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怪異現象記者水木零  作者: なんだかなぁ
9/61

人間がした事

 とりあえず話を、聞かないと。


 「あの、どうして、そうなったんですか。」

 「見ての通り、わしには、目玉がない。」

 「はい、ありませんね。」

 「だから、わしは、この村の人間に、目玉を作ってもらっていたのじゃ。」

 「目玉を、ですか。目玉って作れるんですか。」

 「わしの目玉は、材料、知識、技術があれば、作れるのじゃ。」

 「理解しました。」

 「わしは、作ってもらうかわりに、この村の目の病や怪我を治していたのじゃ。」

 「なるほど、それで光目の村なんですね。」

 「よくわかったの。」

 「村の人の目が綺麗だって事ですね。」

 「そうじゃ。」

 

 そうか、あの熊さんの目も、キラキラしてたのか。

 一瞬考えたが。

 熊さん、ごめんなさい、想像できません。

 

 「それと、今回の話は、どう関係してるんですか。」

 「おう、すまんな、これでは、わからんな。わしの目玉は、村人の目の病や、怪我を、治すたびに、傷が入り、やがて、壊れてしまうのじゃ。」

 「それで、作ってもらうわけですね。」

 「そうじゃ、壊れたら、交換してもらう、それでいいのじゃ。」

 「今は、目玉は。」

 「目玉はない、奪われた。残念ながら予備もないのじゃ。」

 「奪われた。予備もない。」

 「そうじゃ、予備はないが、この村は、人がいなくなり、目玉は壊れる事は、なかったんじゃが。」

 「という事は、奪われたので、こんな事になったんですか。」

 

 いけない、わかっていたに、声が大きくなってしまった。

 

 「そうじゃ、若い人間がある日、村にやってきて、夜にわしの目を盗んでいったのじゃ。」

 

 どうしてだろう、この村は有名な村でもない。

 それに目玉を盗む意味がわからない。

 

 「何故盗んだかわかりますか。」

 「それはな、あやつら、何か、勘違いしおって、誰かの目の為に、盗みに来たらしくてな。わしの力は、この村でしか使えないんじゃが。困ったものじゃ。」

 「え。」

 

 なんか、すごく聞きたくない話に。

 

 「そうじゃ、まったく無意味な事を、したわけじゃ。」

 

 無意味。

 なんて、嫌な言葉だ。

 だが、聞かないと。

 

 「盗んだものが、どうなったか、わかりますか。」

 「わからんが、わしが使用中の目玉をわしに許可なく、村から出せば、関連した人間は、みな目玉を、わしに奪われるのじゃ。呪いじゃな。」

 「呪い。」

 「そうじゃ、呪いじゃ、そして、今最悪の状態じゃ。」

 「最悪の状態。」

 「それは、目玉がない状態が続くことじゃ。目玉がないので、わしは力を制御ができんのじゃ。」

 「力が制御できないと、どうなるんですか。」

 「わしは飢えて、人の目を食らうようになるのじゃ。」

 

 おいおい、そんな事を、さらっと言われても。

 困るんですけど。

 お腹が減ったから、冷蔵庫のアイス黙って、食べちゃったみたいな、そんなのりでも言われても。

 食べるって、あれなのか。

 

 「もしかし、あれですか。試練ですか。」

 「試練そうじゃ、目玉を食らう罠をはるのじゃ。だが近づくものの目玉をあたりかわまわず食らうわけじゃないのじゃ、ルールがあるからな、だが、人の目は、残念じゃが、食べてもわしの飢えは、あまり、みたされないのじゃ。わしもこんな事やめたいんじゃが。」

 

 なんか、試練と罠が同じものになってるんですけど。

 まあ、手当たり次第にお腹すいたよ、って目玉を食べてもらっても、困りますが。

 

 今回の話を整理すると。

 誰かを、助ける為に、目玉を盗んだ、学生達。

 聞くんじゃなかったよ、オカルトサークルの研究用とかじゃないの。

 そう思ったんだけど。

 その学生は、盗んだ、呪いで、みんな死んでしまった。

 自業自得だけど。

 まあ、貸してくれとも言えないと思うけど。

 でも何か方法があったの。

 わからない。

 ああ、嫌な話だ。

 そして、この目玉がないので、人の目玉を奪う、光目様は、化け物になった。

 なんて、最悪だ。

 これは、誰もとくをしない。

 一つ気になった、後から来た、学生の親は。

 

