第六話 絶望?
今回から一度ルビをつけた文字はルビを付けずに書くようにします!(手抜き)
「ビルガンさん、大丈夫かな、」
僕たちは今全力で東側に向かって走っている。なぜなら東側から爆発音が聞こえて、そこにビルガンさんがいるからだ。先頭で走っているのはテーちゃんで少しずつ俺たちとの距離が離れていってる。このままじゃ少し離れてしまうな、離れる前に少し聞きたいことがあるし聞いてみよう。
「なぁテーちゃん、さっきみたいに瞬間移動で移動したらすぐじゃないか?」
「あー、あの魔法は最大でも5人でしか使えないし、消費する魔想が激しいから使えないんだよね」
なるほど、そういうことだったのか。この話が終わった後テーちゃんはペースを上げて僕やマーサ族の人たちと少し距離が空いてしまった。
「僕たちもペースを上げないか?」
「あぁ、そうだな」
僕たちはテーちゃんに追いつくためにペースを上げた。でもやっぱり差は開くばかりだ。多分テーちゃんは今身体能力を上げる魔法、能力上昇を使っているのかな?
そして僕たちは東側に着いた。見た感じ建物の被害はないように見えるしビルガンさんもいない、もう少し奥に行くとしよう。多分テーちゃんも先に奥に行っているのかな?僕たちが奥に歩き出した瞬間、
「キャァァァァァ!」
テーちゃんの悲鳴が聞こえた。僕は身の毛がよだつのを感じた。僕は反射的に悲鳴が聞こえた方向に走った。そしてテーちゃんを見つけた。
「テーちゃん!大丈夫…って、え?」
僕は目の前の光景に驚愕した。なぜならあの強くてたくましいビルガンさんが全身に大火傷を負って倒れているからだ。それに加えてビルガンさんが倒れている横でテーちゃんが泣き崩れている。そして、なにより気になるのが見知らぬ男が少し遠くから笑いながらこちらを見ていたことだ。
「な、なんだ、あいつ」
「おや、不思議な服を着た人が来ましたネェ」
避難所前でビルガンさんと離れた後…
「全く、勢いに任せてとんでもないこと言っちまったな」
化け物の数は未知数、それに化け物一体の力も未知数だ。それなのに1人で行くなんて無鉄砲にも程がある、俺は本当に昔から変わってないな。
そうだ、少し化け物について話すとしよう。化け物にはランクが定められていてな、ランクは1〜10まで存在していてランクごとに名称がある。
ランク1 小獣、ランク2 獣、ランク3 上位獣、ランク4 小悪魔、ランク5 悪魔、ランク6 上位悪魔、ランク7 小魔神、ランク8 魔神、ランク9 上位魔神、そしてランク10 魔王、一つランクが変わるだけで強さがかなり変わってくる。俺は集団を相手して戦うとしたらランク3が限界だ。
そして東側に着いた瞬間、約数十匹の化け物が目に入った。いつも森にいるような化け物よりも段違いに強いな、こいつらはランク3の呪狼だろうか?本で見たことはあるが、こいつらは確か魔王城付近にいる化け物だったはずだ、なんでこんなやつがここにいるんだ?
グルルルル…
ここにいた化け物たちがこちらに気づいて一気に殺気を向けてきた。俺に殺気を向けるとは、命知らずの奴らだ。一匹の呪狼が飛びかかってきた、こいつの爪や牙の攻撃はかすり傷でも激痛らしい。俺は手に持っていた長槍で一撃で横一文字に切った。確かにレベル3は強いが俺は更に強いからな、このくらいならこっちは抑えれそうだな。一撃で一匹仕留めたことによって他のやつらはビビって中々飛び込んでこない。
「オラァ!どうした!ビビってんのか?犬畜生が!」
俺がこう言ったら更に三匹一気に飛び込んできた。さっきは一撃で仕留めれたがこいつらはかなり速いからな、油断していたらこっちがやられる、集中しないとな。俺はまず一体を切って残り二匹の攻撃を避けた。そしてすかさず背中に担いでた弓で二匹に向けて弓を6発放った。
「中々タフだな、」
一匹に三本弓を当てたがこいつらは倒れない。やっぱり長槍で確実に仕留めるとしよう。しかし次の瞬間、横から更に二匹突っ込んできた。俺はすぐに弓に持ち替えた。これは最大でも2発撃てる距離しかないな、ならば
「急げ、加速」
俺はこう唱えた後に弓を放った。放った矢はさっき放った矢よりも格段に早く、二匹の体を貫通した。この魔法は便利だが、魔法師の才能がない俺には多少体に負担がかかってしまう。俺は更にさっき弓を放った呪狼に向けて矢を放った。流石にこれで絶命したようだ。
これで六匹か、あまり長引かせるわけにもいかないしな、少し負担はかかるが残りのやつを加速を付与した弓で終わらせようと思った瞬間、唐突にとんでもないプレッシャーを感じた。なんだこのプレッシャーは、今までに感じたことがないほどのプレッシャーだ。呪狼集団の方から感じるな、俺が呪狼の集団に目を向けた瞬間、誰かが拍手をしながら集団の中から近づいてくる。
