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Save118 なんでこう……

 すすめられたソファに座り、対面の幼女を見る。隣には椅子になっていた男性プレイヤーの姿もある。

 俺の隣にはミライとカオリ、カオリの横にサクラがいて、アンラ達は後ろに立ってもらっている。ごめんな。


「あたちはサナ。こっちはパパのドーター」

「ドーターだ。よろしく」

「俺はキラ。で、この二人がミライとカオリとサクラ。後ろにいるのが妹のアンラとその友達のブルーとレッド。最後に、俺が【ゴットギャラクシー】から引き抜いてきたモミジだ」

「ハーレムかよチクショウ」

「パパ?」


 いやまぁハーレムだけどあんたもやろうと思えばできるだろ、ギルドマスターなんだから。侍らすだけなら、だけど。


「パパゆったもん……サナがいればいいって。うそ、だったの?」

「違うよ我が愛しの娘よ! パパはね、サナがいれば他に誰もいらないんだよ!?」


 こいつまさか『daughter』から名前文字ったんじゃないだろうな。ありえなくなさそうなのが怖いところ。


「あ~で、それで要件なんだが、攻略を手伝って欲しい」

「なんの?」

「えっと、サナちゃんじゃなくてドーターに聞いたんだけど……」

「なんで?」


 なんでってそりゃあギルドマスターだろうからだけど……て、え? もしかして……


「何か勘違いしていないか? 俺はギルドマスターじゃないぞ? ギルマスは……」

「はーい! あたちだよっ!」


 まじか……まじか。なんで小学生がギルマスなんだよ、という疑問は置いておいて。


「なら何で最強のギルドになれたんだ? 相手が小学生なら誰も入らないだろ?」


 ギルドメンバー全員がロリコンならありえなくはないだろうが、ドーターが許さない……いや、娘の可愛さを共有するためにバンバン入れそうだな。その代わり不審なことをしたときは即刻排除だろうが。


「それは俺が表向きはギルマスだからだな。ほら、俺この顔だろ? だから威圧感あるし、サナを守るためにレベル上げしまくったからそこらのプレイヤーじゃ太刀打ちできないし、そういうプレイヤーがいるところは安全そうだからって言う理由で入る奴が多くてな。その結果こんな感じになっちまった」


 案外理由がしっかりしていた。デスゲームとなったこのゲームで、愛する娘を守ろうとレベル上げを必死にやった結果こんな感じになっているわけか。愛しすぎているのが問題だが。

 因みにレベルは幾つくらいなのだろうか。カムイが最近やっと80になったと言っていたな、そう言えば。


「俺のレベル? 101だが?」


 普通に高い!? よ、予想以上の高さだった……。


「そしてサナは……」

「あたちは113だよ!」


 高っ!? え、えぇ……カムイより30近く違うんですがそれは……。てかどこでレベル上げした。


「ごみもつどえばはいきぶつ」

「サナ、塵も積もれば山となるだから、間違えて覚えるなよ?」


 この親子面白くないか?


「話を戻すが、いったい何を攻略する気なんだ? こっちもレベル上げとかで忙しいから人員はあまり割けんぞ」


 あ、やっと話戻った。楽しかったから別にもうちょっとあのままでもいいけど。


「このゲームの攻略だ。レベル上げも手伝おう。どうだ、協力してくれるか?」

「ふむ……」


 顎をさすり、考え込むドーター。やっぱりすんなり協力しますとはいかないよな。

 もし協力してくれる場合、これ以上に強力な助っ人はいないだろう。戦力的にもそうだし、その他の事も。


「あたちたちがきょーりょくして、なにがもらえるの?」


 なかなか鋭いなこいつ。協力したときの利益を考えるのか。将来有望だろう。俺が言っても説得力なさそうだけど。


「そうだな。まずは安定した食料を得られるだろう」


 Gはたくさんあるので、食料を満足に買うことはできる。


「他にはさっきも言った通りレベル上げの効率が上がる」


 ミライ達の時のように、俺がレベル上げをするわけにはいかないので、カムイ達のようにいざという時に備えて護衛することはできるだろう。


「そして、攻略までの期間が短くなる」


 レベル上げの効率が上がるため、戦力が格段に上がるからだ。

 そして、そのことを聞きつけた野良プレイヤーがギルドに加入して、レベル上げをしていたギルドメンバーがそいつらをレベル上げして……となってくれたら嬉しい。


「確認なのだが、一体君たちは何者だ? 【ゴットギャラクシー】の者ではないのだろう?」

「俺達か? 俺達は……」


 あれ、俺達何者? そう言えば俺アンラのギルドの名前聞いてない! ど、どうしよ。


「『player』、とでも言っておこうかな」


 なんにも思いつかなかったからそう言ったけど、『遊ぶ者』という意味で俺達にはピッタリじゃないか?


「『player』、か。よし、それでは協力させてもらいましょう」

「まって」


 ドーターが、協力すると言ったが、それにサナが待ったをかけた。なんか嫌な予感がするのですが。


「あなたたちはどれくらいつよいの?」


 なんでこう……俺達の強さを知りたがるんだろう……。


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