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ミライside 5

周りを見渡してみると、【始まりの街】のような風景だった。でも所々違うところも発見したので違うところだと思う。



 ふぁ~。眠い……。誰? あのローブ着た人。話の内容が入ってこないよ……長すぎて。後でキラ君に聞こう、そうしよう。こうすればキラ君と話せるし、今寝ても大丈夫だし、一石二鳥! 私って、実は天才!?




 話の長いあの人がいなくなった後は、クラスメートに合うことになった。ふふふ、キラ君のことを自慢しなくては……!


 待ち合わせ場所に行って待っていたら、カムイ君が来た。……クラスの女子を侍らせて。良い御身分ですねぇ? 私はまだキラ君を落とせてないのに、もうやることやっちゃってんでしょ。……べ、別に、悔しくなんかないんだからねッ! 勘違いしないでよねッッ!


 キラ君がカムイ君と話していると、キラ君のカムイ君への態度が気にくわなかったのか、キラ君へ突っかかってくる人がいた。

 キラ君が『誰、こいつ』みたいな顔をしていたので私が教えてあげると、『教えてくれてありがと』って耳元で囁いてくれました。

 キラ君のミライ好感度をアップさせようとしたのに、私のキラ君好感度が急上昇しちゃいました。……あ、元から天元突破してました。


 その後は今までどうしていたのか……とか、カムイ君が作るクランに入らないか……とか、そんな会話が繰り広げられていました。あまり聞いていなかったけど。

 でも仕方ないと思う。だってキラ君が、『俺はソロ……じゃなくてミライとコンビでこの世界を生きていく』って言てくれたから。これはプロポーズですか? もしそうなら即答ですよ? 勿論『はい』です。


 なんか、カムイ君が作るクランに居るのと、キラ君とミライと私の三人でいるのと、どちらの方が安全?とかそんな感じの事をカムイ君が言ってたけど、キラ君に決まっています。

 だって一時間もかからないで一億以上稼ぐ人だよ? 七大危険地域の魔物たちを瞬殺する人だよ? 

 

 そんな人と一緒にいることと、私よりもレベルが低い人が作るクランに入ること、どっちの方が安全かなんて、小学生でもわかる。

 それにレベル120の護衛用NPCも付けてくれるらしいし、私も持ってるから、カムイ君と一緒に居て全力を出せないより、キラ君と全力で戦ったりした方が安全だよね。……あ、この事は誰も知らないんでしたっけ。


 その後、カオリの事も簡単に話していた。私はカオリがいてもいなくてもどっちでもいいです。


 キラ君とカムイ君のお話が終わったようです。最後にフレンドになっていました。使うときなんてあるのかな。


 それから私たちは元居た場所に戻ることにしました。……戻るときにキラ君が私に手を差し出してくれた……! もうこの手、洗わない……のは汚いので、しっかり洗おう。清潔感を出さないと。


 やった!! キラ君の彼女になれた! あぁ、もう私死んでも……いや、死んじゃだめだよ。ナニもできなくなるじゃん。


 暗くなってきたので、野宿の準備をすることになった。カオリは薪を取りに行ったらしい。キラ君にNPCを借りて。キラ君のNPC……ずるい。でもキラ君の事だから貸してって言えば貸してくれそう。アーサーとか。


 そんな事はいいとして、夕食が豪華すぎるのですが……? しかもおいしそう。



 ご飯はおいしかったです。

 今はご飯を食べ終わったので、寝るまでの間、皆でお話をすることに。


「さて、ご飯も食べたことだし、そろそろ———」

「ガチャね!」


 カオリ、それは違うと思います。それに、ガチャなら今朝引いたよね?


「ちげーよ! 職業だよ! 職業!」


 ほら、キラ君も違うと言っています。それにしても、職業ですか……。そういえばまだ決めてませんでした。


 今のレベルは64。選択できる職業は……3つ。職業は第一職業(ファーストジョブ)が一番大事。場合によっては第二職業(セカンドジョブ)もだけど。

 私は第一職業に【魔法使い】を選ぶつもりでいる。第二職業は、第一職業で選ばなかった職業+第一職業の上位互換職業が出てくる。

 例えば、最初に【剣士】次に【剣豪】【剣王】【騎士】【剣闘士】【拳闘士】のどれかから選べる。……最後のやつ。剣はどうした剣は。進化して剣を捨てるとかそれでも剣士?


 他にも、剣士系統と魔法使い系統両方持っていたら【魔法剣士】と言う職業が出てくる。クエストクリアで選択できるようになる職業もあるので、このゲームは職業を何にしてどこを目指しかを考えるだけで日が暮れる。……キラ君はどうしたんだろう。


 その後カオリが何かを言っていたけどあまりよく覚えてない。睡魔が襲ってきたから。眠い。


 カオリにおやすみと言ってからキラ君のテントの中に入る。何故かキラ君とカオリが驚いたような顔をしていたけど、何かあったの? 私たちはカップルになったわけだし、一緒のテントで寝ても何ら問題はないと思うけど。


 そんなことはどうでもいいとして、ごり押しでキラ君と寝ることに。


 誘ってみてもキラ君は乗ってくない。なので、寝る前最後に一言キラ君に言ってあげましょう!


「おやすみです、キラ君。愛してます」


 こ、これ、言う方も恥かしいですね……。で、でも! 私が恥ずかしいならキラ君だってかしい恥ずかしいはず! これでよし!


「俺も愛してるよ、ミライ」


 はぅ……それは卑怯です。キラ君。多分私の顔は真っ赤になっているでしょう。これは寝たふりをするしかないですね!

 キラ君から愛してるって言ってもらえた……! 嬉しすぎて死にそうなんですが、誰か救急車……いえ、やっぱりキラ君の隣にいたいから救急車は無しで。


 一人で舞い上がっていると、隣から気持ちよさそうな寝息が聞こえてきました。本当なら、襲い掛かろうかと思っていたけど、私自身の睡魔が思いのほか強く、勝てそうになかったのでもう眠りましょう。明日はまず職業決めからかな。それでは、キラ君、お休みなさい……。

 ………………カオリも。


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