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母との思い出1

俺は故郷への帰り際、母との幸せな日々を思い出していた。


11年前


***************************


あの時は、二人が何を話しているのか、その本当の意味なんて分かりもしなかった。 ――ただ、お父さんの声が、今まで聞いたことがないくらい冷たかったことだけが怖かったんだ。



ルイ「お母さん、今日の読み聞かせは何にするの?わくわく!」

母「ルイは5才にもなって、まだ一人で眠れないの、もう!甘えん坊さんなんだからぁ」

ルイ「いいから、いいから!お話聞かせてよ」

母「わかったわよ。うーん、じゃ今日は四人の料理人の話にしますか。」


母 「むかーし、昔、こことは別のアースって世界に住んでいた四人の料理人がこの世界に現れました。

  この料理人たちはそれぞれ得意料理がありました。

  一人目は生き物の本来のおいしさを引き立てることが得意な、刺身、寿司、天ぷらが得意なジャポン出身の和食の料理人。」


ルイ「あー、それ知ってる!日本食!お母さんがいっつも作ってくれるヤツだ。僕大好きなんだぁ!」

母 「そうねぇ、ルイ大好きよねぇ。お母さん張り切って明日、作っちゃおうかなぁ!」

ルイ「うん!作って!作って」

母 「よし!がんばるぞぉ!」


母 「よし!続きね!


二人目は、とっても華やかで芸術家のような料理人。フランスって国のフレンチ料理人よ。 この人はね、バターや生クリームをたっぷり使って、まるでお城のようなキラキラした盛り付けをするのが得意なの。 いろんな材料をじっくり煮込んで作る特別なソースを魔法みたいにかけて、お肉やお魚を一番おいしい状態に変えちゃうんだから。


 三人目は、太陽みたいに明るくて、みんなでワイワイ食べるのが大好きな、イタリアって国のイタリアン料理人。この人は、フランスの人とは違ってオリーブオイルをたくさん使うのが得意なの。ルイも大好きなパスタやピザみたいに、食べ物そのものの味をパパッと活かして、お腹いっぱい元気をくれる料理を作るのが得意なのよ。


そして四人目は、大きな炎を自由自在に操る、チャイナって国の料理人。とっても強い火力で一気に炒めたり、蒸したりして、力強い味の料理を作るの。

この四人はね、それぞれ違うおいしさの秘密を持っていて、世界中の人を幸せにしていたんですって」


ルイ「へぇ〜!炎を操るなんてカッコいいや!ねぇお母さん、その四人は仲良しだったの?」」

母 「うーん、残念だけど四人は最初は仲は悪かったの。でも後でどんどん仲良くなっていくんだよ。」

ルイ「えー!なんで?なんで?」


母 「うん、いまから話すね。

この四人が最初はこの星、スカイに来た時はまだ料理と呼べる料理なんてなかったの。そこら中に魔物がたくさんいたのよ。


 だから昔の人たちはね魔物がとおせんぼしてね、食材を集められなくて料理と呼べる料理なんて作れなかったの。この四人はねそれが我慢できなくてね故郷の料理が食べたかったのよ。


 ここで初めて四人は協力したの。ここからどんどん仲良くなっていったのよ。四人は頑張って食材を集めてたんだけどやっぱり難しかったみたい。


 色々考えてね、ジャポンの国の料理人が言ったんだよ。『魔物食べてみようぜ』って。」


ルイ 「へぇー。でも魔物って普通にたべてるじゃん。昔の人は食べてなかったの?」


母  「そうなの。魔物って怖いのと気持ち悪いので昔の人は食べてなかったみたいなの。四人は初めて魔物を食べてね魔物がとーーっても美味しいって気づいたの。

    そこからはあっという間だったんだから。四人はこのおいしさをすぐに私たち、スカイの住人に教えていったの。それだけじゃないのよ。もともと四人の

    得意な料理の技を使って、さらに美味しくしていったんだから。」


ルイ 「そーだったんだ。今たくさん美味しい料理が食べられるのってこの人たちのおかげだったんだ!」

母  「そうだよ。そうしていって、この四人の料理人たちと私たちが手を取り合って作った学校がね、ルイの行きたいっていってる魔物討伐料理学園、マトリョーシカよ!」

ルイ 「すごい!マトリョーシカを作ったのがこの人たちだったんだ!」



母  「うん、そうなの。

    ・・・そろそろ寝る時間よ。眠くなった?」


ルイ 「この話聞いたら眠れなくなっちゃった。えへ」


母  「もー!ルイったら、ちゃんと寝るのよ! おやすみなさい。」


ルイ 「えーっ!うん・・・おやすみ。」



(お母さんもういったかな。足音まだ聞こえる。

 あんな話聞いたら眠れないよ。ちょっとドアを開けてお母さん何してるか覗いちゃおっかなぁ)


(スタッスタッスタッスタッスタッ)


(・・・ お母さん、階段降りてる、あっ!お父さんもいる。何か話してるみたい。隠れなきゃ!)


父「ルイはもう寝たか、ユキ?」


ユキ「うん、多分もう寝てると思う。」


父「なんで家に帰ってきた。もう帰ってくるなっていっただろ。」


ユキ「最期にあの子の顔が見たくて・・・」


父「それだけではないよな。話してもらうぞ。」


ユキ「うん。わかってる。」









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