをクリエイツしてないね? こだわりか主義か、ダンジョン内のモンスターはオールはっ倒すいわゆる100%RTAランナーと見たんだ! だったらそこは私が受け持つよ、トップスピード的にね!」


 何やらやる気満々すぎるセーデルグレンさんながら、今のやり取りからでも節々に能力の高さが垣間見えて俺は内心舌を巻いた。

 俺がワームホールを普段、どんなタイミングでどんな意図で使ってるか一発で見抜いてきたぞ、この人。


 香苗さんの例のチャンネルの動画群では、当然だけど空間転移を行使する場面なんて1カットだって映っていない。つまりそこから俺の権能について考察することなんて不可能に近いのだ。

 強いて言えば探査時間が異様に短いとかそのくらいか? ……けれどこの人はワームホールを一度だけ直に見たことと、世間の噂話からの推測でもって動画内の俺の探査スタイルから的確に、俺が転移するタイミングがどこかを当てたのだ。


 勝手に人をRTAランナーにしているのはちょっとさすがにアレというか、こういうところが伝道師さんと似通うんだよなと思いもするものの。

 その頭の冴え、考えのキレの良さなどはさすが言うだけのことはあると、素直に感心させられたのである。


 アレコレ話し込んでいると、気づけば家の近所の薬局までやって来れた。朝見た時同様、やはりダンジョンの入り口が駐車場の一角に存在している。

 施設の責任者さんにまずはお伺いを立てて、敷地内でのダンジョン探査の許可を得たよ。さすがご近所だけあってか、山形さんとこの! 救世主の! と店長さんのテンションが高かったのは御愛嬌だろう。


「さて、じゃあ行きますか。セーデルグレンさんにもそのお力、お借りさせていただきますね。いくらかは俺も戦いますから」

「ああ、任せてくれ! 今回はソロじゃないんだ、突っ走ることはしないけどそれでもアズポッシボー・トップスピードでいくからよろしく!」

「そしてカメラはこの私が。ふふふ、セーデルグレン。新たなる救世主神話伝説が生み出される場に居合わせることの喜びと幸せを、存分に味わってください」

「怖ぁ……」


 単なる探査を神話伝説扱いしないでほしい。否応なしにハードル上がるから困っちゃうだろ、こっちも!

 張り切るセーデルグレンさんと、別ベクトルで燃え上がる狂気の伝道師さんをも同伴させてのダンジョン探査だ。短い時間ながらも濃厚になりそうだと、俺は予感するのであった。

【ファンボックスやってますー】

https://tentacle-claw.fanbox.cc/

支援者様限定スピンオフ「日々是好日、大ダンジョン時代」と、無料で設定とか裏話も見れますー

ソフィア、ヴァールとエリスのほのぼのライフですー(*´ω`*)

ぜひともよろしくお願いしますー


「大ダンジョン時代クロニクル」

https://ncode.syosetu.com/n5478jx/

第三部・第三次モンスターハザード前編─黄金の胎動─

完結しました!後編は2026年12月頃から!

よろしくお願いしますー


「大ダンジョン時代ヒストリア」完結しました!

https://ncode.syosetu.com/n5895io/

よろしくお願いいたしますー


書籍版、コミカライズ版併せて発売されております!

書籍

 一巻

 amzn.asia/d/iNGRWCT

 二巻

 amzn.asia/d/aL6qh6P


 コミック

 一巻

 amzn.to/3Qeh2tq

 二巻

 amzn.to/4cn6h17

 三巻

 amzn.asia/d/cCfQin2


 電子版、書籍版、コミカライズともに好評発売中!

 よろしくお願いしますー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 受付の人、信者じゃなくてファンとか初めてじゃないか?隠れ信者か?踏み絵させよう。
事情を知らない人がいるから山形くんの力が大部分発揮できないので戦力的には大幅ダウン(それでもB級ダンジョン相手には過剰戦力)
2026/10/23 19:16 こ◯平でーす
 右も見ても左を見ても個性強すぎな今回。  さすがの山形くんも胃もたれするんじゃないだろうか。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。