第7話 ―初の実戦―
9:00投稿間に合わなかった~!
遅くなってすいませんでした!!
夕方の森の奥深く―――
叫んでいる声が聞こえたので危険を省みず更にさらに奥へと足を運ぶ
「魔物に襲われてるなら早く助けないと!」
自分の身長と同じぐらいだったりそれ以上の草や花を掻き分けて進んでいく
(もう少しで声の聞こえたところに着く)
剣を取り出して戦いに備える
「ーめてっ!! っーたい!!」
声が再び聞こえる
(良かったまだ生きてる。でも急がないと助けられないっ!)
焦りがさらに増したその時ー
「ーるせぇよ! ーまれって言ってるだろ!!」
(え...)
怒声だ。男の人の
「あんまり騒ぐとどうなるかわかんねえのか!」
もう一人だ。もう一人、別の男の声がする
「うぅ...グス...誰か...助けて...」
ついに声のするところへとたどり着いた
草が生えていないその小さい空間に声の主はいた
高い草に身を隠しながら様子を伺う
「ハハハ! こんなところに助けなんて来ねぇよ。」
「これからお前は奴隷として売り飛ばされるんだよ! ま、せいぜい新しい場所でも頑張ってくれや。」
「しっかしほんとにこんなに稼げるなんて思ってなかったぜ。」
「ほんとほんと、最初は信じられなかったけどな。」
「ここみたいな人がいないであろう場所まで拉致して、あとは奴隷商人に引き渡すだけでこんな額貰えるんだからな!」
片方の男が金が入っているであろう大きな袋をジャラジャラと鳴らす
(まさか、あの人たちがここ最近起きてるって言われてる誘拐事件の犯人か!?)
(ってことは...)
目線を少し下にずらす
土で茶色に汚れている髪の長い銀髪の女の子が地面に仰向けで倒れていた
どうやら手を縛られていて上手く体が動かせていない様子だ
それどころか体のいたるところにあざができていて痛々しい。本人も苦痛の表情を浮かべて涙を流している
(どうする...1回戻って騎士団とか呼んできた方が良いのか。いや戻っている間にこの子を連れて逃げられるに決まってる。なんだったらもう夜近いし更に探しにくくなる。
...俺しか彼女を助けられない!)
そう考えると体が震えだす
音を出さないように震えを止めようとするが止まらない
(相手は犯罪者、剣なり武器は持っているに決まっている。それに2人組、さっきの言い方からここに奴隷商人が来る可能性もある。)
そんなことを考えていると隠れている自分と彼女の目が合った...
彼女の自分のことを見る目はとても悲しい目をしていた。
助けを求めているような目だ
しかし同時に口が動いている
「はやくにげろ」と
そんなに助けて欲しそうなのに俺の身のことの心配するなんてな...
男たちが気づきそうだったので、俺は自分の人差し指立てて口に近付けて、静かにするよう、ジェスチャーを出した
そして同じように口を動かす
「たすけるよ」と
剣を改めて強く握る
(まずは1対1に持ち込まないと。)
1人ひとり相手をして確実に、それも奇襲でやらないと普通に負けてしまう
(音で1人を誘導して奇襲をしかける...!)
手頃な石を持ち自分とは少し離れているところへ投げる
ガサッ!
「ん? なんだ?」
「おい、どうした?」
「いや、なんかそこで草が動いた音がしてな。」
どうやら1人は気づいたらしい
「魔物か? 時間的にはありえなくはないが...」
「俺、ちょっと見てくるよ。」
「おう、頼んだ。」
片方の男が刃物を取り出して石を投げた方へ向かっていく
さらに、もう片方の男は草へと入っていく仲間を見ているため俺に横を晒している
(今しかない...!)
俺は草むらから飛び出して、男の近くへ素早く移動する。
「...なにっ!?」
(「相手を殺さずに無力化するのには背後から襲い、首を絞めて気絶させるのがやりやすい。だが君にはまだ無理だろう? そこでだ、腹に衝撃を加えて倒れさせるのが1番だろう。だが生半可な力ではダメだ。それこそ自分の体重すべてを剣先へと集める感じて剣の腹で叩くんだ。」)
ライアンさんの訓練を思い出す
そして力いっぱい剣の側面を男の腹にぶつける
「う゛っ...!」
男が腹を抱えて倒れる
どうやら気を失ったのか泡を吹いている
「どうした? そっちでも草の音が...」
もう1人の男が異常を察して戻ってくる
俺は草むらへと身を隠し男の背後がとれる草むらへと音を殺して移動する
「っな...!」
倒れている男が視界に写ったのだろう、早足で倒れている男へともう片方の男が駆け寄る
「お、おい...どうしたんだよ! おい...!」
その瞬間を逃さず草むらから出て、さっきと同じ要領でおもいっきり男の腹に剣を叩き込む
「ッハ!!」
「くっそ...ガキが...」
バタッ
男が倒れる
「はぁはぁ...」
さすがに疲れて地面に手を付く
10秒たった頃だろうか
俺は目の前の女の子に声をかける
「大丈夫かい? 今縄を切るから。」
安心したような顔をこちらに向けてくれる
俺は女の子のそばへ近寄る
そして手に結ばれている縄を切った
夕日が沈みかけている暗い中の自分にとって初めての実戦だった
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