 「光目様、若い人間の親が来たと思うんですが。」

 「そういえば、その後、親だというやつが来ていたな。なんでも、ここへ来るって書いてあったものが、あったみたいじゃ。」

 

 何か残していたのか。

 

 「それで、どうしたんですか。」

 「わしが、熊になって、村から宝が盗まれたって、話をしたら、証拠がないとか、言っておったな。なんか警察に知り合いがいるとかも、とにかくうるさいやつじゃった。」

 

 宝、たしかに宝だが、それでわかったんだろうか。

 目玉を盗まれたって言うのも変だけど。

 んん。

 

 「もう、めんどくさいので、さっさと帰れって行ったら、勝手に夕方まで、おって、警告したんじゃが。洞窟の話はしてないのに、勝手に道に進んで行って、その後、夕方になって罠が発動して、逃げて、目玉をわしに食われて、後は知らん。あの時、特別にヒントをやろうとしたら、動けるようになったら、やつら、話を、聞かんと、いちもくさんに逃げていきおった。」

 

 まあ、さっさと帰れと言われても、親は帰らないだろうし。

 宝を盗まれたって言われても、ピンと来ないだろうし。

 ヒントなんだろう。

 

 でもまあ、そこまでは、聞いていた話だ。

 よし、わかった、私は、村から出よう。

 光目様には、悪いが。

 もうここにいる必要がなくなったし。

 私にできる事は、もうないと思う。

 また誰かが犠牲になるかもしれないが。

 私は、調査するのが仕事だし。

 ここの事を、言っても頭のおかしい人と思われるだけだし。

 そうとなれば、早い方がいい。

 

 「話は、わかりました、それでは、私は、これで帰りますので。」

 「まて、今帰ると大変な事になるぞ。」

 

 大変な事。

 嫌な言葉だな。

 

 「あの、どういう事ですか。」

 「目玉が無い状態で、村から出たら、おまえは、わしに目玉を食われるぞ。それは、わしも望まないんじゃ。おまえを、気にいってもおるしな。」

 

 うわー、それ笑いながら言われても。

 衝撃の告白を、聞いてしまった。そんな告白いらなかったのに。

 村から出らない。

 どうしょう、これは、困った。

 私も遊びでここに来てるわけじゃないし。

 

 「光目様、あの、ちょっと外の空気を吸いに行ってきます。」

 

 考えないと、それには、気分転換しないと。

 

 「そうか、家に入って、わしの名前を言えば、どの家でもいいからな、わしに会えるぞ。ただ絶対に村からは、出るなよ、信じているぞ。」

 「わかりました。」

 「まってくれ。」

 「どうしたんですか。」

 「わしとした事が忘れるとこじゃった。」

 「何をですか。」

 

 なんなんですか、何があるんですか。

 もうこれ以上は、いっぱい、いっぱい、なんですが、今日は。

 

 「その眼帯は今は絶対に外してはいかん。」


 え、危ない、今はずすとこだった。危なかった。

 試練の為に必要な物とばかり思ってたけど。


 「外すとどうなるんですか。」

 「試練のやりなおしじゃ。」

 

 何それ、すごろくのふりだしにもどるみたいな話は。

 あれは、もう、無理、絶対無理。

 

 「わかりました、絶対外しません。」

 

 そんな大事な事を、忘れてもらっては、困るんですけど。 

 ちょっと買い物頼むのに、大根を買うを、言い忘れたみたいに言われても。

 

 いったんリフレッシュする為に、家から出る事に。

 光目様、村から出る、そんな冒険はできませんよ。

 どれだけ私が冒険家だと思ってるんだろう。

 

 バイクに行って、飲み物を。

 持って来たペットボトルの飲み物を少しずつ飲む。

 

 これは、一度に沢山飲んで、脱水症状にしないためだ。

 一度に大量に水分を取ると、それは、オシッコになってしまう。

 これでは、飲んだ意味がない。

 コーヒーもそうだ、脱水症状になる、利尿作用があるからだ。

 

 紅茶やスポーツドリンクの方がいい。

 紅茶はストレートで甘いやつだ、疲れを取る為に。

 甘くなくては、疲れがとれない。

 ミルクのやつは、消化に時間がかかる。

 

 そうだ、やっとかないと。

 電気ショッカーの電池交換をする。

 電池は当然持って帰る。

 まだ使えるからだ。

 だが、これには使えない。

 それは、命の危険に対して、まんがいちは許されないからだ。

 

 そうだ、いつもの日課の訓練をしよう。

 それから考えよう。

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