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怪異現象記者水木零  作者: なんだかなぁ
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目玉をかけた戦い

できるだけ内容を変えずに読みやすく修正します。

 私は声がすぐに近づいてこない事に、余裕があるとわかった。

 だが、いつまでも時間が有るわけではない。

 もしかしたら日が落ちるまでか? そう暗くなったらダメかもしれない。

 今日一日なら23時59分までって事も考えられるが、まさか、24時間はないだろうと思った。

 

 とにかく家に向かう。

 村人が情報をくれるかもしれないからだ。

 ゲーム感覚だが、残念ながら家から出てる人はいない。

 家についた。

 だが、そこで私は驚く事になる。

 

 なんだこれは? そう家の前にあの模様が見える。

 そうあの模様だ、眼帯に書かれていたやつだ。

 それが家の前に浮いてるように見える。

 どうなってるかわからないが触ったら手がすりぬけた。

 これはなんらかの力で見えているのだ。

 

 だが、よく見る事にした。

 慎重に手帳と見比べる。

 これは似てるが違う、違う罠だ。

 

 私は次の家を探す事にした。

 だが、ここも違う、ここも似てるが違う。

 

 やっと見つけた。

 ここは全ての家の中心にある場所の家だ。

 ここは運だけでは来られない。

 眼帯の模様を知ってるものだけが来れるのだ。

 

 これからが大事だ。

 ゲームみたいだが、これはゲームじゃない。

 私の目玉をかけてるからだ。

 私は自分に声をかける。

 落ち着いて落ち着くんだ。

 家に向かった声をかける。

 

 「化け物に追われてます、助けてください」

 

 中から声がした。

 やった、これで一つ進んだ。

 

 「何故この家を選んだ」

 

 でたらめに選んだか確認してるのか? 当然の反応だ。

 

 「それは眼帯と同じ模様がある家だからです」

 

 中から声がした。

 

 「入りな」

 

 私は思った、助かったと思ったのだ。

 家にはいると女の人がいた。

 だが、彼女は言った。

 

 「待つんだ」

 

 これは何がこれから起こる、私は思った。

 

 「家に上がる前にこれをつけてもらうよ」

 

 出されたのはあの眼帯だった。

 私は得体のしれない物をつけるのに抵抗した。

 考える事は大事だ。

 

 「これをつける理由を教えてください」

 

 「ばしっ」

 

 強烈な平手打ちをくらった。

 

 「どかっ」

 

 壁に叩きつけられた。

 

 「いいか、つけるのかつけないのかはっきりしな。つける気がないなら出ていきな。だが、早くしないとつけても手遅れになるかもしれないよ」

 

 その言葉を聞いて私は決めた。

 

 「わかりました」

 

 抵抗はあるが眼帯をつける事にした。

 ここはいきなり叩かれた事にこだわってはいけない。

 ここはそういう場所なのだ。

 眼帯はつけたが、特に変わりはなかった。

 

 「上がりな、おまえには資格がある」

 

 私は思った、資格、資格、まだ、助かったわけじゃないのか、やはり、そんなに甘くなかった。

 それがあらわれる。

 

 「さっき言った事は覚えたね、後はあんたしだいだ」

 「はい」

 

 それは突然あらわれた。

 

 巨大な塊、それにサメのような牙が、恐ろしい顔だ。

 口の周りについてるのは血か? 今にも噛みつかれそうだ。

 化け物には手がついてる。

 何かを持っている。

 それは生首だ。

 それが私の顔で目が陥没してるのに気がつくのに時間はかからなかった。

 しかも、さっきよりもおぞましい顔をしている。

 そう半分腐ってるのだ。

 口の化け物は目がつぶれていた。

 

 これからが試練だ。

 生首が喋った。

 

 「わかるか? これがおまえの未来の姿だ」

 

 目玉を取られるだけじゃなく、それは死を意味する事みたいだ。

 これは私の目玉をかけた戦いだ。

 生首は叫んだ、不気味な声だった。

 

 「目玉をよこせ」

 「目玉はやらぬ」

 

 これの繰り返しだ。

 

 単純だが、これが言えなくなったら目玉が取られる、それだけだ。

 目は開けたままこの状態を保つのだ。

 目を閉じても負けだ。

 

 これが恐怖の中で行われる。

 これは精神力の戦だ。

 意識を失えば負ける。

 

 たぶん、普通はすぐに奇絶してるだろう。

 普通は何も言えない。

 それほどの恐怖だ。

 それに耐える。

 歯を食いしばる事もゆるされない。

 そんな事をすれば喋れないからだ。

 

 時間がないって話は、この説明を受ける事だ。

 何もしらなければすぐに終わりだ。

 化け物は教えてくれないからだ。

 ここまでが試練らしい。

 

 生首は喋ってるうちに口が腐って落ちた。

 その落ちた口が喋るのだ。

 だが、目線は化け物から離せない。

 

 この化け物のやりとりがどれくらい続いたか、もう限界だ奇絶しそうだ。

 

 「ガタ、ガタ、ガタ、ガタ」

 

 体が意味もなく震える、これは止まらない。

 これは限界を示してる。

 体が上手く機能してない証拠だ。

 

 だから、私は最終手段を使う事にした。

 それは右手につけてるブレスレット、電気ショッカーだ。

 

 スイッチを押す事で、していしたメモリーの電気が流れる。

 一瞬だけながれる、これにより死ぬ事はない。

 他人に使う為じゃない。

 自分の意識を目覚めさせるアイテムだ。

 

 「カチッ」

 「ビシーーーーーン」

 

 結構な電気が流れる、痛いが意識が戻る。

 

 「クッ」

 

 電流が流れるのは一瞬だが、かなり痛い。

 だが、これでいい。

 これは昔自分を傷つける事でしか、意識が保てなかった時があった。

 それで私はなんとか生き延びたが、あの時はその後が大変だった。

 だから作ったのだ。

 電気ショッカーの何回かボタンを押した後、やっと化け物が消えた。

 

 これで終わりなのかわからない。

 誉め言葉、誉め言葉はどこからも聞こえない、だが、私の勝ちだ。

 

 「ぐっ」 

 

 私は拳を上げた。

 意識が遠くなる。

 意識が遠くなる中で考えた、これ以上の試練があれば無理だと思った。

 試練が続くならお願いします、少し時間をください。

 誰かわからないものに心の中でお願いをした。

 その後、私の意識が完全に無くなった。

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