一年戦争
一年戦争
ついに、逢沢派との戦争の日が
やって来た。
巧は校庭に自分の軍団を集めた。
搬送された奴ら以外の全員が集まっていた。
全部で95人。
D組幹部の内藤隆、坂田ヤマト、菊田宗一郎は、この日の為に坊主にしてきたらしい。
「全員いるな?よし、テメエら!
今日は思う存分暴れてこい!」
「「「うおぉぉーー!!!」」」
気合十分だ。
巧が先頭に立ち、昇降口に向かう。
早速、逢沢派の奴らが待ち構えている。人数は20人ほど。
巧はそいつらに突っ込んだ。
1人にラリアットを喰らわす。
吹っ飛んだそいつを城内が蹴る。
巧は右側にいた奴を殴る。
そいつは下駄箱に体をぶつけて跳ね返ってきた。
今度は腹に前蹴り。
さらに髪を掴んで顔面に膝蹴り。
そいつは唸りながら倒れた。
直後、後ろから殴られ、振り向いて殴ろうとした。が、ヤマトがそいつを倒してくれた。
周りを見る。
永瀬が2人に囲まれている。
巧は駆け寄り、その勢いのまま飛び蹴り。
「サンキュー巧!!」永瀬が叫ぶ
永瀬はもう1人を倒した。
巧が飛び蹴りを喰らわした奴の
顔を踏む。そいつの鼻から血が出てきた。さらに頭を蹴る。そいつは気絶した。
振り向くと、昇降口付近の逢沢派は全滅していた。
運のいいことに巧派は1人もやられなかった。
「行くぞ」巧が声をかける。
校舎棟に続く廊下に出る。
ここにもやはり逢沢派が待ち構えていた。今度は40人位いる。
中にはA組とC組のアタマもいる。
「行けぇ!」2人のアタマが叫ぶと、40人近くがいっせいに襲いかかってきた。
巧に向かって走ってきた奴を永瀬が蹴る。
永瀬がそいつに馬乗りになって
殴る。
巧が突っ込んで来たザコの腕をとって背中に回す。
「痛てててて」ザコが痛がる。
「殴れ」巧が隆に言った。
隆がザコの腹を殴る。
「サンキュ!」巧がザコの首を
締め、そのまま気絶させた。
後ろにいたザコに裏拳。
すかさず頭突き。
よろけた所をアッパーでとどめ。
周りを見ると、丁度城内がA組の
アタマと戦っていた。
その城内の奥で、C組のアタマが
菊田をボコボコに殴っていた。
巧がC組のアタマに駆け寄る。
そいつは巧に気付き、菊田を倒した。
どうやら巧を狙っていた様だ。
「根岸ィ!」C組のアタマが叫ぶ
「うるせぇ!」巧が顔面を殴る。
よろけたアタマの脛に蹴り。
アタマが痛みに悶える。
アタマの髪を掴んで頭を壁にぶつけた。倒れつつもアタマは巧の足に蹴りを入れた。巧が転ぶ。
敵に顔を踏まれた。
直後に腹を蹴られた。
巧が腹を蹴った奴の足を払う様に
蹴った。
そいつが転んで壁に頭をぶつけた
そのままそいつは動かなくなった。
巧は殺しちゃったかと焦った。
が、
そのザコが唸っているのを聞いて安心し近くにいたザコに肩パンを
入れた。
仲間がザコを倒す。
振り向くと、城内と永瀬がA組のアタマをボコボコにしていた。
隆とヤマトが2人の周りのザコを倒しまくっている。
A組のアタマが永瀬の足を掴みながらズルズルと倒れていった。
逢沢派が全滅した。
巧派も菊田を含む十数人が倒されていた。
「くそっ・・・悪りぃ菊田」
巧は悔しさを滲ませる。
校舎棟に入る。
ここにはさらに多い、70人ほどが待ち構えていた。
このエリアの強者は、
F組のアタマと幹部3人
そしてG組の幹部が2人、
合わせて6人だ。
「行け!」巧が叫ぶ。
ヤマト達が突っ込んで行った。
「うおぉらぁぁ!!」
巧も突っ込んだ。
視界に入った敵は全員思いっきり
ぶん殴った。
巧は、廊下に飾ってあった花瓶を遠くの敵に投げつけた。
花瓶が顔面にヒットし、その敵は顔を抑えているうちに倒された。
しかし、巧はザコに顔を殴られ、
さらにもう1人に腹を殴られた。
すぐに顔を殴ったザコが頭突き。
腹を殴ったザコが顔を殴った。