「素晴らしいネェ君、まさかここにこんな強い人間が残ってるとはネェ」
「なんだお前は、」
集団の中から出てきたのは変な服装をした150cmくらいの男だった。見た感じ客人よりも小さいな、なんだこいつは、
「それじゃあ、自己紹介をしようじゃないか」
「なぜ貴様と自己紹介などしないといけないんだ?」
「つれない奴だネェ君、我の名前はジン=マコモ、魔王四天王直属の配下の一人だネェ、よろしくネェ」
俺はこいつの名前を聞いて少し冷や汗が出た。こいつが約3年前に建てられた城の持ち主だったんだな。多分こいつが集落襲撃の主犯だな。ならちょうどいい、こいつをぶっ殺せばこの襲撃も終わるってことだ。俺は迷いもせず長槍を持って即座に距離を詰めて横一文字に切った。しかしやつは当たり前のようにかわした。
「野蛮だネェここの民族は」
すかさず連続で更に攻撃するが全て避けられてしまう。こいつ、多分基礎魔法の能力上昇を使ってるな、これじゃあ拉致があかないな。俺はとりあえず距離を取った。
「もう攻撃しないのかネェ?なら次はこちらが攻撃するとしよう」
そう言うとやつは手をこちらに向けてきた。
「貫け、豪雷」
雷系の魔法豪雷、確か指定の場所に強力な雷を落とす魔法だったな、威力は高いが今の場所から移動すれば大丈夫だ、と思っていたがやつが放つ豪雷は違った。やつは手から雷を放ってきやがった。これは完全に予想外だ。俺は即座に長槍の刃の部分を避雷針にし雷を受け流した。しかし、今の雷の反動で槍が壊れてしまった。
「槍を避雷針代わりにして受け流すとはネェ、やりますネェ」
「狩人のリーダーをなめるなよ?」
やつは更に雷を放ってきた。ほぼ勘だがギリギリで避けることはできる。しかしこのままだと俺の体力がなくなってしまう。打開策を考えないとな、
「図体がデカい割にはかなり速いネェ、なら、こんなのはどうかネェ?」
そう言うとやつは雷を放つのをやめた。なぜやめたかは分からんが好都合だ。俺は即座に弓を構えてやつに向けた。半端な速度の矢じゃ避けられる可能性があるな、
「急げ、加速」
「貫かれ死せよ、槍雷」
俺は矢に加速を付与して放った。しかし、やつは魔法で雷の槍で矢を相殺しようとしてきた、いや総裁どころか俺が放った矢に当たった瞬間矢は消し飛んで槍は俺の方に迫ってきた。幸いにも直線的な攻撃だったから避けることはできた。
「一本避けたからって安心したらダメですネェ」
やつはもう一本槍雷を出すと上に投げた。
「複製」
やつがこう言った瞬間、槍雷が増えて50本になった。あの数はまずい、
「一本じゃさっき簡単に避けられたかネェ、50本一気ならどうかネェ?」
「チッ…」
あの数が一気に放たれたら流石に避けられんな、そしてやつは50本の槍雷が一気に俺に向けて放たれた。仕方ない、あまり使いたくはなかったが使うとしよう。俺は自分の体の一部を合金にして槍雷を弾いた。そう、これが俺の超能力、合金化だ。この能力は指定した体の部位を文字通り合金にすることができる。
「ナルホド、これがあなたの超能力ですネェ」
やつは全く驚いていないように見える。本当にこいつはなんなんだ、ずっと薄ら笑いを浮かべていて君が悪い。まぁいい、少し体力は消耗するが合金化して近接戦で戦うとしよう。しかしやつはまた槍雷を出してさっきのように複製した。そしてまた俺に向けて放ってきた。
「バカめ、それはもうくらわんぞ」
俺はもう一度合金化をし、槍雷を防ごうとした。しかし、放たれた槍雷は俺に当たらず俺の周りに突き刺さった。狙いが外れた?いや、わざと外したな、
「あなた、魔法の勉強をしてないですネェ?」
「ん?…」
嫌な予感がするな、俺は今すぐここから離れようとした瞬間、複製した槍雷に豪雷が雷が落ちた。槍から少し離れていたが、雷の範囲が広すぎて複数の豪雷に当たってしまった。この豪雷は強力で俺はかなりのダメージを負ってしまった。俺は足がふらつき倒れそうになったがなんとか耐えた。
「君本当に人間かネェ?」
「当たり前だ、化け物め」
しかしあれを何発もくらったら流石の俺も耐えられん、何か打開策を考えないとな。こう考えている内にもやつは攻撃をしかけてくる。
「雨の如く降り注げ、雷雨
やつがこう唱えると雷が雨のように降り注いできた。一つ一つの雷は小さいがとんでもない数だ、これも避けきれないな俺は合金化で防ごうとしたが合金化した部分に電気が通ってしまい結局ダメージを受けてしまう。俺は何発も雷をくらって膝をついてしまった。
「グハッ…」
「我の魔法を何発もくらってまだ生きているとは大したものだネェ」
