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チート級スキルを得たゲーマーのやりたいことだけするVRMMO!  作者: しりうす
創造神に会いに行こう!あとついでに龍神も
48/176

Save41 ごめんな?

「さて、そうと決まれば今すぐ帰って戦闘訓練、略して戦練やりましょう!」

「待て待て。龍神に合わないといけないだろ? そもそも、それが目的だし」

「そうだったわね」

「よし、行くぞ!」 

「「おー!」」

「……おー」


 何故か気合が入っているミライとカオリ、それとサクラを連れて、【龍神山】を登り始めた。


 【龍神山】を登り始めて数十分。高速で移動しているが、まだ着きそうになかった。あと半分くらいなんだけどなぁ。


「ま~だぁ~?」

「あと半分だ。がんばれ~」

「キラ君、疲れました……」

「……同意」

「──【浮遊(フロート)】」

「わぁ!」


 ミライとサクラが疲れたと言ったので、【概念属性上級魔法・浮遊】で空中に浮かせてあげた。


 完全に余談だが、このゲームの【概念属性魔法】には大体4パターンある。

 まず、今さっき使った【浮遊】などの概念【重力】。

 次によく使っている【転移】などの概念【空間】。

 次はまだ使ったことはない概念【時間】。

 最後に、これまた使ったこともないし出てきたこともない概念【意識】。これは、自分がどう感じるか、相手がどう思っているかなどを操作できる魔法だ。

 だから、NPCに好きな人がいて、その人と付き合いたいと思ったら、この魔法を使えば付き合うことができる。ただし、膨大な量のMPが必要だけど。


「ちょ、ずるくない!?」

「ずるくない。疲れたって言われたから楽にさせてあげただけ」

「なら私も疲れてるわよ!」

「──【浮遊】」


 カオリがうるさかったので浮かせてあげた。空高くに。


「きゃーーー!」


 うるさい。どっちにしろカオリはうるさくなるのかよ。仕方ない。降ろしてやるか。


「ひっぐ……ひっぐ……うぅ、恨むわよ、キラ」


 空から降ろされたカオリは泣いていた。あと、鼻をツンと突くアンモニアの匂いがしたけど、俺は何も知らない。


「──【洗浄(ソフトウォッシュ)】」


 何も知らないとは言いつつも、気持ち悪そうだったので【洗浄】を使ってやった。


「ありがと……」


 カオリはしおらしく俺にお礼の言葉を言ってくれた。……凄まじい罪悪感。


「さて、龍神のとこまですぐ行くからな。ここでちょっと待ってろ」

「「「……え?」」」

「──【神護(ゴットプロテクション)】【神足通】」


 ミライ達に【神護】をかけ、俺は【神足通】を使って【龍神山】を登っていった。



 山道をしばらく登って、俺はあと少しで山頂というところまで来た。ここから先は、ミライ達と行こう、と思い俺は【転移(テレポート)】でミライ達のところに帰った。


「──【転移】」


 視界が暗転し、次の瞬間には視界は明るくなっていた。俺の前には驚きのあまり腰を抜かしているミライ達がいた。


「ちょっと! 驚かさないでよキラ!」

「びっくりしました」

「……驚き」

「ごめんって」

「お詫びのしるしに何か頂戴?」


 俺が悪いけどさ、それを口実に俺から何か取ろうとするのはやめないか?


「カオリは欲張りですね。私からは何も言いません。口うるさいと嫌われてしまいますから」


 嫌いにはならないよ? 安心して?


「……」


 何故無言!?ってか今はそれどころじゃないよな。早く行かなくちゃ。


「それよりさ、早く行こう?」

「そうですね」

「……同意」

「ほらカオリ、行きますよ」

「わかったわよ」

「よし。 ──【転移】」


 ミライを連れて、さっき来たところまで【転移】で来た。ここから数百メートル位登ったところに龍神がいるはず。


「一応【神護】付けとくな」

「ありがとうございます」

「ありがと」

「……感謝」


 龍神のところに行って即攻撃を食らても死なないように【神護】を使っておく。多分大丈夫だと思うけど、一応。


「じゃあ行こうか」

「はい!」


 ミライの元気のいい返事を聞いて、龍神のところまで俺達は歩を進めた。



 数分登ると、【龍神山】の頂が見えてきた。ここからだと、まだ龍神は見えない。


「ここまで来てあれですけど、本当に龍神は居るんですか?」

「100%じゃないけど、多分いるよ」


 未だに龍神が見えないからか、ミライが尋ねてきた。それに対し、俺は曖昧に答える。仕方ないじゃん。本当に居るのかどうかなんて知らないし、ただの予想だから。


 それからも俺達は歩き続け、ついに山頂まであと一歩というところで、もう慣れてしまったあの浮遊感を感じた。それは予想外だよ。


「な、何が起こったの?」

「恐らく、龍神のところまで移動したんですね」

「あぁ、多分そうだと思う。龍神がいるところは、さっきまで俺達がいた世界とは違うところに居るんだよ。カオリでもわかるくらい簡単言うと、別ワールドに来たってこと」

「最初の説明で分かったわよ!」

「……驚愕」

「なんで!?」


 カオリが最初の説明で分かった、だと……!? さては貴様、偽物だな!?


「みんなしてそんなに驚くことないじゃない……リアルでは勉強できるのよ?」


 学級委員だもんね。最近、というよりも俺達と行動を共にしてからキャラ崩壊したよな。


『話に入っても良いかの?』

「あ、どぞ」


 この世界に来た時に、巨大な蛇のような見た目をした生物を目撃していたけど、それに触れるよりも先にカオリの発言に対して反応したため、龍神と思わしき生物が遠慮がちに話しかけてきた。ごめんな?


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