表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/176

Save65 本当は愛の告白じゃなにのに……

「ちょっと待ってろ。創造神の所に行ってくる」

「創造神!? え、キラってそこまで行ってたの!?」

「俺だけじゃなくてミライ達も会ったことあるよな?」

「はい」

「うそぉ!?」


 残念。本当なんだなぁ。


「……わかった。創造神の所に行ってくるのね? でもちょっと待っててくれる? 他の子達と一緒に行きたいんだけど、いい?」

「それは、俺一人じゃダメってことか?」

「ちょっと、ね」


 なにか隠すように言ったな。隠したいなら無理には聞かないけど。


「……隠し事?」


 うぉいサクラさん!? あえて俺が聞かなかったのにサクラ聞いちゃう!?


「隠し事って訳じゃないんだけど、オリジナルスキルが欲しくてね」

「オリジナルスキル?」


 何それ。俺が知ってるのは普通のスキルと職業を選択することで取得できるエクストラスキル。それとスキルの素で作ったユニークスキルだけ。


「実は、私も創造神の所にはいきたいって思ってたんだよ。私たちのギルドは生産系でしょ? 素材とかたんまりと創ってもらうとかしてほしかったんだぁ」


 と、アンラが呟く。俺は思った。俺達とあんまり変わってねぇな、創造神の使い方。可哀そうに、と。


「お? 帰ってきたみたいだぞ?」

「「ただいま~アンラ~? ちょーっとお話があるからこっちまで来て!」」

「と言う訳で、あの子たちに説明してくるね!」


 それから数分もしないうちにアンラのギルドメンバーが俺達のいる部屋に来た。


「「こんにちは!」」


 そう挨拶してきたのは二人の少女。片方は艶やかな黒髪で、青いオーバーオールを着ている。オーバーオールの下から控えめながらもしっかりと胸部の膨らみを主張しているが、全体的にシュッとした感じがする。


 もう片方の少女は輝くような栗色の髪。こちらは朱色のオーバーオールを着ていて、胸部の膨らみを激しく主張している。


 そして、一番の特徴が、同じ顔だということ、所謂一卵性双生児だろうか?……容姿の説明で体のとある部分だけを説明したのに他意はないよホントダヨ?


「「あたしたちは双子なの!」」

「そうか」


 いや、これ以外になんて答えろと!? そうなんだくらいしかなくない!?


「あたしが(あおい)……じゃなくてブルーだよ! 年齢は14!」

「あたしが(あかね)……じゃなくてレッドだよ! 年齢は14!」


 おーけー。わかった。オーバーオールの色で判別すればいいんだな?青色のオーバーオールがブルー。朱色がレッド。イエス。アイ、アンダストード。


 ……年齢がアンラと違うからネッ友(死語)かな。中学生、だよな? そんな子まで巻き込まれてるのか。ま、攻略しようとは思ってないけどね!


 それと、本名を言っていたのは聞かなかったことにしよう。そういうことができる人だ。俺は。


「「本名言っちゃったけど忘れてね!」」

「なんでそこに触れるかなぁ!?」


 無視しようとしてたよね!? 触れなかったよね!? なんで自分から言っちゃうかな!?


「「アンラから全て聞いてるので早速創造神のところへ行きましょう!」」

「図々しすぎんだろ」


 なんかこの子たちと居るとすっごく疲れる。カオリになった気分。カオリ、今までごめんよ……。そしてこれからもよろしく。今まで通りいくから。


「少しは反省してくれてもいいのよ?」

「ははっ、自然な流れで思考を読まないようにしてくれるなら考えよう」


 ま、考えるだけだけどな!


「……」


 カオリの目線が冷たい。なんで?



 俺、ミライ、カオリ、サクラ、アンラ、レッド、ブルーの七人でパーティーを組み、創造神がいる【機械仕掛けの(メカニカル・)迷宮(ラビリンス)】まで【転移(テレポート)】してきた。

 ここで初めて知った事。パーティーは最大7人!【転移】は距離だけじゃなくて人数によって消費MPが増える! 以上!


 【転移】の方は予想はできてたけど、パーティーの最大人数は知らなかった。だって、ずっとソロで行くつもりだったから。……今ボッチとか思った奴。正解です。ご褒美に【落雷(ドンナーシュラーク)】をあげましょう。〇ね!


 そんなことは置いといて、なんとここのダンジョン。攻略しないと創造神のところまで行けないようになってます。うーん鬼畜! ま、関係ないけどね。え? 何でかって?


「──【転移】」


 直接神界に行くからです!


 じゃあなんで一回【機械仕掛けの迷宮】に行ったかって? それは、MPが足りなかったから。直接行けるようにしないためか、神界に【転移】するためには膨大な量のMPが必要だったんだよ。

 で、神界に一番近いダンジョンの外に【転移】して少しでも必要MP量を減らそうとした。その結果、出来たって訳。


『なんだ?』

「よっ! クレアシオン」

『お主は妾と戦った奴じゃな?』

「そうだ。自己紹介してなかったな。キラだ」

「そう言えばそうでしたね。ミライです」

「カオリよ」

「……サクラ」

『して、此度は何用じゃ?』

「用があるのは俺らじゃない。ほら、早く言えよ」

「ど、どうも! アンラです!」


 およ? アンラがきょどってる。これは珍しいな。スクショしておこうかな?……あ、スクショ機能ないんだった。ちくせう。


『……キラの新しい彼女かの?』

「彼女!? しかも新しいって何!?」

「ちょっと何言ってんの創造神!?」


 この創造神、やりおる! いきなり爆弾発言とは!

 ……俺が悪いの? でもさ、よく考えてみ? ミライはともかくカオリとサクラは彼女じゃないよね? え? 告白しただろそんな言い分は通じない? さいですか……ちくせう。本当は愛の告白じゃなにのに……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