2人に襲われた巧はキレた。
巧はキレるとこの上なく冷徹になり、例えその相手が友達でも容赦しなくなる。
自分を殴ったザコ両方の頭を掴んでぶつけ合わせ、片方の奴の顔を窓にぶつける。
ガラスが割れ、そいつの顔が
血だらけになる。
もう1人の頭を壁に3回連続でぶつけた。鼻血を出しながら倒れる。
近くの奴を後ろから締め落とす。
さらに別の奴に飛びかかり、馬乗りで殴りまくった。
立ち上がり様に後ろから襲いかかって来たザコにエルボー。
振り向いて左アッパー。
そして右ストレート。
ザコは倒れた。
奥で城内と隆がG組の幹部2人と戦っている。
「てめぇ、死ねオラっ!」
巧はそう叫びながら幹部の1人に
ラリアット。よろけたその幹部に
飛び膝蹴り。
膝を付いた幹部の顎を思いっきり蹴った。
幹部は白目を剥いて気絶した。
城内がもう1人の幹部を倒す。
巧が倒れた幹部の太もも辺りに
フルスイングのかかと落とし。
モモカンにクリーンヒット。
城内が後頭部にニードロップ。
そいつは気絶した。
強者を探す。
少し離れた所で永瀬がF組の幹部
に殴られている。
永瀬はもう気絶しかけている。
永瀬の服は血まみれだった。
そこにヤマトが参戦した。
ヤマトが幹部の顔を殴った。
すぐに永瀬がボディを殴る。
今度はヤマトが頭突き。
永瀬がボディに膝蹴り。
幹部が永瀬を思いっきり殴る。
永瀬が倒れた。
ザコが永瀬に馬乗りになり殴る。
ヤマトは幹部と掴み合っている。
巧は永瀬のもとに走った。
永瀬を殴っていたザコを蹴る。
そいつは吹っ飛んで、B組の奴に
とどめを刺された。
永瀬は意識が朦朧としていた。
肩を貸して起こす。
しかし、永瀬は倒れてしまった。
「巧ぃ・・・逢沢に、勝て、よ」
そう言って永瀬は気絶した。
「任せとけ」巧が答える。
「永瀬!!」幹部を倒したヤマトが駆け寄った。
いつの間にか、逢沢派は全滅していた。
しかし、巧派の奴らも相当な数が倒れた。
「永瀬はここで休ませておこう」
巧が言った。
G組の方に向き直る。
丁度、逢沢以外の精鋭が出てきた所だった。
数で言うと、
巧派34vs逢沢派9と言った所だ。
が、今こっちを睨んでいる逢沢派の奴らは、全員が全員、ヤマトや
隆レベルの強者だ。
巧達がG組に向かって歩き出す。
G組の奴らもこっちに歩き出す。
次第にスピードが上がって行く。
早歩きから小走りに、
小走りからダッシュになった。
「うぉぉぉ!!」双方が叫ぶ。
巧が敵の1人に飛びかかる。
そのまま馬乗りになった。
一発、顔に拳を叩き込んだが、
他の奴に顔を蹴られた。馬乗りになろうとする敵に蹴りを入れた。
体勢を崩したそいつを城内が殴る
巧は素早く起き上がり、ヤマトと
戦っていた敵の首を締めた。
ヤマトがそいつの鳩尾に拳を叩き込む。
そいつはむせながら落ちた。
振り向きざまに近くの敵の髪を
掴んで壁にぶつける。
もう一度ぶつける。
すると、仲間がそいつにトドメを刺した。
その仲間が別の敵に倒された。
巧がその敵のボディに膝蹴り。
さらにもう一発。
そして頭突きを入れ、仰向けに倒れたそいつの頭を横から蹴った。
城内が2人目と戦っている。
その奥で仲間がやられている。
巧は仲間を助けに向かうついでに
城内と戦っていた奴にラリアット
を喰らわす。
仲間と戦っていた奴に飛び蹴り。
吹っ飛んだそいつを仲間が蹴る。
巧が顔面に打ち下ろしナックル。
仲間が馬乗りで殴りまくる。
巧がかかと落とし。
仲間がトドメの頭突き。
巧はすぐに立ち上がり、城内と戦っている奴の足を払う様に蹴る。
そいつが転ぶ。
城内がそいつの頭を蹴った。
そいつは泡を吹いていた。
「きたねぇな」城内が言った。
周りを見る。
ヤマトが敵と戦っている。
そのそばで仲間が3人がかりで敵と戦っている。
城内がヤマトのところに走った。
