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攻略!大ダンジョン時代─俺だけスキルがやたらポエミーなんだけど─  作者: てんたくろー
第三部後日談編

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1923/2007

脱ぐと(マッチョ的な意味で)すごいぞ!山形くん

 リーベとシャーリヒッタ、というか精霊知能周りの現世でのダミー来歴について。ヴァールが用意してくれたなんか良い感じにファジーな説明を受けて、リューさんも春香も納得してくれたみたいだ。

 次々やって来る注文の品のこともあり、あまり深いところにまで突っ込むことはないままに次の話題へと移ったのだ。

 

 というか春香と優子ちゃん以外の面々が頼んだマロンケーキ、いざ実物を見ると結構なボリュームあるな。一人で食える量ではもちろんあるんだけれど、そのなかでも割とギリギリ寄りというかなんというか。

 探査者としてフィジカルワークが基本の俺やリーベ、シャーリヒッタはともかくリューさんがちょっと心配だ。若干想定以上のでかさに硬直してるし。

 

「リューさん? 大丈夫、ぜんぶ食べられないなら俺がもらうよ」

「い、いや任せろくだしあ。自分で頼んだもんなんだから自分で食い切らねえとな! それに甘いもん欲しいのはマジだし」

「ていうか公平、アンタはアンタでそれは食べ過ぎなんじゃ……あ、でも探査者だし運動はコンスタントにするからいいのかな」

「探査者になってから、なる前より食べるようになってるからね兄ちゃん。それでも筋肉バッキバキなんだから、やっぱりダンジョン探査ってものすごい重労働なんだなーって」

 

 俺の言葉に奮起してか、さっそくフォークを手に取るリューさん。まあいけるって言うならいけるだろうけど、無理そうなら他の誰かに任せてほしいよ。

 そんな俺達のやり取りに、春香と優子ちゃんが何やら話している。主に俺の食事量についてだけど、たしかに探査者になってから家での食事量が増えた実感はあるよね。

 

 さっきも述べたけど探査者ってのは基本、外勤である限りはダンジョンに潜ってモンスターと命懸けのバトルを繰り広げるのがお仕事だ。だもんで、どうしたって食べなきゃ力はつけられないし気合もなかなか入らない。

 特に俺なんかは自分で言うのもなんだけど、結構頻度高めに探査してるからね。比例してモリモリ食べるし、バリバリ動くし、結果としてバキバキ鍛えられるのも当然の話であった。

 

 そんな話をすると、筋肉を気にしたのか春香がチラチラ隣に座る俺を見てくる。

 試しにと長袖を腕まくりしてちょっと力を込めると、それ相応に太くなった前腕が見えたりして。おー、と声を上げつつ彼女がそれをペタペタ触って、なんだかしみじみとつぶやいたのだ。

 

「すっご……お盆の時も思ってたけどたしかにめっちゃマッチョになってんじゃん。やっぱ大変なのね、探査って」

「まあ、一応命のやり取りだしねえ。俺に限らず探査者は大体、こんな感じに仕上がってるとは思うよ」

「やっぱやべーな探査者って。いつもポコポコ生えてくるダンジョンを処理してくれてるんだからありがたく思ってるけど、身内にいるってなると余計に感謝だわ」

 

 兄妹揃って目を丸くした反応。探査者じゃない側からすると俺達の仕事ってざっくり言えばモンスター倒してダンジョンを処理する人ってくらいのものなんだろうけど、その結果得たこの身体には多少の実感というか理解を深めてくれているみたいだ。

 去年の盆とか、俺ちゃん普通の中学生だったからここまでのことになってなかったからね。それが探査者になった途端にこれなんだから、まあそれなりに肉体作業だってのは分かってもらえたとは思う。

 

 たった半年程度でも、これでも多少は頑張ってきたってことの結果をお見せしたのがなんだか気恥ずかしい。照れ笑いしつつ俺もリューさんに倣い、フォークを手に取りマロンケーキを切り分け一口。

 うーん、甘い。暴力的なまでの糖分の甘味にたしかに感じる栗の繊細な風味。スポンジケーキもやわこくてマロンクリームによく合うし、舌の上で食感と風味と甘さが踊っているよ。

 

 

『うぅむ……いつも食べるバニラやチョコとはまた異なる味わいだ、栗らしさがたしかにある。これは素晴らしいよ、ケーキのスポンジ部分の甘さと絡み合ったマロンがまさにハーモニーだ! さらにそこにコーヒーの苦味も併せてみろよ、公平!』

 

 

 脳内のアルマさんもコレにはご満悦、なんならコーヒーとのセッションをご所望らしく俺は大人しく素直にコーヒーをストローで飲む。

 口内に広がっている甘さ二重奏に、苦みというある種のスパイスが流し込まれたことでさらに引き起こされる化学反応──苦さが甘さを引き立て、甘さが苦さに柔らかな彩りを添えるこの感覚!

 甘い物には苦い飲み物もいいよね!

 

「あ、美味しー……! これ美味しですねー、シャーリヒッタ!」

「そうだなァ……あんま食った覚えのない味っつーか、だけどたしかに好みだって感じられる味っつーかよォ。うん、オレこれスゲー好きだぜ!」

 

 リーベもシャーリヒッタも、この手の季節の味わいスイーツは初めてだから驚きつつも相当な好感触だ。特にマロン系は秋ならではだし、この子達は現世に来て初めてのこのシーズンだからね。

 喜んでくれたなら何よりだよ……うーん、美味い!

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― 新着の感想 ―
シャイニング山形の腕をペタペタ触るとか、憤怒さんが見たらふーんするぞ(逆だ!別に怒ったりはしないだろうけど)
2026/01/19 19:38 こ◯平でーす
 セーラームーン太郎っていう歌に出てくるヒロインを検索してみてください、きっと今の山形はあんな感じなんだろうと思うはず。
もやしっ子が土方(土木作業)するように、だんだんと鍛えられていくのです。
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