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Save66 迷わず俺に振るのやめてくれる!?

『ふむ。彼女じゃないのか。して、お主は妾に何を望むのじゃ?』

「え、えっと……オリジナルスキルが欲しいです!」

『オリジナルスキルとな? 心得た。じゃが……』

「何か条件があるんですか!?」

『うむ。誰でもいいが、妾と戦って勝ったら創ってやる』

「だって! よろしくキラ!」

「迷わず俺に振るのやめてくれる!?」


 今回はアンラの頼み事なんだから自分で戦えや!


「だって、創造神と戦えるのキラしかいないし」

「いやまぁそうだけどさ」


 俺しか戦えないのは知ってるよ? 【エターナルフルバースト】とか使われたら一分持たないよね。今のステータスじゃ。

 仕方ない。勝手にギルドの土地を使ったていう負い目もあるし、戦うか……。気が乗らないなぁ。


『妾と戦うやつは決まったかの?』

「俺だ。これで二戦目だな?また勝たせてもらうぞ」

『精々悦に浸っているがよい。すぐに吠え面をかかせてやるのじゃ』


 軽く挑発し、俺とクレアシオンは試合を始める、前に。


『今回もバトルフィールドを創るかの。そうじゃ、この前は魔法で固定されて負けた故、此度は魔法の一切を禁ずるのじゃ』


 そう言ってフィンガースナップを一発。また闘技場が出てくる。前回と一緒だ。


「それだとクレアシオンも【創造(クリエイション)】は使えないぞ?」

『関係ない。妾は魔法などなくてもキラに勝てる』

「魔法で負けたくせに?」


 魔法で負けたのに魔法が無くても勝てるとか傲慢すぎんだろ。


『では始めるとするかの』

「ああ」

『先手必勝! 【神気全開放】!』


 最初からそれかよ!?


「【金剛不壊】! 【百花繚乱】!」

『ふんっ! 甘いと言うておろう!』

「ぐはっ」


 ここまでは前回と同じ。前回はこの後……魔法を使ってたからこの後の行動が読めない!

 しかもクレアシオンのやつ消えやがった! 未だに【金剛不壊】と【百花繚乱】の効果続いている。なら冷静になればどうにかできるかもしれない!


「【鏡明止水】!」


 全感覚を以てクレアシオンを感知しようと試みる。そして──


「見つけた」


 足音から位置を特定することに成功。そこに向かって移動する。


「【神足通】! 【電光石火】!」


 【神足通】で一瞬で肉薄し、【電光石火】で一刀のもとに切り捨てる。だが、


『馬鹿め。それは残像、いや、分身だぞ? 【無限(夢幻)連閃】』

「は!? 何その技!」


 俺が驚くのも仕方ないと思う。だってさ、一度に七本の剣が見えるんだよ? 躱せるのかな?


「マジかよオイ!夢幻ってそういうことか!」


 なんと、俺が避けた剣は、地面に当たると同時に消え失せ、そのうちの一本だけが残った。


「んで無限はやっぱりそういうことだよな!」


 今度はさっきと同じ攻撃が繰り出されてきた。それを回避するとまた同じ攻撃が。これの繰り返し。なにこれ超面倒くさい技じゃねぇか! ならこっちも返してやんよ!


「【必滅連閃・無限】!」

『むっ』


 これは【一刀両断】と【電光石火】、それに【疾風迅雷】という三つの武技を合わせた奥義だ。効果は名前の通りで、必滅の剣戟が無限に続く。


『これは対処が面倒じゃ。今のところは妾の【無限連閃】と拮抗して折るようじゃが、いつ崩れるかわからぬ、ゆえに奥の手を切らせてもらうのじゃ。【邪帝炎殺白龍刃】!』

「ちょい待てやぁぁあああ!」


 それも危ない! 結構近いから!ってかその技チート過ぎない!? 絶対当たったらいけないやつなのに剣が見えないだと!? これ【電光石火】より早くないか!?ってか本当にマズッ。


「くっ、【覇龍滅翔陣】!」


 これは一応奥義としてある。ただ、武技だけじゃなくて魔法要素も少しあるから、ルールに反していないかはグレーゾーンだ。


 この奥義は、発動した時に自分の下に魔法陣が現れ、その上に乗っている限りステータスやスキル効果などが大幅に上昇し、逆に敵が入ってきた場合には自分と真反対の効果が付与される。

 だが、さっきの言ったように魔法が入っているので、常時MPが消費される。まぁ、今はMPより恩恵の方がありがたいから使うんだけどな。


 この奥義を使ったおかげで【必滅連閃・無限】は途切れたが、【邪帝炎殺白龍刃】の剣が見えるようになって回避することが可能になった。これだけでもありがたい。なら、反撃される前に動く!


「本当にこういう時に魔法を使いたいよ! 【四神霊獣憑依一体】!」


 この奥義もかなり使い勝手がいい。魔法が入っていないからこの奥義は完璧にセーフ。

 効果は、まず四神獣は蒼龍、朱雀、白虎、玄武を表していて、憑依一体は文字通り四神獣の力を得ることができる。魔法も込みなら本当に水や炎を出せるけどね。この奥義は魔法入ってないから仕方ないね。


 で、それぞれの特徴だけど、いいところだけを集めてる。


 蒼龍からは漲る力、即ち攻撃力。

 朱雀からは姿を捕えさせない力、即ち俊敏。

 白虎からはいつまでも駆け抜ける力、即ち体力。

 玄武からはどんな攻撃にも耐えうる力、即ち防御力。


 この四つの力を貰っている。いやー強い。攻撃上がるわ攻撃当たらないわ全然スピード落ち無いわ攻撃当たってもダメージないわで結構なチート。


 詳細に説明するのはまた今度ね。


『そろそろ決着をつけるのじゃ』

「望むところだ!」

『奥義【破滅斬】』

「四神霊獣奥義【聖光冬帝】!」


 クレアシオンの奥義【破滅斬】はその名の通り全てのものを破滅させる。【必滅一閃】との違いは、直接相手に触れなくても斬撃を飛ばすから少しくらいなら離れていても良い事と、破壊すればするほど斬撃が強くなるということ。何それ欲しい。


 対して俺が使ったのは奥義【四神霊獣憑依一体】を使うことで使うことができるようになる奥義【聖光冬帝】。

 この奥義は四神霊獣の玄武をモデルとしていて、一撃が遅い代わりに強力な攻撃力を誇っている。その他にも、クレアシオンが使った斬撃攻撃を無効化したりと、かなり強い奥義となっている。


 クレアシオンと俺の剣がぶつかり合った瞬間、金属同士が強くぶつかり合う音が周囲に響き、ぶつかった反動で俺もクレアシオンも吹き飛ばされた。因みにHPはかなり削られた。痛い。


『まだ倒れんとは、しぶとい奴なのじゃ』

「それはコッチのセリフだ! 早く倒れろ!」

『断る。奥義【一死創電】』

「雷なら雷で対抗するのみ! 四神霊獣奥義【白帝紫電】!」


 今回はどちらも剣に雷を纏わせ相手を切りつける技。

 ただそれだけなわけがなく、剣に掠りでもしたら数十分は感電して動けなくなるという極悪な特性を持っている。


 これは魔法を使ったとしても、効果時間を少なくすることはできても完全に打ち消すことはできない。それを互いの剣に纏わせた雷で防ぎ、再び距離を取る。


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