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Save77 なるほど。やってみればいい。

 カオリとの強化確認が終わり、俺が部屋で休んでいると、サクラがノックもせずに入ってきた。ノックくらいしてくれ。


「……キラ」

「サクラ、ノックくらいしてくれよ」

「……ごめん」

「それで? 何か用事か?」


 サクラが何の用事もなく俺の部屋来るとは思えないから、確認のために一応聞く。


「……妻帯者」

「お、おう。もう話が広がってんのか……」

「……ミライに」

「あぁ、俺達がやってるときに聞いたのか」

「……そう」

「で? それだけか? 違うだろ?」


 これくらいの用件なら、食事の時でもいいはずだ。それなのにこうして俺の部屋に来るということは、他に何か用事があるということ。


「……好き」

「そうか。……え!?」


 唐突に言われたもんだからすぐに反応できなかったぞ!?

 いや、そんなことはどうでもいい。今大事なのは、サクラが俺に告白した、という部分だ。振り返ってもまだ混乱してる。え、サクラって俺の事好きだったの!? なんで!?


「……結婚、しよ」

「話が飛び過ぎだ!」


 俺もカオリに同じようなことしたから人のこと言えないけど!


「……キラ、嫌い?」

「いや、サクラの事は好きだぞ?」

「……なら、大丈夫」

「いやでも、サクラは、本当に俺でいいのか?」

「勿論」


 いや、即答されても困るんだが。ってか何故に即答した。いつもみたいに一呼吸くらい開けてから言えっての。


「俺がこんなこと言うのは間違ってると思うが、俺のどこが好きになったんだ?」

「……ご飯、くれた」

「そこ!?」


 いやビックリだよ。これが餌付けってやつ?


 ……いや待てよ? そう言えばサクラにあったのってあの時より後だから、普通に空腹で死ぬかもしれなかったのか。

 そこに俺達が現れて、ご飯をくれたもんだから俺の事が好きになった、と。


 ……チョロすぎない!? てかよくよく考えたらミライ達が俺の惚れる理由って危機から救ってるから!?

 ミライはスラム街、カオリはゴーレムトラップ、サクラは餓死……チョロすぎじゃない!?


「……始め、は。……でも、一緒に行動して、から……どんどん、好きに、なった」

「でも、俺はサクラの事は1人の異性として好きかと問われれば、はいとは言えない。それでも、俺の事が好きか? 他に好きな人がいても?」

「……大丈夫」

「本当に?」

「……ふぅ~」

「どした?」


 いきなり深呼吸なんてしてどうしたんだ?


「私はキラの事が好き。ずっと好きでいると誓える。キラ好きな人がいても大丈夫。本当は私だけを見て欲しいけど、それが無理なのはわかってる。でも、でもっ! やっぱりこの気持ちを伝えないなんて無理。──それくらい、私はキラの事が大好きなの!」

「……」


 いつもはあまりしゃべらないサクラが、一気に捲し立てたせいで、いやでもサクラの感情が俺の中に入ってくる。

 ここまで言われたなら、このサクラの告白を無碍にするのはダメだろう。


「わかった。少し準備するから、夜、俺の部屋に来てくれ」


 もともと、サクラにも渡すつもりだったんだ。少し予定が前倒しになるだけ。ただ、それだけだ。



 そして、闇に包まれ、街灯など少ししかない【オーネスト】は真っ暗になった。その中で一際明るく輝いている俺の部屋に、俺とサクラの姿があった。

 てか照明明るすぎ。馬鹿だろ。


「……ノックくらいしろって言っただろ?」

「……早く、聞きたかった」


 またもやノックせずに俺の部屋に入ってきたサクラに俺は注意する。


「サクラ、良く聞いてくれ」

「……ん」


 今日、この時、ここで、俺はサクラに、告白する。


「サクラ、俺はミライが好きだ。カオリと結婚したが、あれはカオリを強くするため。カオリは好きと言ってくれたが、俺はカオリを一人の女の子として好きになるとこはできないと思う。それはサクラも同じだ。でも、それでも俺が好きだと──いいや、俺を好きでいてくれるなら。結婚しようと思う。でも、いくら結婚したからと言って、ミライと離れ離れになるのだったら、迷わず俺はカオリとサクラを捨てる。それでもいいなら、この指輪を受け取ってくれ」

「……結婚する」

「……本当にいいのか?」

「……ふぅ~。キラがミライの事好きなのは知ってる。ミライもキラの事が好き。そこに私も好きだからって邪魔するのは普通はダメ。でもここはゲームだから許される。それに甘えるだけ。でも、リアルに戻ったら、誰もキラと結婚してない。ましてや付き合ってすらいない。だから、リアルに戻るまでの間に私は、ミライ以外に好きになれないっている主張を壊す。それでいい」

「なるほど。やってみればいい。絶対に主張は曲げない」


 そう言って俺は、自分でもわかるくらいに不敵は笑みを浮かべる。

 対してサクラは、真顔のまま──いや、少し口角を上げながら俺に近づいてきて、そっと腕を伸ばした。これは指輪をくれということだろうか?


 そうだと信じ、俺はサクラの左手の小指にブルーダイアモンド(サクラの誕生石)を散りばめた指輪を嵌めた。


「……キラ」

「ん?」

「……大っ好き!」


 その時初めて見たサクラの真顔以外のわかりやすい表情に、俺は早くも主張が曲がってしまうのではないかと思った。


 あ、その後はサクラの強化をしました。色々小さかったです。


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