第一章
僕はある日この世界に来た。
それは、必然の出来事であり
また偶然であることなのだが
俺は運命であると思ってる。
僕がこの世界に来たのは2ヶ月前のことだった。
2ヶ月前
僕は勉強、スポーツなどが全然ダメな高校生で、学校の生徒や先生までもが落ちこぼれ、役立たずの烙印を押されている。
学校に行けば、いじめ、カツアゲや暴行をされてお金を取られたり、身体中は痣が残らないよう、手加減をして痛みを残す。
そんな高校生生活を送っている。
ところがある日、それは突然起こった。
今日もいじめられる日々から始まり、この後もいじめがあるのかと思いながら授業中に窓を眺め頬杖していたら、突然頭の中に声が聞こえたんだ。
「もう、そんなに時間はない。
見つけました。この世界の救世主。」
突然誰かの声が聞こえて、僕は考える暇もなく不思議な光に包まれた。
目を開けると全然知らない場所が広がっていた。
「ここはどこだ。」
見たこともない花々、木などがあり見知らぬ場所に居た。
そして、背後に誰かの気配がしたので
後ろを振り向くと一人の女性が立っていた。
とてつもないほどの美人の女性だった。
顔は小顔でとても美しい整った顔をしていて、髪は透き通った金髪で、肩にかかる程の長さだった。女性と目が合う。
女性とこんなに真近で見るのは初めてだ。瞳の色は綺麗な青だ。
女性相手と面と向かい合うと、とても緊張する。
「私があなたを召喚しました。
あなたはこれから、心力学校にきてもらいます。」
と女性が言った。
さっぱり言ってる意味がわからのだが。
「あなたは一体誰ですか?それに、ここはどこですか。さっきから言ってることが無茶苦茶し過ぎてついていけないです。」
「説明は後です。ここから右側に行って大きい広場が見えます。広場を見渡せば大きな学校がありますので、そこに行って下さい。おねがいしますね。」
それだけ言って女性は光に包まれて、突然そこから居なくなった。
さっき言っていた事を頼りにとりあえず、学校を探した。
5分程度で、学校は見つけることができたが、大き過ぎる。
東京ドーム位あるのではないのかと思えてしまう。
校門を探すのには手間取どり校舎に入ることはできたのだが、どこに行けばいいのがわからない。
カッ、カッ。と誰かの足音が聞こえきて、段々と音は大きくなり、人影か見えてきた。
「はじめまして、橘 竜也君。
今日から私はあなたの担任になります。
ララーです。よろしくね。」
僕にご丁寧な挨拶をした後にウィンクを飛ばしてきた。先生というよりもお姉さんといった感じだ。この人は黒髪で、セミロングだった。瞳は黒色。雰囲気はふんわりしているので、話しやすそうで、相談がしやすいイメージを持つ。
「いきなりで悪いけど、私に着いて来て」
と先生は言って来た道から戻って行った。僕は後ろに付いて歩いた。
周りを見渡せば学校内は特に変わり映えがない普通の学校だった。
「橘君は何も説明聞いてないのかな。
はい、説明はここで、話すと言われたので、何にも聞いてないです。
まず、ここはあなたがいる世界ではないわ。わかりやすく言えば異世界と言った方がいいね。ここはノイントという世界だよ。」
僕は異世界と言われて、とても驚いた。アニメやゲームが好きな人は、異世界に憧れを持ってる人が多くいる。その中に僕も入るけど、まさか本当に異世界に来るとは思わなかった。
でも、これで納得することもある。
見たこともない場所、来る途中には花や食べものなどがあったのは、ここが異世界であることが証明されてる。
「ここが異世界。何で僕なんかを召喚したんですか。
最もな質問だね。だけど、そろそろ目的場所に着くからそこで話しましょう。
ガチャと音を鳴らして、ドアノブを回す、上に理事長室と書いてある。
先生がドアを開けて入ると後ろを向いて、「入っていいよ」と言った。
僕はちょっと緊張しながら入った。
ソファーがあり、その隣に椅子が4つある。2つずつ向かい合わせに並んでいた。
更に奥に、理事長のプレートが置いてある机と椅子が確認できた。理事長の椅子に座ってるのが、先程会った金髪で美人の人だった。
「ようこそ、我が学園心力学校へ。私がここの理事長 です。まずは、席に座ってね」
理事長の対面に座った。3者面談をする構図の形で僕らは腰をかけている。
「ここに来る前にララーさんから説明がありましたように、ここは橘君が知ってる世界ではありません。ここは貴方が知ってる世界からもっと遠くに離れている場所となります。」
異世界なのはわかったけど、何故僕がここに呼び出されたのだろう。自分で言うのもなんだけど、運動も勉強ができない僕を呼び出すことなんてあるのかな?
と思った時に
「貴方はこの世界に勇者として私が召喚しました。これから貴方はこの世界の為に、ある組織と戦っ欲しいのです。その為にこの学舎で心力を学び戦いの基礎を磨いて欲しいのです。
もう、転入の手続きは済ましてあります。
明日から2年B組の生徒として通ってもらいますね。」
僕が勇者意味がわからない。確かにアニメや小説だと勇者として召喚されるのはお約束だけと、こんな僕を召喚しても意味が無い気がするのだが大丈夫なのか
「貴方はこの世界の希望なのです。私は色々な世界を見てきましたが貴方は心力の素質が誰よりもあり、武器の適正値も他の誰よりも優れています。
「さっきから言っている心力とは一体なんですか」
「これは失礼しました。心力とは心の力です。
簡単に言いますと、心の強度が強い程技の威力や射程が上がることです。」
アニメや小説とかでも出てくることあるな僕の好きなアニメでも同じ様な物があった。
僕は心の強度脆いんだけど貴方絶対その測定壊れているよと言ってやりたいけど言えないからやめよう。
「この学校には寮がありますので、案内しますね。後はララーさんお願いします。」
僕の担任の先生が立ち上がり、僕も続き席を立ち理事長室を後にした。
僕は先生の後に続いて寮に着いた。寮に来るまで、話をしていたのだが、頭の中が整理つかずに寮に辿り着いていた。
担任の先生から寮の鍵をもらったので、自分の号室を探す僕の部屋は305号室だ。
3階まで階段を昇り305号室を探す。
僕の部屋は階段を真っ直ぐに進んだ先にあったので、見つけやすかった。
鍵を開け部屋に入ると目に着くのはベッドが4つと机が四つあった。部屋も広くて、家具などが揃ってある。
自分の部屋よりも何倍にも広くてて快適だな!
暫くすると俺はベットに横になって、急に疲れが出たのか寝てしまった。