表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジーザスクライシス編  作者: ベロ出しちょんま
1/1

エジプト留学編Ⅰ

エジプト留学編

     

 翌年、エッセネ派の青年講師と、エジプトに一年間留学した。


 エジプトでは、古代の神々の文献、古文書を学んだ。


 特にイエスは、クラリオ神に魅かれたようだ。


 『クラリオは ユートピアを造り、多くの人々に愛を説いた ・ ・ ・


 愛を説いた・・・・多くの人を平等に愛し・・・分け隔てなく与え続けた・・・・


 ん?でも・・王国1年目のお祝い祭りの時、独裁的支配の他国の王たちが結束し


 国の外ににおびき出され、四方八方から大軍によってクラリオ軍は


 全滅する・・・ 国に残った人々も皆殺しに・・・・

 

  人類は いつの時代も 救世主を滅ぼすのか ・・・ 』

 

 この頃のエジプトは、世界の中心的役割を担っており、ギリシャ哲学を始め


 今では神話となっているオリンポスの神々の文献も、実在の人物として記載され残されていた。


 イエスは文献を読んでいると、その書かれている人物の生涯を読み取ることが出来た


 『 太陽神と言われる アモン・ラーは、シャチに似た飛行船に乗ってエジプトの地に降り立った


  その飛行船は、ピラミッドの力で動いている この地にあるピラミッドの原型か・・・・ 』


イエスを覗き込むように少女が尋ねた


 「随分と熱心に読んでおみえですね?」


 優しい声に顔を上げると


 真っ赤なカチューシャをした 愛くるしい少女が微笑んだ


 彼女の胸には イエスとは違う アモン・ラーの文献を抱えていた


  「あなたは?」

 

  「私は ここの神官の娘で サリアといいます。」


  「私は、イスラエルのナザレから来たインマニエルです。」


  まあ~イスラエルから? ギリシャ語がお上手ですね


   随分長い時間 考え込んでおられましたが?


  アモン・ラー神はこのエジプトに文明をもたらした神様です


  わたしの一番大好きな神様です


 サリアはにっこりほほ笑んだ


 一番大好きな神様・・・ですか・・・ エジプトの神々について、詳しいのですね。


  いいえ、まだまだ、知らないことばかりです


  少し聞いても宜しいですか?


  はい?


  エジプトの宗教の基本は、一神教ですか?多神教ですか?


  そうですね~基本的には一神教です


  宇宙を司る太陽神アモン・ラーを頂天として


  様々な神々が役割を分担しているのです。トート神、ヘルメス神、オフェアリス神、イシス神・・・


  なるほど アモン・ラーが頂天の神 ・ ・ ・


  しかし、全てをお創りになった・・創造主という存在ではないのでは?


  創造主?


  イスラエルでは 創造主をヤハウェと呼んでいますが


  エジプトでは、やはり・・・・アモン・ラーなのですか?


  いいえ、創造主は至高神セオスです


  至高神セオス?


  確かそちらの地方での呼び名があったような ・ ・ 


  確か ・ ・ ・


  そう!エロヒムです!愛の神、創造主エロヒムです!


  『エロヒム・・・・エローヒム・・』


  イエスはエロヒムを心の中で呼んでみた


  巨大な光りがイエスの心の中に顕れた


  なんてパワーだ!魂が弾け出しそうだ!


  あまりの光の強さにイエスは気を失いかけた


  インマニエル!インマニエル?


  青年講師が倒れそうなイエスを支えた。

 

  我に戻ったイエスは、その場に座り込み、右手で大丈夫と手を振った


 『なんて素晴らしい感覚、全てを包み込む愛の神・・エロヒム・・・』

 

 深く呼吸をして、正気を取り戻したイエスは、辺りを見渡しサリアを探したが、


 彼女の姿はなかった。


 『彼女は?・・いないようだ・・・それとも初めからいなかったのか?・・・』


 イエスは、後ろ髪を惹かれながら、この図書館を去った


 イエス達に課せられた期限は一年であった


 この間に、エジプトにある全ての図書館を訪問し古文書、


 文献等の教学をクリアしなければいけなかった。


 しかし、一年の月日は早くも過ぎ去った。

 

  クムランでは長老達が出迎え、イエスの悟りの成果を確認した


  「今回の教学の旅は、まだまだ初歩の初歩じゃ


  これからが本当の修行に入っていくから心しておくように。」


  エッセネ派の長老にイエスは釘を指された。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