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【完結済】堕神ノ書 〜異界支配の始原〜  作者: せつな
第三章【静寂を裂く足音】
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【終幕の刻印】

【終幕の刻印】


王都――翌朝。


太陽が昇るはずの空は、血のような赤に染まっていた。


かつて喧騒と誇りに満ちていた王国の中心には、今や――何の音もなかった。


崩れ落ちた城壁。黒く煤けた王宮の残骸。焼け焦げた街並み。

そこには誰一人、声を上げる者すらいない。


「生体反応、全域ゼロっす」


じゅぴの演算報告が静かに響く。


「地上、地下、魔導施設、貴族街、スラム、全域調査完了――王国側、完全沈黙」


「……殲滅、完了。残滓すら無し」


風が吹いた。


燃え残った城の上に、黒き旗がひとつ、ひらりと舞い上がる。


その中央には、紅の紋章――“漆黒の支配者”の印が刻まれていた。


王国、壊滅。


名を持っていたはずの国家は、もはや“ひとつの終焉”として、歴史に刻まれるのみとなった。


ネザリア城・帰還後


転移陣が淡く光り、せつな、リィナ、じゅぴの姿が現れる。


「たっだいま〜っす♡ 完っ全勝利、報告するっすよ〜!」


じゅぴが両手を広げながら叫ぶと同時に、横のリィナはぴょんと跳ねて笑う。


「たのしかったぁ……♡ でも、もう終わっちゃったの?」


「次は“おかわり”あるっすかねぇ? リィナちゃん♡」


「ん〜……ぼくまだ、ぜんぜん物足りないよぉ……。もっと“壊して”いい?」


「ダーメっすよ、計画通りの順番ってあるんだから♡」


ふたりのやり取りが続く中、詰所の奥、無言でその光景を見つめていたグレンたちは、ただ――言葉を失っていた。


「これが……」


「……あの“王”の力……?」


「人じゃ……ない……」


無力感でも、恐怖でもない。 ただひたすらに、“理解の外”にある力への――畏怖。


セリナは彼らの背後に立ち、ひとこと呟く。


「……せつな様に楯突くからよ。すべては、自業自得」


その声音に怒りも嘲笑もなかった。ただ、当然の結果を語るように。


数日後――


大陸各地で、奇妙な沈黙と混乱が広がり始めていた。


「……王国が……消えた……?」


「たった一夜で、国そのものが……?」


「いや、あり得ない……いや、神罰か……!?」


各国の王宮、交易都市の商会、辺境の武人組織――あらゆる勢力が震撼した。


そして、中央宗教圏“神聖連合”。


“神の名のもとに大陸を守護する”とされる、その教会国家群が、極秘裏に動き始める。


「神託は告げている……“異端の黒”が、均衡を破壊する」


「新たなる審判の時が、迫っている」



ちょっと短くなりましたが3章終わりです!いかがでしたでしょうか??

もしよければ感想や評価など頂けると嬉しいです!!

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