表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

あなたのために言っているのよ

作者: 穏水
掲載日:2022/10/17

 僕は本が好きだ。

 本に携わる仕事に就きたいと思っていた。


 高校生になった。そのころには既に夢も出来ていた。

 作家になることだ。本が好きなあまり、本を書きたいと思うようになった。だから毎日ノートPCを立ち上げ、小説を書いた。

 いつかの事だ。

 父親に言った。

「父さん、本屋さんでバイトしたいんだけどいいかな」

「いや、君にはな、人と関わる仕事をしてほしいんだ。例えば飲食店とか」

「本屋さんも接客とかするよ?」

「いやいや、あんなの全然しないだろう。接客業の方が将来役に立つよ」

「でも……」

「君のために言っているんだから」

 僕はこれ以上踏み込もうとはしなかった。


 ある日、母親に言った。

「母さん、僕小説家になるよ」

「無理なことを……」

「大丈夫だよ」

「そんなこと言ってないで勉強しなさい」

「……」


 僕は知った。親は、子供の夢なんて応援していないと。ネットとかで見るのは、恐らくごく少数の人間なんだろう。

 表面上では応援しているように見せかけても、中身はなにも応援していない。

 子供がやりたいといったことは、否定する。可能性を狭めている。

 安定する職。なんだそれは。やりたくもないことに何故やろうとしなければならない。

 夢とはなんだ。それは夢に過ぎないのか。実現できないのか。では何故夢がある。

 生き辛い世の中だ。

 親は絶対。子供にはかなわない。だから、何も言い返さない。


 僕は、台所から包丁を取り出し、親の前まで来た。

 そして、それを首元に……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