後ろを向くと、敵が起き上がろうとしていた。
巧はそいつの顔を蹴ってトドメを刺した。
ヤマト達が敵を倒す。
すぐに仲間のフォローに入った。
3人がかりで戦っていた奴を倒した。
逢沢派は全滅した。
巧派も、7人まで減った。
「巧、勝ってこいよ」
ヤマトが言った。
「おう」
巧がG組に向かって歩き出す。
逢沢は、この中で待っている。
教室の扉を開けると、逢沢が
タバコを吸っているのが見えた。
「遅いじゃねぇかよ、根橋」
逢沢は凶悪な笑みを浮かべながら言った。
巧は何も言わずにタバコに火をつけた。
「さっさと決着つけようぜ」
逢沢は喧嘩がしたくてウズウズしているらしい。
「分かったよ」まだ長いタバコを
足で踏み消しながら巧が言う。
巧が逢沢に飛びかかる。
逢沢は巧の勢いを利用して、
巧を投げた。
巧がロッカーに背中をぶつける。
巧が立ち上がるとすぐに逢沢が巧の顔を蹴りつけた。
巧は鼻血を出しながら逢沢の足を掴み、裏ももにアッパーを放つ。
が、逢沢は効いていない様子で
巧が城内にした様に残った方の足で巧の顔を蹴った。
巧はその足をも掴むと、逢沢の
わき腹に蹴りを入れた。
逢沢は足を掴まれたまま上体起こしの様に起き上がり、巧の顔に
頭突きを入れた。
巧が逢沢の足を放すと同時に
逢沢の顔をフルスイングで蹴る。
馬乗りになろうとする巧に、逢沢がタイミングを合わせて蹴り。
逢沢が、怯んだ巧の足を払う様に
蹴る。
巧が転ぶ。
逢沢が巧に馬乗りになった。
巧は殴ってくる逢沢の腕を掴むと、右膝で逢沢の背中を蹴る。
すかさず左膝でもう一度蹴り。
巧が筋力で逢沢を押し退ける。
逢沢が立ち上がり、すぐに巧の顔を殴る。
巧が殴り返す。
今度は逢沢が巧のわき腹に蹴り。
巧はそれをガードし、逢沢の襟を掴んで頭突き。
さらにもう一度頭突き。
逢沢が巧の腹を殴る。
体がくの字に折れた巧にアッパーカット、左でボディを殴り、
すかさず右ストレート。
巧がダウン。
「来いよ」
逢沢が楽しそうに言った。
巧が逢沢に掴みかかる。
逢沢はそれをかわし、巧の背中を蹴る。
巧がすかさず裏拳。
怯んだ所をアッパー。
ボディに膝蹴りを乱打。
そして頭突き。
今度は逢沢がダウン。
逢沢はすぐに立ち上がり、巧の
ボディをフルスイングで殴る。
さらにボディを殴る。
巧が咳き込みながら逢沢に頭突き
、そして膝蹴り。
しかし、逢沢は巧の足を受け止め
顔面を殴る。
巧が殴り返す。
逢沢が殴り返す。
巧が2度目のダウン。
逢沢の拳が、巧の頬を切った。
巧は出血を確認すると楽しそうに微笑み、そして逢沢に襲いかかった。
巧が逢沢の顔面を殴る。
左でもう一度殴る。
すぐに頭突き。
そしてボディに膝蹴り。
今度は頭を掴んで顔面に膝蹴り。
もう一発顔面に膝蹴り。
さらに右ストレート。
逢沢が再びダウン。
逢沢がゆっくりと、たどたどしく
立ち上がる。
逢沢が巧の顔面を殴る。
巧がボディを殴る。
さらに巧がアッパー。
逢沢がまたもやダウン。
すぐに逢沢が立ち上がる。
「うおぉぉぉらあぁぁ!!!」
叫びながら巧にドロップキック。
巧が吹っ飛ぶ。
逢沢が巧の胸ぐらを掴んで顔面を殴る。
もう一度殴る。
巧が逢沢の顔面に頭突き。
尻もちをついた逢沢の顔面を
思いっきり蹴る。
逢沢は立ち上がろうとしたが、
力が入らず膝をついた。
巧がすかさず逢沢に駆け寄り、
シャイニングウィザード。
逢沢はふたたび立ち上がろうとしたが、その場に崩れ落ちた。
それを見た巧もその場に倒れた。
勝った。
しばらくして巧がゆっくりと
立ち上がり、教室を後にした。
廊下に出た瞬間、城内達が駆け寄って来た。
「勝ったのか?」と隆。
「ああ」巧が答える。
城内が巧の肩を支える。
「帰るぞ」巧が言った。
この日から、一年は巧のモノに
なった。