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155話 ハーレム…?

 ココノハとの会話から数日。

 以前から森精種(エルフ)の少女たちと関係を持っていたが、最近はやけに積極的に誘われるようになっていた。

 どうやらココノハが先日の会話を森精種(エルフ)たちに伝えたようで、それなら遠慮することはないとばかりに迫られることとなったのだ。


「旦那様〜」

「旦那様♪」

「ホシミさん…」

「貴方様〜」

「ホシミ様」

「お兄様♪」


 各々好きなように呼ばせている為に様々な呼び方で声を掛けられる。

 緑色の髪と至高の芸術品のような容姿を持つ少女たちは、私の周りに集まって次々と身体に触れてきた。


 ファニュイ。利発そうな雰囲気の通り利発な少女だ。アリエスティアがいない時のまとめ役をしていた。


 ミリーヤ。若干腹黒いところもあるが悪いことは出来ない娘である。


 リャナシー。控え目でお淑やかな性格だが、芯が強い少女だ。


 クライシア。世間知らずな森精種(エルフ)の中でも更に世間知らずで夢見がちな少女だ。


 オルハ。戦闘能力を持つ森精種(エルフ)たちをまとめていたことのある少女だ。


 ヒーラー。リリエルの次に年少な森精種(エルフ)で、特に甘えん坊である。


 四人一組のチームを作り、彼女たちがそれぞれの集団のリーダーとして他の森精種(エルフ)たちをまとめ、更にその上にアリエスティアがいる。というのが森精種(エルフ)たちの組織図だ。

 アリエスティアを頂点の長とし、ファニュイ・ミリーヤ・リャナシー・クライシア・オルハ・ヒーラーがチームのリーダーとして生活していた頃の癖は未だ抜けていないようで、むしろ色々なことが都合が良いとそのままにしているらしい。

 ちなみに、まだ百歳にも満たない子どもであるリリエルは皆で面倒を見ていたようでどのチームにも属していない、『皆んなの妹』のような存在だったらしい。


「旦那様、本日のお相手はもうお決まりですか? よろしければ私ファニュイに誠心誠意真心を込めて御奉仕させて頂きたいのですが……」


「旦那様。わたしミリーヤも旦那様のお相手がしたいわ。わたしならどんなに激しくしても……うふっ、受け止められますし」


「ホシミさん、リャナシーはどう……ですか? ホシミさんに抱かれるのが、その……好き、なんです……」


「クライシアはいつでも貴方様を受け入れる準備が出来ています。それに、愛する男の種を常に(はら)に納めているのが良い女の務めなんですよね?」


「ホシミ様にはアタシの全てを捧げたんだ。だからアタシが欲しくなったらいつでも言ってくれ。もう、ホシミ様専用……なんだからな」


「ヒーラーはお兄様の子どもが欲しいの〜! それにとーっても気持ちいいし、幸せな気持ちになれるからお兄様との子作り大好き!」


 真面目な表情で、赤面しながら、元気一杯に、抱いて欲しいと迫ってくる。

 絶世の美少女に迫られている私の姿は、世の男性諸君から見れば『天誅殺である、慈悲はない。即刻死ねい』と言われて殺されたとしても諸手を挙げて喜ばれることだろう。

 それはさておき。

 本来ならば皆の希望を叶えてはやりたいのだが、残念ながら身体は一つしかない。一応、影分身の魔術も扱えるが所詮は影。影で子は出来ないのだ。

 しかも誰かを選べば、選んだ少女のチームを選んだこととなり、結果四人同時に相手にしなければならなくなったりする。

 二人選べば一気に八人だ。普通の男ならとうに腹上死しているだろう。


「そうだな……。クロースに言って夜の食事は少し遅めにして貰うか。これからお前たち全員を相手にするからな」


 だが幸いなことに、私の身体は普通ではなかった。まさかこんなところでそれに感謝する羽目になるとは思わなかったが、全員を幸せにする方法があってそれが現実的手段として使えるのならば使わない手はない。

