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条件付き超強力サポートNPC枠、山形です……

 織田との会談において話されたことを粗方説明はし終えた。それらを踏まえ、今度は現世側がどう動くか──つまりは明後日以後の予定についてのお話をソフィアさんから伺うことになる。

 何しろ今回も助っ人気味ながら俺ちゃん、WSOや全探組や警察の方々と連携して動くわけですし。ソロ探査者特有の勝手気ままなムーヴをするわけにもいかないわけだね。

 

「基本的には山形様はじめ、システム領域からの協力者におかれましてはそちらの都合を優先して動いていただけるよう手配はしておきます。無論、人間社会の法規は遵守していただけると助かりますが」

「ありがとうございます。もちろん、足並みは乱さないよう気をつけますよ」

「連中潰すのにこっちが好き放題してたら、どっちがワルなんだかわけ分かんねェしなァ。任せときなソフィア。オレやリーベ、そして父様はちゃんとお前さんらの味方するからよ」

「頼もしいお言葉、ありがとうございます山形様、シャーリヒッタ様」


 ソフィアさんはさすがこちらの事情や立場をご理解くださっているから、最低限ルールは守ってね! というだけで基本的にはこちらの独自行動さえ容認してくれるスタンスみたいだ。

 とはいえそれに甘えっぱなしじゃ立つ瀬がない。こっちもこっちでシャーリヒッタが、しっかり現世側の味方に回ることを明言。システム領域として協力体制に入っていることを、ここに示したのだった。


 それらを受けてマリーさんが、今回の騒動に関してのシステム領域について俺に話しかけてくる。


「ミュトス、だったかい? ヴァールさんから話は聞いてるけど、すでに異世界の神への対抗手段を確立してるなんざさすがは公平ちゃんの本来の相方ってとこだね、ワールドプロセッサってのも」

「そうですね……俺としてもまるで知らなかったのでビックリしましたよ」

「ファファファ! まあ、切り札があるってのは良いことさね。で? 公平ちゃんらは基本、そのミュトスの権能部分に加えて悪魔どもをターゲットにして動くわけだね?」

 

 ここで彼女が確認したいのは、現地において俺達の狙う対象、標的が何であるのかというところだろう。

 現世側は当然サークルとダンジョン聖教過激派がターゲットなんだけど、システム領域に限って言うならもうちょい範囲を絞る形になるからね。

 

 人間達の争いは人間に任せる。これは基本スタンスだ。となると当然、俺達が狙うはその裏側、バックについている概念存在達。

 サークルに与する悪魔と、過激派が利用しているミュトスの権能……便宜上彼女と分けて異世界の神と呼称しようか。この2つへとピンポイントに絞られていくわけだった。

 早い話、と告げる。

 

「サークル構成員や過激派の連中が押し寄せてくる中、別地点に悪魔や異世界の神が現れた場合……少なくとも俺とミュトスは後者を優先して相手します。そういう行動原理なのは覚えておいてほしいです、お二人とも」

「道理ですね。特にミュトス様の権能については、我々では手に負えない可能性が高いですもの」

「当たり負けはしないと思いますけどね。ただ、いつぞやの偽りの神の器同様、有効打が打てない千日手に持ち込まれる可能性はあります」

 

 悪魔はもちろんのこと異世界の神にしても、今の現世における頂点クラスの実力者ならそうそう一方的にやられることはないと思うんだよね。

 ただ勝てるかどうかは微妙だろう。悪魔は自前の権能で逃げ回れるだろうし、異世界の神はこの世界との因果が存在しない分、仮に倒してもまたどこかで復活する。


 それをどうにかするにはやはり、悪魔の逃げの手を潰せる俺達や、異世界の神に対してのピンポイントカウンターともいえるミュトスの存在が必要不可欠なんだね。

 だから、そっちは基本的には彼女と彼女の現地監督者たる俺が受け持とうって話なわけだった。

 

「逆に俺達だと人間相手には法律上、手出しをしづらいところがあります。能力者犯罪捜査官ライセンス持ってませんし」

「WSOがバックについてるから特別許可とかも下ろせるんでしょうけどー、あんまりそういうズル、システム側的にもしたくありませんしねー」

「何よりそっちは人間の領分だしなァ。オレ達がしゃしゃり出て好き勝手していい話じゃないっつうか、そういう話をしだすと概念存在どもが今やってることを否定できなくなっちまうっつーか。今さらかもだけどよォ」

 

 法律的にも道義的にも、あと説得力の点でも……人間の相手はやはり、人間がするべきだ。

 リーベ、シャーリヒッタとともに共通した見解を呈する。


 二人が言うように今回はWSO、すなわちルールを決める側が味方だ。好き勝手しようと思えばできるだろうけど、そんなことしちゃうとこっちのほうが質悪いって話になっちゃうしね。

 幸いにして現地には強力な能力者犯罪捜査官達が山ほどいて、アンジェさん達なんかはすでにサークル相手にガッツリ交戦中でさえある。


 だから基本は彼女らをメインに据えて行けばいいのだ。俺達は俺達にできることを、現世は現世にできることを。

 適材適所ってやつだね。そう言うとソフィアさんもマリーさんも、納得してうなずいてくれたのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 山形君が能力者犯罪捜査官の資格をとれば鬼に金棒なんだけど、あんまとる気なさそうなんだよね あくまでも山形君はダンジョンメインだから
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