死ぬほど目立つ集団(大男2人、老婆1人、美少女4人、そしてハーレム救世主)
1000話達成しました!ありがとうございますー
今後ともよろしくお願いしますー!
また、重要なお知らせがありますので、あとがきもぜひともご覧くださいませー!!
ちょっと空いた時間、みんなであちこちお店に寄って小腹を満たす。
大人組は今からお酒飲んでるし、未成年組の俺達はこっちはこっちで店頭で売られてる食べ物を買って食べようかと思う。
『ああ、美味い! こんな美味しいものがそこらの店でふらっと立ち寄って食べられるとか、やっぱりこの世界の文化レベルは桁違いだよ!!』
そんなわけで今、俺はとあるお店の前で串を頬張っている。なんとうちの県の名産、ブランド牛を贅沢に使ったステーキ串だ。
結構ボリュームがあって噛むと千切れるように柔らかく解れ、けれど濃厚な味わいはたしかな存在感を伴って口の中で自己主張する。
あー、めっちゃうまい! そりゃ脳内でアルマさんもインチキチート食文化呼ばわりするよなあ。
「んー、美味しい! ……うちの県のブランド牛、隣の県のこっちでも売られてるよな、そりゃあ」
「肉汁が……うん、噛むごとに舌の上で広がっては染みるように馴染んで、喉をするりと通っていく。味わいが深い……ミディアムな焼き加減で固すぎず軟すぎずの塩梅でタレの味もいい……うんうん、これ美味しいねえ、ハッハッハー」
「急にグルメレポですかー!? いやでも本当、美味しいですー!」
美味しいものを食べるといつも独り言を始める癖のあるエリスさんが隣でめっちゃ語りだした。
分かるよ……この味は語りたくなるだけの複雑さがあるもの。
リーベも驚きつつ、串を食べては蕩けるような笑みを浮かべている。まさしくほっぺが落ちそうって感じの顔だね。
これ、もう一串いきたい気がするなあ。でも後のことを考えると我慢しないと後悔しそうだなーと、答えは決まっているもののそれでも欲望を刺激してくる誘惑にかられちゃうよ。
と、そんなタイミングで。
やはり近くで串を食べ終え、その味わいに感動しているらしく震えていたシャーリヒッタがおもむろに口を開いた。
「美味え──マジ美味え! おっちゃんこれもう3本頂戴!」
「計4本!? いやちょっと待とうかシャーリヒッタ!?」
「躊躇なく行こうとしましたね今ー!?」
「う……いやでも、あんまり旨くてよォー」
よっぽど美味しかったんだろう、明らかに後先の事を考えてない行動に出ている。いくらなんでも合計4本もいきなり行くか!?
シャーリヒッタをリーベと二人で制止して店員のおじさんにごめんなさい、今のナシで! と平謝りする。
おじさんもいきなりの大量注文に目を丸くしていたが、事情を察して爆笑してくれているね。
気持ちはわかるけど、どう考えてもそれは後から悔やむことになるやつだ。
俺は苦笑いしてシャーリヒッタの頭に手を置いた。ちょっと渋るように唇を尖らせつつも、すでに頭では理解しているのだろう、なんか若干ホッとしている風な様子の彼女に軽くおどけて言ってみる。
「今食べ過ぎると後悔するぞ? もうあと30分もしないうちにパーティーなんだから、ほどほどにしなきゃな」
「そ、そうでした……! あんまり美味しすぎて、つい」
「分かる〜」
別に怒ってるとかでは当然ないし、なんならこの子の個性的な部分を拝めて嬉しいまである。
なので努めてかるーく笑いながらも頭をわしわしと撫でてみると、シャーリヒッタはくすぐったそうに笑顔になりながら俺に抱きついてきた。スキンシップ過多!
「へへへ! 公平サン、オレ今幸せだぜー!」
「は、ははは。はいはい、俺もだよ。ただ何かあると抱きつくのは止めとこうね、いろんな人に見られるからね」
「! ……っと、そうでした失敬。へへ、こういうのはお家でやるもんだよな、うん」
ただでさえ俺の周りは美少女しかいない上、そのうちの一人にこうも抱きつかれていたら嫌でも人目につく。
ちょっと勘弁してくれと思ってやんわり言うと、そのへんはさすがシャーリヒッタだ、きっちり理解して照れ笑いを浮かべながらも離れてくれた。
まるで上機嫌の大型犬のようにニコニコしてる彼女は、ワイルド目なファッションや見た目とのギャップですごいかわいい。
通行人達もそんな少女につい目を奪われがちで、なんなら俺と見比べてちょっと首を傾げるほどだ。
「うわ、チョーかわいい! 何あの子ってか、何あの子達!」
「外国の人かしら? でもあの男の子は日本人よねえ」
「ていうかあいつアレじゃないか? なんだっけシャイニングなんとかって名前の」
「ああ、自称救世主でハーレム囲ってる。御堂さんがゾッコンだからてっきり年上趣味かと思ってたけど、美女美少女ならなんでもいい派なのかしらね」
「羨ましい……妬ましい……」
怖ぁ……主に俺にやっかみが集中している。シャイニングなんとかってもはや本体のはずの山形が雲散霧消しちゃってるんですけど! 山形ですけど!!
というか年上趣味ってなんだそりゃって話だ、そもそもなんでもいい派って何かな!?
割と真面目に認知されてるよねシャイニング山形。やはり全国デビューを二回も果たしてしまったのは大きかったか……
そしてこれは案の定だけど、香苗さんのこれまでの活動によって実像とえらくかけ離れたイメージの山形公平が周知されている気がしてならない。
止めてくれ止めてくれ、俺は年上キラーでも同年代ハンターでも年下ラヴァーでもないんだ。
いや嫌いじゃないしむしろ興味はあるお年頃だけど、そんなカルト宗教のハーレム教祖とかではないんだ! うん!
「公平さんもすっかり人気者ですねー」
「これを人気というべきか……」
にこやかに俺の肩を叩くリーベに、思わず天を仰ぎつつ返す。
まあ名が売れてきだしてるのはたしかだろう。良いんだか悪いんだかはちょっと、判別はつかないけどね!
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