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俺は大晦日に夢を見た

作者: 雪雨ざむらい

 ※幻覚見てません。妄想です。薬やってません。

 俺は大晦日の夕方、一人で机に座って勉強をしていた。


「気分転換に何かしたいな~~」


 そう呟いてスマホを開いた。

 小一時間スマホをいじっていると、何やら小説サイトを見つけた。


「えーっと……小説家になろう?」


 ……あ!


「つまり小説家にならないかという勧誘か!」


 その瞬間、体から何かが飛び出した。


 というか、誰かが飛び出た……。


「なァに言ってんだァ?」


「(°Д°) 」


 俺の右肩あたりから、ドラ○もんとスネ○を足した様な声が聞こえる。


 驚きのあまり言葉が出ない。口を開けたまま硬直してしまう。


「いやァ、そんな驚かれてもォ。困るぜェオイ!」


 そして左肩あたりからも、


「驚かしてごめんなさいね」


 と、優しい声が聞こえる。少し冷静さを取り戻そうと深呼吸。


 してもやっぱ冷静にはなれんわ!


 まぁとりあえず左右見て確かめよう。空耳の可能性もある。


 いや、あれだ!

 

 ワイヤレスイヤホン外すの忘れてたパティーンだ!


 それで何かヨウツーベの動画でも勝手に再生……はされるわけないわ!ってかワイヤレスのイヤホン持ってないわ!欲しいわ!


 とりあえず左右の肩あたりに目の焦点合わせて見よっと……


「ʅ(´⊙ω⊙`)ʃ 」


 ダダダ誰だよぉ! 天使と悪魔!?


「そんなに驚かないでください! 私たちは貴方がスマホを触るのを注意しに来たのですから」


「はァ!? ちげェよ! スマホ触ってりャ楽だからァ、もっと宿題サボろォぜ! ってなァ言いに来たんだぜ!」


 左右意見が矛盾している。こりゃあれだ。天使と悪魔って奴だな。


「スマホ辞めに来たのよ」 


「ちげェ宿題辞めに来たんだってのォ!」


 などと左右から罵声が浴び続ける。言い合いは辞めてくれ。耳痛い。


「うるさぁぁぁい!!!!!!」


 俺は二人の会話に割り込んだ。というか初めから二人の間にいた。もう耳限界潰れそう。耳なし青だぬきになっちゃう。


「二人とも、あたしの為に争わないでぇ♡」


「ぶァァ!? 何言ってんだァきめェこと言うな!」


「いや、言い合いを止めてやろうと思って言ったんだ!」


 悪魔はまだ許す。ツッコミしてくれただけ許す。


 天使は引いてるよ。引いちゃってるよ。

 ぴえん(⸝⸝o̴̶̷᷄ o̴̶̷̥᷅⸝⸝)


「と、まぁとりあえず、喧嘩やめて何かゲームでもしよーや! 仲良く仲良く!」


「ゲームですか!」


 天使が目を輝かせて食いついてきた。輝きすぎて眩しい。


 てか、天使パイセン俺に冬休みの宿題させに来たんじゃ……。







「と言うことで、俺の用意したゲームはこれで〜す! じゃじゃ〜ん!」


 と、大量の宿題を出す。


「ダメですよ! 宿題は自分でやらないと、身につきませんよ!」


 やはり天使はしっかりしているな。俺の目に狂いは無かった。


「そうだな天使よ! 宿題は自分でやらないと身につかないな!」


 天使がうんうんと頷く。


「だがしかーし! 逆に言えば、自分でやれば身につく。ということだ!」


「いや、あたりめェのこと、偉そうに言うな! 『服脱げば全裸になれる』ってことわざ知らねェのか」


「どこの世界のことわざだよ! ってか悪魔はパンツ履かないの?」


 刹那、天使が目を見開き、頬を赤らめる。


「いやはくわァ! 今日も赤パンしっかり腰まで上げてるわァ!」


「・・・」


「なんか言えェよォ!」






「ごっほん! とりま話戻して、宿題は自分でやれば身につく。そして二人は俺の体から出た。つまり! しっかり者天使が宿題して俺の体に戻れば学習が身につくわけだ!」



「いやいやいやいや」


 と、天使が首を振っている。が、そんなの知ったこっちゃない!




「では、ゲームスタート!」




 っていう現実逃避は、ここまでにして。


「俺は天使になって勉強するかぁ」


 いやまてよ……


 俺の背中、天使の羽ある?


 あ、ランドセルだったわ。ガハハハッ!

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