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一学期の頃は二足だった草鞋が、二学期になると三足に増えてた(白目)

 夕食も食べたし風呂にも入った。歯も磨いたしさあ寝るべー、ってなった段階なんだけど、その前にもうちょい話すことがあって俺の部屋に精霊知能三人がやってきていた。

 リーベ、シャーリヒッタ、ミュトス。俺も含めてテーブルを囲み、顔を突き合わせて座っている。

 

 そうシリアスな話でもないし、ちゃっちゃと終わらせて寝たいところではあるから手短に済ませるんだが、要は今後の生活についてのことだ。

 これからしばらく、俺を中心に関西での学生生活と関東での探査者生活って形の二重生活めいたことになるからね。

 改めてその旨、この三人には伝えておきたかったのだ。

 

「前から言ってる通り、9月に入ると俺の二学期生活が始まる。で、それと並行して引き続き首都圏でのアンジェさんチームへの協力も行う形になるんだけど……具体的なスケジュールとかをアンジェさんと詰めてるから、三人には教えておくよ」

「オレ達も基本、父様の指揮下で動くことになりますからね。こっちもこっちで父様が学校に行ってらっしゃる間には、探査者としての活動ってやつに慣れときたいですしそれぞれやることはありますよ」


 一応、9月以降の俺の動きについては能力者犯罪捜査官チームのリーダーたるアンジェさんと打ち合わせ済みだ。

 基本学業優先ながら多少、彼女達にお力添えできるバランスでこっちとあっちを行ったり来たりしそうな感じになってるね。


 そのへんの情報共有を改めてするんだけど、俺のいない間にシャーリヒッタもシャーリヒッタで探査者としての生活に慣れるため、いろいろ動くつもりみたいだ。

 これについてはリーベやミュトスも当然絡んでくる。リーベは現世生活している精霊知能の先輩だし、ミュトスは立場的にはシャーリヒッタの部下、現世における精霊知能部隊"インターフェイサー"の一員だからね。

 基本的に三人一組での動きが当たり前になってくるんだろう。リーベがうなずき、発言する。


「リーベちゃんもー、今組んでるパーティとは別にシャーリヒッタやミュトスちゃんとパーティを組むことになりますねー。ゆくゆくはシャーリヒッタがインターフェイサーの新人さんを導く立場になるわけですけど、そうなるまではリーベもお手伝いしますー」

「新人その1でござーい! 不肖ミュトス、いかんせんそもそも精霊知能としても新参でございやすから。大先輩お二人のご指導ご鞭撻の下しっかりと学ばせていただきやす! よろしくおねげーしやす、姐さん方!」

「そ、そう……」


 なぜに微妙にちょっと子分チックな口調なのやら。姐さん言われてリーベもシャーリヒッタもお、おう……みたいになっちゃってるし。

 反面、家の父ちゃんや母ちゃんからのウケがかなり良かったのはやっぱり世代かなーって思うよ。いやまあどっちかと言うと爺ちゃんや婆ちゃんの世代のほうが近いまであるんだけどさ。

 

 ともかく精霊知能達も俺のいない間にやることは結構あるみたいだし、いずれにせよ夏休みのようなのんびりぐーたらってわけにはいかないみたいだ。

 せめてサークルや過激派の件が片付けば、落ち着いたりもするんだろうけどね……そのためにもアンジェさん達には協力していきたいと改めて思いつつ、俺はこの子達に話した。

 

「ざっくばらんに言うと……平日は学校終わりの放課後。アンジェさん、あるいはヴァールやソフィアさんからの要請があった日にあっちに向かうのと、土日のどっちかも向こうで捜査に協力する。大体週に二、三日くらいのペースになるかな? アンジェさん達も別に、毎日捜査を進展させられてるってわけでもないしな」

「意外に多くないですねー……でもまあ、協力しない日でも普通の探査者業はするんですよね、公平さんの場合」

「もちろん。友達と遊ぶ時もあると思うけど、それでも俺は探査者だしコマンドプロンプトだ。モンスターから人々を護り、異世界の魂達を浄化する使命は果たすともさ」

 

 一学期の時とは明確にスタンスが違えば立場も違うけど、やることは大体同じだ。俺は探査者、基本的にはモンスターを相手取るのがお仕事だからね。

 加えてそれはコマンドプロンプトとしての使命、邪悪なる思念によって食われた異世界の魂をこの世界の輪廻に受け入れることにもダイレクトにリンクしている。


 友人達との楽しいひと時だって過ごしたいけど、そのへんのやらなきゃいけないことをほったらかしにするつもりも毛頭ないよ。

 そこに首都圏での戦いが交じるだけだ……ちょっと忙しいかもだけど、しっかりとこなしてみせるさ。これも俺の仕事のうち、だもんな。

 

 

『君にとっちゃ、取るに足らない雑魚同士のじゃれ合いを眺めるようなもんだろうさ……首都圏でのグルメ旅行のついでくらいの感覚で行きなよ公平。ていうか食べ歩きしなよ? せっかく珍しい土地に行っといて美味しいものに触れないのは罪だぞ、罪』

 

 

 脳内のアルマがまーたいつものようにグルメグルメ言ってくるけど、若干激励のような言い方をしてくれている気がしなくもない。

 認定式後から今日までの間、ほどほどに時間を割いては仲間達と土産物屋に行くついでに美味しい料理店とか言ったんだけどまだ足りないのか……


 この調子だと、特に休みの日に向かう首都圏では仕事の傍らでグルメも堪能することになりそうだよ。

 それもまた楽しみとするべきかな。そんなことを考える俺ちゃんである。

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― 新着の感想 ―
[一言] 食99%1%山形みたいなアルマはたまにぽろっと公平激励するけど99%の食からは離れることがないのであった
[良い点] 濃密な、本当に濃密な夏休み編でした(1000話オーバー)。二学期の学校生活編も楽しみw
[良い点] 友達と遊ぶ時も遠野さんがいれば実質食べ歩きツアー……
2024/07/17 07:13 こ◯平でーす
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