表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

Ⅲ章 ─変異─

 2話目3話目と読んでくれてる人がいるようで嬉しい気持ちです(ぺこ


 PVとユニークの差(接続してる人の数と、接続回数の差)もうれしいです。


中の人は文章度下手なヘタレ野郎なので、ちょっとモゾモゾしてますー(PVとユニークの差)

 「はぁ…まったく、ファンタジーにもほどがある…」


そうつぶやくボクのそばでは、


「夢?現実?  いや夢でもなんで横にいるのはかっこいいアイドルじゃないの・・」


と、海風が失礼な事をつぶやいていた。


 調べてもらった所、ボクと海風は保持者であり、さらにボクは狼の感染者になってしまったらしい。


まるで人狼だな…と思いつつも、そうなった理由にはなんとなく気づいていた、ボクは前々からどんくさい所があり、敏捷さ等は無いし、物事に気付くのも遅いんだ…。

 

 おそらく速さと、聴覚を代表する感覚全般を強化しようとして、霧が狼を呼び出してしまったんだろう。


 だとすれば、海風はどんな生物を呼ぶのだろうか?


 海風は活発というほどではないが、明るい、確か部活に所属してたような気がするな…なんだったか…彼女が精神の奥底で何かを求め、感染者となるのか、それとも求めたりせず感染しないのか…多少と言わずに気になる所である。


 しかし、何がどうなった所で、生理的活動から逃れられるわけでもなく、ボクと海風はそれぞれトイレ等をすませたり、一人ひとり自由に考える時間を取ろうと言う事で、しばらくの間個人行動を取ることになった。


お互い一休みしたらまた話そうと約束し、自分も…そして彼女もトイレ中である。


 実の所ボク自身は昨日の夜にも草むらですませていたのだが、女子はそういうわけにもいかないらしく、顔には出していなかったが中々大変だったようである。


───────そして────


 再会した時には、海風にも大変な事が起こっていた。


「うっ…うっ…わた…私…化け物…えぁ…ううううっ…───」


 一時間ほどなだめすかして話を聞いたところによると、牛に噛まれて感染者になってしまったらしく、自分が人外の化け物になってしまったと泣いているようだった。(最も噛まれから確実にそうなると言うワケでも無いようなので証拠は無いのだが)


 ボクの時は、霧の安定効果があった上、なった時自体はそれを知らなかった故どうということでもなかったが、彼女はなった(と思われる)瞬間に自覚し、しかも霧の安定効果など失われた後である、そうとうの不安と精神的苦痛が精神を苛んでいるらしく、とても辛そうで…なだめすかしつつもボクには何もできなかった。


 霧の安定が無かったらこっちに来た時点でボクと彼女は泣いて苦しみながら今もあそこで途方に暮れていたかもしれないと思うと正直ゾッとしたが、そんな事よりも彼女をどうにかしないといけない、しかし、どうすればいいのか…取りとめも無いごっちゃごちゃの思考が頭を駆け巡り、どこか他人事のように…────ぁぁボクも混乱しているんだなと思った。


───

 

 そんなパニックも時がたてば次第におさまるものだ、ボク自身も自分の感じる所ではとりとめもない混濁した思考から抜けだすことに成功していたし、その頃には海風もだいぶ落ち着いていた。


 ─しかし、なぜに牛(正しくは、牛のようなものだろうか? こっちとボクらの世界の生物が完全に遺伝子レベルで同じとも限らないし)なんだろうか?


 能力を見ればわかるはずだが、化け物じみた力なんてわざわざ女子が使いたがるとも思えない、ましてや彼女は先ほど苦しみ泣いていたのだから─


 「ってそれより家に帰らないと・・・今頃捜索願いが出されてたら・・・そうじゃなくても海風とそろっていなくなった事が知れたら面倒なことに」思わず独り言を呟きながらそれを意識せず、今さらながらボクは焦っていた、アイテムとやらで帰れることはわかったとはいえ、普通学生が行方不明・・・しかも事情説明無しは何かと問題がありすぎる…


 当然異世界にいってましたなんていって信じてくれるような親なわけでも学校なわけでもない…下手したら…学校で色んな噂が生徒の間で流れる危険性もある。


~海風と星野の愛の逃避行~  ~星野夫婦~  ~淫獣星野~


 脳内をとっても素敵に最悪な言葉が走りぬけ、霧の効果が無い事も手伝ってこちらの世界に来てから最高の恐に覚えざるをえなかった。


 近くにいた海風に顔を向け、ボクは回らない舌をフルに動かしながらなんとか言葉を紡いだ。


 「海風!!さっさとアイテム作って帰ろう!!」


 「うん!」海風は海風で帰りたいという思いは強いのだろう、幸い泣く事も無く強く頷いてくれた。


とりあえず帰らねば!これ以上遅くなったら人生が摘む!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