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4-3-1【宇宙と素粒子】
宇宙の構造を突き止めようとすると、素粒子に行き当たってしまう。
何故なら、宇宙の始まりが無限小の領域で起こったからである。
エネルギーが突然物質に変わって、現宇宙ができた。
だから、宇宙の構造を研究すると素粒子に行き当たるのである。
宇宙は等方的均質であるのは、出発点が同じだからだ。
宇宙をどこまで行っても特別目新しいものなど無く、いつかは出発点に戻ってくる。
この宇宙は、半径420億光年の4次元球だからである。
地球をどこまでも真っ直ぐに歩けば、もとの地点に戻ってくるのと同じ理屈である。
最近になって、宇宙が拡大に転じたらしい。
今までは、膨張が終われば縮小に転じて「ビッグクランチ」という無限小に収縮して、また「ビッグバン」に転じるという「繰り返す宇宙」と考えられていたが、詳しく測定した結果、膨張する速度が加速していることが判ったのだ。
この宇宙の結末は、絶対零度の何もない宇宙と言うことである。
まあ、こんなことが解ったところで、人類は後百年存続するかどうかという状況である。
目先の心配をした方がいいのは当然である。