 私がそう言うと、少女たちはそうなるのが分かっていたように微笑んでから、私を塔に隣接している森精種(エルフ)たちの家に引っ張っていく。

 どうやら既に準備は整っていたようだ。

 地下にある森精種(エルフ)たちの私室がある階層の更に地下に、床を布団で敷き詰めただだっ広い空間がある。儀式の間と呼んでいるそうだが、実情はただの子作り部屋だ。

 そこにたどり着くと、一糸纏わぬ姿であったり、やけに煽情的な服装だったりする森精種(エルフ)たちが集まっていた。総勢二十四名である。

 待ちわびたようなファニュイたちに服を剥がされながら、期待に満ちた瞳で見つめる彼女たちを満足させるために、少しだけ気合いを入れなければならないようだった。







 ーーーーーー







「ホシミさん、あの六人に連れて行かれたようです。まったく、仕方ない子たちですね」


 塔の二階、窓から外を眺めながらそう言って笑うのはココノハである。森精種(エルフ)の少女たちを唆した張本人であるが、その表情はとても楽しそうだ。


「もー。あんまりホシミちゃんを追い詰めちゃ駄目よ? ココノハちゃん。まあホシミちゃんなら苦にもしないどころか余裕綽々とやっちゃうだろうけど、いくら底無しだからってキツイものはキツイと思うの」


 ココノハの隣でやや呆れたように話すのはアリエスティア。長い金の髪と豊満な身体を持ち、そこそこ高めの身長でその全てを綺麗に魅せている超美人な純森精種(ハイエルフ)である。

 通常、家族以外で純森精種(ハイエルフ)が複数同じ場所にいることは滅多にない……というより、絶対数が少ないのでほぼあり得ないのだが、数奇な縁により血脈の異なる二人の純森精種(ハイエルフ)が揃うことになったのだ。


「うーん、多分平気だとは思いますよ。獣人(ビースト)の発情期を返り討ちに出来る人間なんて、ホシミさんしかいないでしょうし」


「あっそんなことも出来るんだ。じゃあ平気なのかな〜。でもホシミちゃんとしてはさ、一人一人しっかりと愛してあげたいって思うんじゃないかな?」


「それは……そうかもしれませんね。行為が終わった後に、優しく女の子を抱きしめて愛を囁く時間が一番好きな感じしますし」


「あー分かる分かる。『お疲れ様、よく頑張ったな』って優しい声色で言われながら頭を撫でられると嬉しくなっちゃうもんね」


 ここにはいないホシミについて語りながら、隣の森精種(エルフ)たちの家に視線を向ける。


「ところで、家はどうするつもりです? 流石にずっと今のまま地下暮らしすることはないですよね」


 アリエスティアはココノハの言葉を聞いて大きくため息をついた。


「そうなんだよね。子どもが出来たらもっと場所が無くなっちゃうし、かと言ってあの子たちがホシミちゃんと離れることを承諾するとも思えないのよね〜。生きてる木は掟として使うことが出来ないから、自然に倒れる木が出来るまではまだこのままかなぁ」


「でもこの辺りの木は材質が違うのか凄く良いですし、何より超高齢の神樹に限りなく近い巨大な霊樹ですから一本あれば間に合うとは思いますけどね」


 木々にはランクがあり、通常は普通の樹木でしかないが、長い年月を生きた樹木は『霊樹』と呼ばれるようになる。『神樹』とは霊樹の更に上で、長い年月を生き尚且つ神の遣いとされる精霊が宿った樹木のことだ。

 数千年規模で生きている木々の為、本来なら精霊が宿っていても何ら不思議ではないのだが、ホシミの高度な結界によって精霊には住みづらいのだろう。


「でもまあ、気長に待つとしましょうか。森精種(わたしたち)にとって、数十年も数百年も大して変わりませんしね」


「それもそうね〜」


 いつかはホシミの子どもで溢れかえるだろう光景を想像しつつ、二人は笑う。

 きっとその未来は、すぐそこにある。

 子が欲しい女たちと、その望みを叶えるために頑張る男がいるのだから。


一応、エルフたちの名前は全員分決まっていますが、今回出てきた子たち以外の出番はないだろうということでここに書いていこうと思います。


ファニュイ組

・アロマ

・サリア

・シル


ミリーヤ組

・エル

・ネリネ

・メルリア


リャナシー組

・アイン

・フィーニア

・ローゼ


クライシア組

・ヴィヴィ

・レイン

・マリッサ


オルハ組

・テルミナ

・ランダ

・ストレナ


ヒーラー組

・マーナ

・ルカ

・セネル


ホシミが保護したエルフは合計28人で、今挙げたのが24人で、あと2人はアリエスティアとリリエル。

残りの2人は本人の希望で別の集落に移っていきました。


それでもまだ26人ですけど……w

別経由のフューリ、ユニステラ、クロースはこの中には含まれていないので、エルフ族だけだとココノハも合わせて30人ですね。


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