やつは膝をついている俺をみて嘲笑いながらこう言った。この野郎、完全に俺を下にみてやがる。しかしこの状況かなりまずいな、もう被弾覚悟で攻めるしかないか?俺がこんなことを考えていると。
「君もあの魔法師みたいにしつこいネェ」
あの魔法師…まさかガーテルンさんのことか?待てよまさかこの野郎、
「あの魔法師も君みたいに中々しつこくてネェ、殺すのには苦労したネェ、死体は適当に瞬間移動させたけど今頃我の配下に食われてるかネェ?」
「てめぇが…ガーテルンさんを…」
俺は心の底から怒りが湧き出てくるのを感じた。ガーテルンさんはとてもいい人だった、魔法師の才能がなかった俺にも魔法を教えてくれたしビーデンも、いや集落のみんなガーテルンさんのことが好きだった。いつも面白い冗談や少し寒いダジャレを言ってみんなを笑わせてくれた。
「君も殺した後は…ん?」
「ガーテルンさんはなァ!テメェみたいなゴミ野郎に殺されていい人じゃねぇんだよ!」
俺は咆哮を上げ、腕を合金化してやつに急接近した。俺は今ブチギレでスピードが上がってんだ、魔法なんて撃たせずに最速で潰してやる。俺はやつが魔法を放つ前に拳の範囲内に近づいた。
「速いネェ、」
「最速で潰れとけェ!」
俺はフルスイングでやつを殴ったが避けられた。こんなんは想定済みだ、俺はすかさず片方の腕を振り上げた。当たりはしなかったが鼻先を掠った。するとやつの鼻から鼻血が出た。するとやつはバックステップで距離を離した。
「君は本当に面倒だ……む?」
俺はやつがバックステップを取って着地した瞬間、矢を一気に六本放った。この矢はあいつに当てるためじゃねぇ、あいつの逃げ道を塞ぐための矢だ。俺は矢を放った瞬間やつに急接近した。
「(やつの接近は横に避ければ当たらないけどネェ、この矢は左右に移動したら当たってしまうネェ、でも逃げ道は左右だけじゃないネェ)」
やつは5mほどのジャンプをして俺の接近と矢を回避しようとした。だけどな、それは想定済みなんだよ。5mくらいなら本気出せば届くんだよ。俺は流れるようにやつに向かってジャンプした。するとやつは驚いた顔をした、どうやらこれは予想外みたいだな。そして拳の範囲内に一瞬で入った、空中じゃこれは避けれねぇ。
「ガーテルンさんの仇だァ!このクソボケがァ!」
俺は合金化した拳を握ってやつを地面に向かって顔面を殴り飛ばした。やつの頭蓋骨が割れた音がした、当たり前だ俺の合金化した拳のフルスイングは鉄も粉々にできるんだよ。やつは地面に叩きつけられて動かなくなった。そして俺は少し離れたところで着地しようとしたが足がふらついてうまく着地できなかった。でもこれでガーテルンさんの仇を取ることができた。俺が安心していると、
「いやー、少し油断しちゃいましたネェ」
「!」
俺が即座にやつの方に視線を向けると信じられない光景が目に入った。なんとやつが立ち上がっていた、しかも頭蓋骨を砕いたはずなのにやつの顔は歪みどころか傷一つない、一体全体どうなってやがる、
「あぁ、我の超能力は言ってませんでしたネェ、我の超能力は不死性、我は不死身のような再生能力を有しているんデスネェ。再生力なら化け物の中でも一番デスネェ」
「クソが…」
頭蓋骨を砕いても死なねぇなんて、どうやってこいつを殺せばいいんだ、でもこいつはガーテルンさんの仇なんだ、負けるわけにはいかねぇ。俺は立ち上がりやつに向けて殺気を放った。
「あなたはなにを起こすか分からないネェ、だから一撃で葬るとするネェ」
「俺を一撃で葬るだと?やれるもんならやってみろ、」
するとやつは訳もわからない呪文のようなものを唱え始めた。早すぎてなにを言っているのか分からない、やつは一体なにをしようとしているんだ。俺は嫌な予感がしてやつを殴り飛ばそうと接近しようとしたが、足が動かなかった。すかさず足の方を見るとなぜか魔想でできた鎖で繋がれていた。俺はすかさず弓を構えてやつに放とうとしたがなんと矢が無くなっていた、さっき六本一気に使ってしまったせいか、クソッ
そしてやつが唱え終えるとやつの背後に巨大な火の玉が五つ出現した。まずい、あの魔法は、
「塵と化せ、撃滅炎火」
俺に向かって巨大な火の玉が五つ放たれた。足が動かないし避けれるはずがない、そして五つの火の玉が当たった瞬間、猛烈な痛みと共に俺の意識は闇に消えた。
テービン
年齢 16歳
身長 154cm
体重 ㊙️
好き お肉 優しい人 お兄ちゃん
嫌い 甲殻類 化け物 盗賊
小話
魔法師の才能があると判明した時にとりあえずで炎を使ってみるとあらぬ方向に行ってしまい近くにあった木に当たってしまって危うく大火事になるところだった。もちろん後にめちゃくちゃ怒られた。