1-5-5【知的生命体】その1
生命のある惑星は、全宇宙に無数にあるだろう、地球が特別と考えるのは間違いだ。
しかし、文明を持つ惑星となるとその数は極端に少なくなる。
地球に生命が生まれて、人間が文明を持つまで35億年かかった。
その中には「全球凍結」といって地球全体が氷に覆われた時もあったし、氷河期の期間のほうが圧倒的に多い。
今は珍しく長い「間氷期」だから、人類が文明を持てたのだ。
本当に幸運が重なって、今の人類があるのである。
そんなことを無視して、一番近い恒星系に人類と同じ知的生命体がいたとする。
太陽系から一番近い星でも4.2光年程あるから、人間は到底辿り着くことは出来ない。
天体を利用して加速することをスウィングバイというが、これで加速を繰り返しても、どう頑張っても光速の数‰が精々だろう。
今までの探査衛星の最高速度は30km/sec程だ。
月まで9時間で行ける速さだが、これでも、光速の1/10,000であるから、一光年の距離を行くのに1万年かかってしまうのだ。
これでは、単純計算でも、一番近い恒星に着くまでに4万年かかってしまう。
だから、一番近い星に人類程度の生命がいたとしても交流することは出来ない。
もし、何世代もかけて行ったとしても着く頃には、その知的生命体は滅亡しているだろう。
ならばと、知的生命体が出す「電波」を、1970年から探しているが、今まで全くその兆候がない。
文明が栄えている期間など、宇宙から言えば「瞬間」に過ぎない。
現時点で2つの文明が偶然存在していること自体が奇跡なのである。
つまり、人間程度の文明があったとしても交流することは不可能なのである。