川辺へGO
ちゃんと投稿できました。飽きずに続けてて偉いぞ!(自画自賛)
「ハルタ兄ちゃんスゲー!」
「フッ...これが年長者の力ってもんだぜキーヴ」
一晩明けてお昼前ごろになったのでキーヴと村近辺の小川へ水切りをしに来た。
少しでも村の役に立ちたいし、子供と遊ぶのは嫌いじゃないからな。
「どうやったら兄ちゃんみたいに石飛ばせんの?」
「まぁ腕力とか投げ方もあるだろうが、まずは石の形が大事だよ。なるべく平べったくて小さい石を選ぶんだ」
「嫌だ!デカい石がいいんだよ!そっちの方がカッコいいしっ!」
キーヴは聞く耳をもたずさっきよりも大きい石を探し始めていた。
ロマン全振りだなぁ、気持ちはわかるけどこのままじゃ日が暮れるぜ。
「おっ、さっきよりもおっきい石だ!次はこれで勝負だ兄ちゃん!」
「はいはい、次も当然俺が勝つけどな」
ちょっと重苦しい雰囲気があるこの村でこういう子供の明るい姿をみると少し前向きな気持ちになれる。
キーヴにしてみればただ遊んでいるだけだろうけど、俺や周囲の大人達は子供が楽しそうにしているのは心の支えになっているのだと思う。
「いくぜ兄ちゃん!おりゃぁ!」
キーヴが投げた石が水面を勢いよく走る、そして俺が投げた石は1回も跳ねず情けなく川底に沈んでいく。
「やったー!俺の勝ちだ!」
「チキショー、もう腕が動かねぇよ...」
「最後に勝った人が1000点だから俺の勝ちね!」
もう30回以上石を投げ続けていたため腕が筋肉痛で動かなくなっていた。
「日頃の運動不足が恨めしいぜ」
「俺が勝ったら新しいコマ作るって約束だったよね!兄ちゃん」
「おう、まかせとけ」
勝負には負けたけど、諦めないで全力で立ち向かう勇気を子供から貰えた気がする。
自分を卑下せずに、できることからやっていかないとな。
「キーヴ、俺が負けたしおぶって帰ってやるよ」
「ありがと兄ちゃん」
小さな子供の寝息を背に、これからのことを思案しながら帰路へ着くのだった。
お得な裏設定その2
主人公は手先がちょっと器用です。(田舎育ちのため)